【やっぱりボラれた-ベトナム旅行記】
第4話)老舗の名店「チャーカー・ラーヴォン」

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ボラれた話題を先にしてしまったので、少し時計を前に戻してハノイ滞在時の話に戻ろう。

ハノイでは、元ハノイ在住者のJさんから、老舗の有名料理店「チャーカー・ラーヴォン」を薦められていた。Jさんはチャーカーに取りつかれてしまい、帰国してもいつも「チャーカー食べたい、チャーカー食べたい、」とこぼしている。それほど凄いチャーカーとはどんな料理なのだろう。雷魚を使った料理だということはわかったのだが、実はどのような料理なのか具体的にはさっぱり理解できないでいた。なので早速行ってみることにした。

しかし「チャーカー・ラーヴォン」がどれほど老舗として名前が通っているのかは意外なところで発見できる。ベトナム航空の時刻表である。オマケに印刷された大雑把なハノイの地図にランドマークとして「チャーカー・ラーヴォン」が載っているのだ。さぞかし大きく立派な店なのであろう。なにしろチャーカー一筋100年の店だからなぁ。

僕は地図を頼りに店を探す。。。探すのだが、、、見当たらない。おかしいこの辺りのはずなのだがそれらしい店構えは見当たらない。しばらく道を行ったり来たりしていると、な~んか古くて目立たない看板があった。まさかと思って近づくとそれが「チャーカー・ラーヴォン」。

チャーカー・ラーヴォン
名店:チャーカー・ラーヴォン

中に入ると意外にも店は客でいっぱいであった。さすが名店。僕は西洋人女性2人組と相席になる。でも、どうせ相席なら若い女の子の隣が良かったのだが、、、名店は味には気を使っても、その辺のサービスには気を使ってくれないらしい。

この西洋女たち、結構辛らつなことを言う。

 西洋女A:「この店って古いのよね」
 僕   :「100年間同じ料理を出してるんだよ」
 西洋女A:「あら、ずっと一つの料理なの。この店のシェフは楽でいいわね」

 僕   :「いや東洋では一つのものを極めることは尊重すべきことなのさ」(←というような意味を言いたかったのだが、僕の英語力では適当な表現が見つからず、本当はしどろもどろ)

 西洋女B:「なんだかこのスプーンも100年間使ってるようなスプーンね」


さてさて、お目当ての料理がやってきた。

まず小さなフライパンが乗った七輪がやてきた。フライパンには野菜と雷魚の切り身がカレー味のソースの上でグツグツと踊っている。うまそうである。つぎに山盛りの生ハーブと、米で作った麺がドサっと置かれる。野菜と切り身をお椀に取り、ひんやりした生ハーブと合わせ、ニョクマムタレと刻みピーナッツをかけていただく。

淡白な雷魚の白身に、ほんのり辛いカレーソース。それをさっぱりさせる生ハーブと麺の食感。アツアツとひんやりが絡まって、複雑で上品な味だ。なるほどこれはいける。

チャーカー
これが、チャーカーだ。

あれほど辛辣なことを言っていた西洋女の口も、今は食べることに夢中だ。

さすが名店、チャーカー一筋100年は伊達ではないネ。

(続く)


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最終更新:2016年08月19日 00:03