制作

著者 神楽坂 淳
レーベル トクマ・ノベルズEdge 小学館時代小説文庫
カバーイラスト 小池定路(本文イラスト) うさもち。
カバー&目次 百足屋ユウコ(ムシカゴグラフィクス) 鈴木俊文(ムシカゴグラフィクス)
ブックデザイン ムシカゴグラフィクス
編集担当 佐藤郁代 岩渕 徹
発行者 松下武義 飯田昌宏
発行所 徳間書店 小学館

概要

既刊4巻。
2009年時のインタビューでは全8巻以内の展開を構想。4巻あとがきでは全5巻に収める可能性を述べている。
本編で野球をするときは「大正野球娘。」、しないときは「帝都~」がタイトルになるとのこと。

大正野球娘。

2007年4月19日発売/2020年7月7日文庫化(大正野球娘。1)
時は大正十四年、七月―洋食屋“すず川”の一人娘、小梅は東邦星華高等女学院に通う十四歳。
良家の子女が通う学院で、仲良しの“お嬢”こと晶子が突然、「一緒に野球をしていただきたいの!」と。
なんとなく頷いてしまった小梅だが、九人集まるのか、道具は何をどう使うのか、ルールはどんなものなのか、分からないことだらけで…。
野球で女子は男子に勝てるのか?
男尊女卑の世界に一泡吹かせたい、大正時代の乙女たちの奮闘物語。
(「BOOK」データベースより)

大正野球娘。~土と埃にまみれます~

2007年夏→2008年8月1日発売/2020年9月8日文庫化(大正野球娘。2 土と埃にまみれます)
小梅、晶子、乃枝ら九人の野球娘たちは、お揃いの野球の制服を身に纒い、団結と勝利を誓い、桜湯で乾拝をする。
土と埃が舞う野球場でいよいよ男子との試合に臨む…!男の球は予想以上に速かった。とまどう野球娘たち。
そんな中、晶子が奮闘し、なんとか無失点で回を重ねる。しかし、なかなか点が取れない。やはり女子は男子に敵わないのか…。
野球娘たちの間にそんな不安が立ちこめる。その時、男まさりの巴が野球の制服を脱ぎ捨て、和装になる。
そして自ら目隠しをし、バッターボックスに立ったのだった…!果たして、大正野球娘たちは勝利することができるのか。
(「BOOK」データベースより)

帝都たこ焼き娘。大正野球娘。3

2009年3月→2009年6月18日発売/2020年11月6日文庫化(大正野球娘。3 帝都たこ焼き娘。)
大正十四年、秋。東邦星華高等女学院に通う小梅は巴から新宿でランデヴーしないかと誘われた。
不良が多いとウワサの新宿を、どきどきしながら歩く小梅と巴。その最中、乃枝によく似た女の子と出会う。
女の子は乃枝の従姉妹で紅葉という。「東京にはおいしいものがないから」と大阪から屋台対決をしに東京まで来たらしい!
屋台での東西対決を挑まれ、受けて立つ決意をする桜花会。しかしお嬢様たちには庶民が使う「屋台」がどういうものか分からなくて…。
話題沸騰、待望の大正乙女たちの奮闘シリーズ第三弾。
(「BOOK」データベースより)

大正野球娘。4

2010年6月18日発売
男子との野球の試合、紅葉たちとの屋台勝負を経て、いっそう団結力を増した桜花会。
次なる勝負は紅葉率いるアーミナ女学校と野球の試合だ。初詣で集まった桜花会の九人は勝利を祈った。
そんな年明け早々、離れて暮らす父親から来た、一通の手紙が静を悩ませていた。巴か静どちらでもいいから、ある呉服屋の後妻に入れ、という内容だったのだ。
静は、その手紙を巴に見せることなく「自分がまいります」という手紙をしたためた……。
巴は静の様子がおかしいことに気づき、その手紙を見つけた。しかし子供の自分には何ができるのだろうと思い悩み、雪と乃枝に相談をしたら思わぬ展開に!?

番外編

番外編 サイダーの気がぬけるまで アニメ化PR用無料小冊子収録
菊と風鈴 PSP『大正野球娘。~乙女達乃青春日記~』ソフマップ予約特典
特別番外編 はじめてのアレ BD&DVD各巻ブックレット収録 全6回
帝都すき焼き娘。 ロマンアルバム『大正野球娘。乙女画報』収録
番外編 いつまでも、いつまでも。 コミックス『帝都たこ焼き娘。大正野球娘。番外編』収録
特別番外編 桜花のみぎり BD-BOX収録
醤油と洋食 小学館「STORY BOX」連載(全6回) / イラスト:ちょん*
他に同人誌『青空娘。』に○○坂淳名義で短編を寄稿している。

