【お正月はハ○イにキマリ?-海南島の旅】
第4話)海口(ハイコウ)から三亜(サンヤ)へ
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海口で2泊した後、列車で海南島の南側・三亜に向かう。海口駅は街から遠い。海口=三亜の列車運賃が80元(約1,150円)なのに対して、市内から駅までのタクシー代が60元(約860円)もかかってしまった。
中国の列車に乗るのは日本とは随分勝手が違う。なにしろ駅構内に入るのに荷物検査があるのだ。空港と同じX線検査機械が待合室前に置かれ、なんかピリピリしたムードが漂う。あっ、またライターを没収されたらどうしよう。あわてて僕はタバコを一本吸ってニコチンを補給し、これから数時間の禁煙状態に備えたが、杞憂であった。駅のチェックは空港ほど細かくなく、ライターは無事持ち込めたからだ。
チケットの種類は「硬座」、つまり硬いイスである。3時間近くを硬い木のイスに座らねばならないのかと思うと気がめいる。本当は「軟座」にしたかったのだが、海口市内の旅行社で聞くと「没有(ありません)」であった。
果たして列車が到着した。車両に掲げられたプレートには「上海/広州=三亜」と書いてある。なんとこの列車ははるばる上海や広州から30時間近く掛けてやってくる。しかも中国本土と海南島の間は列車ごとフェリーで運んでくるというから豪快だ。
三亜行き列車の「硬座」席…それほど硬くない。
なるほど長距離列車だけあって、流石の「硬座」も木のイスではなく、それなりにクッションが効いてて快適そうである。これなら広州から飛行機ではなく寝台車で海南島入りしても良かったかも知れない。
海口を出た列車の車窓は鈍く曇っていたが、南下するに従い明るく穏やかな田園風景に変わっていった。東洋のハワイというキャッチフレーズに少しずつ近づいて行く気がしないわけでもないが、目の前の光景は、水田を長閑に泳ぐアヒルだったり、小川で水浴びする水牛だったりする。ハワイというよりハノイ(ベトナム)のようだ。やっぱり海南島は「ハ○イ」なのだ。
三亜に近づくにつれ、人民の服装は長袖から半袖に変わっていた。三亜駅に降り立つと僕は上着を脱いだがそれでも少し汗ばむ。
路線バスで三亜市に近い海岸地区・大東大東海へ向かった。目印の夏日百貨で降りると、そこは南国。リゾートホテルが立ち並び、フルーツ屋台やシーフードレストランが道に溢れている。
ハワイとは言わない。でもともかく「ハ○イ」に来た気がやっとした。
南国らしい三亜の大東海地区
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最終更新:2016年08月27日 08:49