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3-1 ウェブ空間における定義パターンの広がりと「運動」としてのバックラッシュ」(2007/11/02 (金) 08:24:20) の最新版変更点

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 ファルーディの『バックラッシュ』は、保守派が設計したプロパガンダに基づき、雑誌やテレビ、ラジオ、映画等で誤った情報やネームコーリングが反復されることによって生まれたイメージと実態のズレを指摘するというものだった。一方で、そのイメージはどのように受容されたのか、そのイメージを受容する過程でどのようなコミュニケーションが行われていたのか、明確な意思に基づいたプロパガンダではなく非意図的な伝達行為がどのように加担していたのか、それらイメージが具体的にどのような効果を生んだのかなどについては触れられていないため、「機能」を明らかにするにはさらに踏み込んだ議論が必要になる。  本章ではネットコミュニケーションに注目することで、バックラッシュの広がり方を観察しつつ、その受容のされ方と効果、および社会的機能を明らかにしたい。但し、Web 上の言説交換は広範にわたり、膨大な量であることに加え、後になって通時的に議論を追うことが難しいため、これまでのような構築主義的アプローチを採用することは難しい。そこで、参与観察的なアプローチから、言説のフローとWeb上のトライブの構成について記述した後、バックラッシュとはどのようなコミュニケーションによって構築されているのかを分析する。
***3-1 ウェブ空間における定義パターンの広がりと「運動」としてのバックラッシュ  ファルーディの『バックラッシュ』は、保守派が設計したプロパガンダに基づき、雑誌やテレビ、ラジオ、映画等で誤った情報やネームコーリングが反復されることによって生まれた「フェミニスト」のイメージとその実態のズレを指摘するというものだった。一方で、そのイメージはどのように受容されたのか、そのイメージを受容する過程でどのようなコミュニケーションが行われていたのか、明確な意思に基づいたプロパガンダではなく非意図的な伝達行為がどのように加担していたのか、それらイメージが具体的にどのような効果を生んだのかなどについては触れられていないため、「機能」を明らかにするにはさらに踏み込んだ議論が必要になる。  本章ではネットコミュニケーションに注目することで、バックラッシュの広がり方を観察しつつ、その受容のされ方と効果、および社会的機能を明らかにしたい。但し、Web 上の言説交換は広範にわたり、膨大な量であることに加え、後になって通時的に議論を追うことが難しいため、これまでのような構築主義的アプローチを採用することは難しい。そこで、参与観察的なアプローチから、言説のフローとWeb上のトライブの構成について記述した後、バックラッシュとはどのようなコミュニケーションによって構築されているのかを分析する。

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