762 名前:おはよう、のどっち(性的な意味で 本日のレス 投稿日:2009/06/27(土) 05:34:45 G8TrPTtY

 週末。原村さんのお家でお泊まり会。これに加えて、原村さんのお父さんは出張で不在。
 ――つまるところ、二人きりなわけでして。
 そんな状況で同性であるとはいえ、想いを交わした二人がどんな行動に出るかなんて、決まってる。
「……ぁ、ん……あっ」
「はぁ……っ、宮永、さん……」
 お互いどうにも気恥ずかしくて、順番にシャワーを浴びた後、向かった先は原村さんのお部屋――の、ベッド。
 最初は手をつないで、隣に腰掛けて。
 指が絡まり合って、次第に身体を寄せ合って。
 キスをして、段々と行為はエスカレートしていって。
 お泊まり会用に、と新しく準備したパジャマはいつの間にかベッドの傍らにぐしゃぐしゃになって脱ぎ捨てられていた。
 そして今。原村さんの指が下着越しに私の――を優しく擦っている。
 ゆっくりと上下に動く原村さんの指。それだけなのにびくびくと反応してしまう私の身体。
 それがたまらなく恥ずかしくて、仰向けに転がった私の上に覆いかぶさっている原村さんの表情が見れない。
 けれどそれで目を閉じているからか、より強く、原村さんを感じ取れるような気がする。
 例えば、私の胸に押し当てられて、柔らかく潰れている大きな胸だとか。私の顔や身体に降り注ぐようにして揺れる、さらさらとした桜色の綺麗な髪だとか。私の頬や唇に、あやす様にキスをくれる柔らかな唇だとか。
 それらが強く感じられるから、こんな、自分を全て曝け出すような行為も受け入れられる。
「っ、ふあぁっ!?」
 急に訪れる強い快感。
 それに翻弄されて解らなかったけれど、どうやら原村さんの指が下着をずらして直接触れたみたいだった。
「……宮永さん……挿れて、いいですか?」
 その言葉に閉じていた目を開けると、目の前に原村さんの顔。原村さんの瞳は、真剣ながらも私を気遣う優しさに溢れていて。

 ――原村さんは、やさしい。
 こうした行為の最中に、今みたいに一歩先に進むときは必ず、私にしてもいいかどうか尋ねてくる。……『例外』も、あるけど。
 きっと私が少しでも嫌がるそぶりを見せたなら、今すぐにこの行為をやめてくれるのだろう。
 そんな優しさが、嬉しくもあり……恥ずかしくてたまらなくもあり、なのだけれど。

 原村さんに触れられている、私の恥ずかしい部分が熱くてたまらない。
 もっと、ほしい。

 けれどそれを直接言葉にするのは、私の未だ残っている理性の部分が許してくれなかったから。
「は……ら、むら、さん……っ」
 上がった息で、掠れた声で原村さんを呼ぶと、私の声を聞き逃さまいと原村さんが顔を寄せてくる。
 視界が、整った原村さんの顔と桜色のカーテンでいっぱいになる。
 それに今更ときめいた胸の音を感じながら。

 腕を持ち上げて、首にまわして、引き寄せて。


 それが、私のこたえ。



「……っ、みやなが、さん……!」
「ぁ、んぁああっ!」
 お互いの唇が離れた瞬間、掠れた声で名前を呼ばれて、指が入ってきた。
 原村さんの利き手である左手の、中指。最初は根元まで入れられて、それから引き抜いて。探るようにゆっくりと、また入ってくる。
 微妙に角度を変えて入ってくるとき、くちゅり、と恥ずかしい音が聞こえて、羞恥で涙が滲む。そんな私の目尻に浮かんだ涙を、原村さんは唇で拭い取ってくれて。
 私の反応を見ながら、ゆっくり、ゆっくりと中を掻き混ぜられる。
「っは、ぁう、そこ……!」
「……ここ、ですか……?」
「うん、うん……っ!」
 ゆっくりと、でも確実に私は上へ上へと押し上げられて――。
「ぁ、も……だ、め!」
「みやなが、さん――」
「はらむら、さ――!!」

