【やっぱりボラれた-ベトナム旅行記】
第6話)正しく観光客してみました

||ベトナム旅行記|ハノイ|フエ|ホイアン||

ハノイではもちろん観光客らしく、お約束のスポットも回ってきましたよ。


●ホーチミン廟

日曜の昼過ぎ行ってみた。ただっ広い廟の前では大勢の観光客が記念写真を撮っている。だが、誰も廟の中に入ろうとしない。怖そうな憲兵が扉をがっちりガードしている。恐る恐る近づくと、「日曜の午後は休みだ」と憲兵に言われた。仕方なく翌朝また行ってみたが、今度は「月曜は全日休みだ」だと。どうやら僕はホーおじさんに嫌われてしまったようだ。

ホーチミン廟
中に入れなかったホーチミン廟


●軍事博物館

ホーチミン廟に向かう途中、戦闘機が置いてある公園みたいな所を通りかかった。きっと防衛庁みたいな役所だろうと思ったら博物館であった。中にはベトナム戦争時代の戦闘機やら戦車やらがさび付いたまま、なんとな~く置いてある。特に柵があるわけでもないので、戦車や戦闘機に直に触れることができる。僕は軍事マニアではないけれど、目の前で戦闘機を見たのは初めてだったので、ちょっと興奮した。

なんと言っても、この博物館の傑作はB52の残骸オブジェだ。中庭の一角に撃墜された米軍のB52の残骸が、破片ともに集められてオブジェ化しているのだ。遠くから見ると笑ってしまう展示だが、近づいてみると巨大な鉄の塊がいくつも無残な醜態をさらしており、ものすごいリアリティを持って迫ってくる。ひん曲がってさびついたプロペラがなぜか頭から離れられない。

軍事博物館
軍事博物館の残骸オブジェ


●水上人形劇

実はあまり期待していなかったのだが、行ってみたら予想以上に面白かった。16ほどの寸劇がさまざまな人や動物の人形を使って演じられる。竜が火を吹くは、煙は出るはと仕掛けもいっぱい。本当に生きているように人形を操る。飛び跳ねる魚なんか一瞬本物かと思った。

人形劇
予想以上に面白かった水上人形劇

しかし劇場の隣の土産物屋では、しっかり劇で使われていたのと同じ人形が売られていた。ベトナム商人恐るべし!


●ハノイ旧市街

入り組んだ狭い道がいくつも列なる旧市街。ここでは方位磁石がないと道に迷うと知人からアドバイスされていた。その助言をすっかり忘れた僕だったが、たとえ持っていったとしても迷子になったであろう。何しろ同じ一本の道が、ちょっと進むと別の名前になってしまう。それも似たような名前なのでなおさら分かりづらい。でもいいのだ。ここではうろうろしながら迷宮にタイムトリップすることができるのだから。

ハノイ旧市街
ハノイ旧市街

ちなみにハノイでは名前が「チャ」で始まる通りが非常に多いのだが、ベトナム語は「チャ」行を「TR」で表記する。「TR」が自然に「チャ」と感じられるようになると「結構僕もベトナムに馴染んだじゃん」と少し得意な気持ちになる。

…ところでベトナム人は、宇多田ヒカルの「TRVELING」も「チャ~ベリング♪」と歌ってしまうのだろうか?

(続く)


もどる < 6 > つぎへ




最終更新:2016年08月19日 00:07