【やっぱりボラれた-ベトナム旅行記】
第1話)仏フランは紙くずに

||ベトナム旅行記|ハノイ|フエ|ホイアン||

2001年最後の土曜日、クアラルンプールで1泊した後、ハノイの空港に着いた。僕がベトナムを訪れるのはこれが2回目だ。前回は4年程前に、南部のサイゴンを中心に回ったので、今回は北のハノイから入って、中部のダナンで抜ける予定だ。

ここ数年のベトナムの変化は凄い。各国の投資が集まり経済は発展するは、女性誌で特集がバンバン組まれて一躍人気旅行地になるはで、その昔は秘境扱いだったのが嘘のようだ。

前に訪れたサイゴンの空港とは違い、新装されたハノイ空港は飛行機から直接ターミナルまで行けるようになっている。タラップを下りてバスに乗ることもない。それだけこの国が発展したということか。ただ、職員の制服が軍服っぽいままなのは社会主義国らしいが、、、

ハノイ空港
ハノイの新空港

入国手続きを済ませて、両替をしようと銀行を探した。ここで僕はぜひしなければならないことがあった。両替である。それも事実上あと2日の命しかない、手持ちの仏フランの両替である。年内に両替しておかないと、2002年1月からのユーロ切り替え後は事実上紙くずとなってしまうからだ。しかも今日は土曜で街中の銀行はお休み。絶対に空港で変えねばならないのであった。

さて、銀行はどこだろう? ガイドブックによるとこの辺りだが、、、、おかしい、ないぞ??

そこへタクシーの客引きがやってきた。

 客引き1:「タクシー?」
 僕   :「うるさいな~)
 客引き1:「タクシー?、タクシー?」
 僕   :「ノーサンキュー!」

また別の客引きがやってきた。

 客引き2:「タクシー?」
 僕   :「銀行探してるからノーサンキュー!」

 客引き2:「オー、ノーバンク!」
 僕   :「えっ、銀行がないだと!」

 客引き2:「そうさ、新しい空港だから銀行はないのさ。」

新しい空港だから銀行がない?

普通は新しい空港だからこそ施設は整ってるのが常識なのに!にわかに理解しがたいことだが、ないものはない。空港の警備員にも聞いてみたが、やはりない。

結局空港で両替はできなかった。この日のために取っておいた仏フランは紙切れと化すことになった。ベトナム政府よ! 空港など新装しなくてよい。せめて銀行ぐらい空港に作っておくれ!

僕は200フラン分(約3,000円)の悔しさとともにタクシーに乗り込んだ。そのタクシーが更なる災いへと僕を導くことなどは知らずに。。。

(続く)


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最終更新:2011年02月27日 07:34