 視界が、白で染まった。

「っはぁ、はぁ……は、ふぅ……」
 絶頂を迎えて完全に上がった息を整えていると、不意に原村さんに抱き締められる。
 いつも原村さんは、私がイってしまった後、優しく抱き締めて息が落ち着くまで背中を擦っていてくれる。
 その手つきはとても優しくて、私はそれが好き――なのだけれど。
 今日は、いつもとちょっと違っていた。
「んっ!? はらむらさ……んぁ、む……!」
 上がった息をそのままに、噛みつくように唇が重ねられた。
 そしてその瞬間入ってくる熱い、原村さんの舌。勿論入ってきただけでなく、口内を激しく掻き回されて。
「ふぁ、ん……っあ、はらむらさ……んっ!?」
「ん、ふぁ……みやながさ……」
「ん、ん……っんぁ、ふ、んん……!」
 次第に頭がボーっとして、息が苦しくて、耐えられなくなって。原村さんの肩をばしばし叩いて何とか唇を離してもらうと。
(こ、これは……!)
 顔と顔にちょっと距離ができて、ようやくピントが合って見ることが叶った原村さんの表情。それは原村さんが麻雀をするときの、『とある状態』と全く同じだった。
 エトペンを抱いて麻雀をしている原村さん――その、最も調子がいい時の。ネット麻雀界で知らぬ者はおらず、運営の用意したプログラムとまで謳われた伝説的強者と同じように力を発揮できるその状態。
 つまるところ。


(おはよう、のどっち……!!)



 そして同時に、この状態の原村さんこそ。いつもこの行為のときにやさしい原村さんの唯一の『例外』。
「みやながさん……!」
「ひゃっ!?」
 そんな状態の原村さんを目の当たりにして、なんとなく今日は寝れない覚悟をしていると、原村さんに身体をひっくり返された。
 私はうつ伏せで、枕に顔を埋めている状態。原村さんは右腕で私の腰だけを持ち上げようとしながら、私に覆いかぶさるような。
 そして原村さんの左手は……私の太ももをなぞり、ゆっくりと上に登っていて。
「は、原村さん……?」
「みやながさん……かわいい」
「え、ちょ、はらむ……ふぁああっ!?」
 原村さんの左手が太ももの付け根に達したと思ったその瞬間、その指が私の中に入ってきていた。それも、二本。
 びくんと一際大きく身体が仰け反って、でも上から原村さんが圧し掛かり、私の上半身だけがベッドに押しつけられる。
 力が入らなくて上半身と同じようにベッドに落ちそうになった下半身だけは、原村さんの手によって持ち上げられて。まるでお尻を原村さんに向けて、もっとほしいと誘っているような、恥ずかしい格好――。
「ぁ、や、やだぁ……っ!」
「だいじょうぶ……かわいい、みやながさん」
 自分が今どんな状態か解った途端に、羞恥心が爆発した。
 でも、いつもならこの時点でやめてくれるだろう原村さんは、ここにはいない。ここにいるのは、原村さんが覚醒してしまった姿――のどっちだった。
 私の中に入ってきた指は、勿論入ってきただけで終わるような優しいものじゃない。
 いつもからは考えられないくらい激しく出し入れされて、時折まるでピースをするみたいに二本の指が広げられて、そのまま掻き回される。
 その度、自分のそこがどれだけすごいことになっているのか知らされて。
「ぁ、や、んぁあ! は、はやいぃっ! はらむ……ぁ、っさ……!」
「はぁ、みやながさん……っん、はぁ……!」
 首をいやいやと振っても、覚醒状態の原村さんに伝わるはずもなく。原村さんは息を荒げながらうっとりとした声で私の名前を呼んで、大きな胸や腰をすりすりと私の身体に擦りつけるだけ。
 私はと言えば、もうただただ指の速さに翻弄されて。
「ぁ、あ、も、だめ……! やだ、イっちゃ……ぁ、あぁああ――――!」

 びくんと、仰け反る身体。

「っは、イっちゃうみやながさん、かわいい……みやながさん……っ!」

 それでもまだ、止まらない指。

「ふぁ、あああぁあ――――」


 掠れてゆく意識の中、唯一覚えているのは、原村さんのみやながさん、と私を呼ぶ声だけだった。


   ◇


 翌日。疲れ切った身体で目を覚ました私がまず目にしたものは、困ったような原村さんの表情。そして、
「ご、ごめんなさい……っ!」
 と、原村さんの謝罪だった。
「わ、私、あの状態になったらいつも止まらなくなっちゃって……!」
「は、原村さん、落ち着いて」
「宮永さんがかわいくって、たまらなくって、もっと気持よくさせたくて、かわいくて!」
「落ち着いてってばー!?」

 この後混乱した原村さんを落ち着かせるのにすごく時間がかかって、更にその後いい雰囲気になって、朝からイロイロ大変だったのは……まぁ、割合。

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最終更新:2009年07月11日 15:34