収録

徳間 小学館
1巻 1巻 男子がすなるという、あれ。
そういうわけで助太刀します。
まったくワンダフル!
楽しいパーティーになりそうよね?
抱き合ったのではなくて、抱きしめられたのです。
2巻
2巻 わたくしたちは、可憐で、か弱くて。
わたくしもランデヴーしたいわね。
す、少し明日のことを考えていたのよ。
友情も努力も勝利も。
わたくしは勝つためにここにいるのよ。
あら。苦しんでるの?
今日はハンカチはなしにしましょう。
3巻 3巻 なにを隠してるの?
顔を見ればわかるわよ。
ランデヴーにもいいわよ。
あんなに見られるなんて恥ずかしい。
番外編 菊と風鈴
3巻 見てはだめです。こんな顔。
わたしはわたしの味方だね。
4巻 あけましておめでとうございます。
我慢すると決めていたのです。
だから落ち着けというのに。
一生みんなが笑顔でいられるように。
待て! 川島!
幸せになるために。

各メディアの原作との関連性

アニメ 企画発足時点では第2巻が発売されていなかったため、
第1巻をベースにオリジナルのシリーズ構成を行い、後から第2巻の要素を取り入れている
また登場人物の個性などを明確化するため、性格・一部設定はアニメ用に変更
ドラマCD アニメ本編では出てこなかった原作設定を所々取り入れている
漫画(伊藤版) 原作のイベントを消化しながら、作者独自の要素・展開を追加
漫画(よねやま版) 第3巻を全5話に収めるため削りつつ、展開・登場人物の言動はほぼ原作通りに描写
旧ドラマCD 第1巻の内容を反映した人物紹介やシーンがあり、原作の番外編的な話になっている
PSPゲーム 第1巻の内容を複数視点で進行
一方、原作も第4巻でアニメやドラマCD、漫画版で出された設定・展開を取り入れている様子が見られる。

原作登場人物

アニメ版未登場の登場人物概要。
ネタバレ注意

東邦星華女学院

塚原 須磨子(つかはら すまこ)
  新聞部創設を目指している1年生。
  桜花会メンバーとして先輩の近くにいられる鏡子と胡蝶への羨ましさと、
  朝香中学との試合を見て以来の興味から、桜花会のことを新聞記事にしたいと考えている。
  麻布氷川神社に親戚がいて、行事の時には巫女として神社を手伝っている。
  漫画版では新聞部部員として登場。番外編コミックスでは尺の関係で本編には登場していない。

アーミナ女学校

長滝 紅葉(ながたき もみじ)
  神戸出身。
  乃枝と東邦星華女学院に対決を持ちかけるため東京へやってきた。
  乃枝の従姉妹で顔と体格が非常に似ている。性格は嫌味とされ、乃枝と乃枝が関わるものには対抗心を抱く。
  連れ添ってきた桜と涼子とはそれぞれ親友であるが、協調性のある関係ではない。
  第3巻では標準語のみで喋っているが、第4巻では関西弁も使用している。
  アニメ版ドラマCDで存在が言及。

岸和田 桜(きしわだ さくら)
  大阪出身。投手。
  洋食焼き屋の一人娘。目つきや表情などは「猫」と小梅の視点で喩えられている。
  自信家で挑戦的。紅葉と涼子に比べ、東京の物に対してもいくらか理解を示す。
  ひと目見て話した時から小梅を気に入り、仲を深めたい言動を見せているため、巴とは特に対立している。
  標準語と大阪弁の混ざった喋り方をする。

綾部 涼子(あやべ りょうこ)
  京都出身。
  何かに付け不満点を挙げては、悪意なく悪態をつく辛辣な性格であり、
  その部分は友人である紅葉・桜もあまり好いていない。
  自分の価値観以外のものは認めず、プライドから東京の人間とも極力顔を合わせたくないと思っている。

その他

偏奇館先生(へんきかんせんせい)
  〈すず川〉の常連客で桜花会に様々手を貸している。小説家であるため環の憧れの対象でもある。
  同時期に麻布に住んでいた永井荷風がモデル、または本人。

小笠原 巌(おがさわら いわお)
  晶子の父。貿易商社の社長。厳格かつ慎重な考え方の持ち主。

宗谷 ささめ(そうや ささめ)
  雪の母。雪が野球をすることに関して反対している。

誠二(せいじ)
  雪の庶兄。雪より4歳年上で18歳。
  雪が慕う人物であり、元旦のみ顔を見に会いにやってくる。

菊(きく)
  宗谷家の使用人。ばあや。

あやめ
  宗谷家の使用人。雪と同い年の14歳。

山野 タエ(やまの たえ)
  川島家の使用人。19歳。ねえや。
  乃枝の両親の代わりに家事を行っている。

北大路 魯山人(きたおおじ ろさんじん)
  食通の陶芸家。
  茶碗を焼いてもらう条件となる料理を食べさせるため、偏奇館先生が〈すず川〉を紹介し連れてきた。

千本(せんもと)
  50歳の「若旦那」。
  京都の老舗呉服屋〈千本屋〉の跡取りで、後妻を探している。若い女が好き。

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最終更新:2021年09月03日 18:35