申し訳ございませんが、以下のような方はこの先を読むのをご遠慮ください。
「中央大学附属高校or中央大学杉並高校以外の志望校はまったく考えていない!」
「早稲田大学や慶應義塾大学よりも中央大学に進学したい!」
「絶対に進学校は嫌だ!なにがなんでも大学の附属校がいい!」
これを読んでいる人の多くは、高校受験生かその保護者ではないでしょうか。
そして、中央大学附属高校や中央大学杉並高校を調べているところだと思います。
ところで、中央大学附属高校や中央大学杉並高校の魅力って何でしょうか?
もちろん、一番の魅力は中央大学に内部進学できるということでしょう。
中央大学といえば、MARCH(マーチ)と言われる上位大学群のひとつです。
MARCHという用語を知らない人のために説明しておきますと、
明治大学(M)、青山学院大学(A)、立教大学(R)、中央大学(C)、法政大学(H)
の頭文字を並べたものです。
高校受験生からすると、MARCHの一角である中央大学に内部進学できる中大附属は
大きな魅力であり、人気であることも当然でしょう。
でも、ちょっと待ってください。
中央大学附属高校と中央大学杉並高校の偏差値は68。
いくら有名大学の附属高校とはいえ、かなり高いと言わざるを得ません。
それだけの偏差値があれば…そうです。
進学校から大学受験をしたほうがお得
なんです。
同じくらいの偏差値の都立高校の進学実績を見てみましょう。
偏差値 |
校名 |
進学実績 |
68 |
戸山 |
国公立大105名 早慶上理216名 MARCH262名 |
67 |
八王子東 |
国公立大160名 早慶上理185名 MARCH306名 |
66 |
青山 |
国公立大64名 早慶上理100名 MARCH260名 |
66 |
武蔵 |
国公立大83名 早慶上理148名 MARCH302名 |
65 |
立川 |
国公立大109名 早慶上理154名 MARCH454名 |
64 |
国分寺 |
国公立大83名 早慶上理105名 MARCH244名 |
※早慶上理…早稲田大・慶應義塾大・上智大・東京理科大の総称。私大最難関大学。
どうですか?
中央大学附属高校や中央大学杉並高校より偏差値が低いのに、
MARCHよりも偏差値の高い国公立大や早慶上理に
大量の合格者を出しています。
どうして、中央大附属よりも偏差値の低い都立高校から、
中央大よりも偏差値の高い難関大学に大量の進学者が出るのでしょうか?
1つは、中央大学附属高校や中央大学杉並高校の入試偏差値が高すぎるのが原因です。
「大学附属は楽」「確実に大学進学できて安心」といった理由から、大学受験すれば
早慶大や国公立大に入れるような子が、高校受験で中大附属に入るのです。
2つめは、大学受験の難易度の下落です。高校受験の難易度は昔とあまり変わりませんが、
今の大学受験は、20~30年前と比べて驚くほど簡単になっています。
近年は少子化で易化傾向に拍車がかかり、偏差値50の中堅校からMARCHも増えてます。 わざわざ高校から入らなくても、大学受験でMARCHは容易に合格できます。
高校受験と比べて、圧倒的に入りやすいのが大学受験なのです。
3つめに、昨今の都立進学校の大学受験指導は素晴らしく、
入学後3年間で大きく学力が伸びているからです。
夏休みには100講座以上の講習を開いたりして、組織的な受験指導体制が確立しています。
予備校に入らなくても、MARCHはもちろん、早慶大や国公立大に合格しているのです。
優秀なのに大学がMARCHではもったいない。
都立進学校からの大学受験も選択肢に入れてほしい。
もちろん、人それぞれ考え方は違います。
それでも、大学附属のほうが良いという人もいるでしょう。
あなたが少しでも良い大学へ行きたいとあなたが考えているのなら、
附属校より都立進学校のほうが確実に「得」です。
「でも…」
「都立難関校を選んで、3年後大学受験で中央大に届か
なかったら後悔しない?」
確かに、いくら大学受験のほうが簡単とはいえ、絶対に大学受験で中央大学以上の大学に進学できる保証はありません。
進学校の選択は、結構なリスクもあるような気もします。
しかしながら、
その心配はいりません。
「どうして?」と思う方。いまからその理由を説明します。
最近では、『サンデー毎日』や『週間朝日』といった雑誌に、
「実進学者数」や「実合格者数」が公表されるようになりました。
学校説明会でも、学年全体の何%にいればどれぐらいの大学に受かるのか
公表する都立高校が多くなってきています。
例えば、上記で取り上げた立川高校の詳細資料を見てみましょう。
資料によると、真ん中より上(1学年300名中上位150名)に位置していれば、
国公立大学か早慶上理の難関私大にだいたい現役合格しています。
MARCHはどうかというと、下位10%でなければ現役合格圏内です。
つまり、立川高校に進学してMARCH以上に進学するには、下位10%に入らなければいいということになります。
…はっきり言います。
中央大附属に合格した生徒が立川高校に進学すれば、
下位10%に沈むことなんてまずあり得ません。
もう一度偏差値を確認してみましょう。
中央大学附属高校と中央大学杉並高校が68。立川高校が65です。
中央大附属を蹴って立川高校に入学した時点で、既に学力トップクラスです。
冗談ではなく、東大だって頑張れば狙える位置です。
それぐらいの生徒が、3年後に下位10%にいる確率ってどれくらいでしょう?
もちろん、ゼロではありません。でも、 普通に勉強していれば、まずあり得ませんよね。
それでも心配という方。
では仮に、立川高校に進学したら下位10%に沈んでしまったとしましょう。
「こうなるんなら中大附属に進学していればよかった」と思うかもしれません。
でも、それは大きな思い違いです。
附属校は「楽」なんて言われますが、現実は全然「楽」ではありません。
はっきり言って、勉強は進学校と同じくらいメチャクチャ大変です。
なんでかって?だって、大学側だって、附属に入ったせいで
勉強しなくなった生徒なんて欲しくないでしょ?
就職では附属組は大学受験組より不利と言われることもありますが、
それって附属組は全然勉強していないと思われるからなんです。
そんなもんだから、附属校はイメージを払しょくするために、猛勉強させます。
小テストやレポートも頻繁に出ます。「楽」な時代もありましたが、それは昔の話
内部進学競争もとっても過酷。
中大附属だと、看板学部の法学部が人気ですが、法学部の推薦枠は
成績上位でないと厳しいです。
だから、希望の進路に行くためには、結局勉強しなければいけない。
さらに附属校は留年も結構あります。全然「楽」ではないのです。
立川高校に進学して下位10%に沈むような子が中大附属を選んだとしても、、
成績下位に沈んで、留年したり希望の進路に進めなかったりするのがオチでしょう。
附属校がリスクゼロなのは大間違いなんです。
リスクは立川高校も中大附属も同じくらいある。
ただ、立川高校なら真ん中より上の成績を維持すれば国公立大や早慶大が狙える。
そう考えると、都立難関校ってかなりお得だと思いませんか?
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