824 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/30(金) 00:12:44 ID:EZxoTyPd
今更だがモモの誕生日ssを勢いだけで書いた。
単行本派なんでいろいろ間違ってたらすまん。勢いで書いたからすまん。
先に謝っておく。


きたる7月26日。それは私の誕生日。
今まで完全にコミュニケーションを放棄してきた私にとっては誕生日なんてただ1歳年をとる

というだけのイベントとも言えないものだった。
でも、今年はきっと違うっす。
先輩がいるんすから。
……それでも、たまに不安になる。
私が先輩のことを一方的に好きなだけなんじゃないかって。
だって、私から先輩に抱きつくことがあっても、先輩からはないっす。
私が先輩に「大好き」って言うけど、先輩は言ってくれないっす。
だからたまに不安になるっす……。
いつか先輩が遠くに行ってしまう気がして……。

いやいやだめっす。そんなネガティブ思考。
明日は誕生日っす。
ある意味、私にとって初めての誕生日っす。
だからポジティブに行くっすよ。


825 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/30(金) 00:13:09 ID:EZxoTyPd


「ゆみちん、ゆみちん。」
「なんだ、蒲原。」
「最近のモモの様子おかしくないかー?」

アホ面の能天気、それが蒲原の第一印象だ。
しかし、こいつは本当に周りを見ている。

「なにかがおかしいのかわかるのだが……」
「わははー。ゆみちんは鈍いなー。あのなー……」

別に蒲原に教えを請いたいわけではない。
が、耳元に近づいてくるので、仕方ない、聞いてやろう。

「わっっっ!はは!ゆみちーん。こういうのは自分で考えるものだぞー。」

こっちは鼓膜が破れるかと思ったぞ。

「じゃあヒントなー。」


こんな夜中に呼びだしとは大胆っすね。もう0時近いっすよ。
しかし、私は影の薄さ金メダル級という称号をもっているからいいけど、先輩はこんな夜中に

外出なんて危ないっすよ。
早く行かなきゃっすね。

「先輩!」

いつものように勢いで抱きついた。
でも、なんか先輩の反応、変じゃないっすか。
視線を逸らして俯き加減で「あ、あぁ」だなんて。
いつもなら「ここではやめろ」とか照れ臭そうにこっちを見てくれるはずなんすけど。

「も、モモ。話があるんだ……。」

さっきの先輩の反応のこともあって頭には嫌な想像が流れていく。
『モモ、私はやっぱりモモのことは後輩としか思えないんだ』
『あんまり、抱きつかないでくれないか。』
……。
そんなのいやっすーー!!


826 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/30(金) 00:13:36 ID:EZxoTyPd

「あのな、モモ。」
「いやっす。聞きたくないっす!」
「いや、聞いてほしいんだ…!」

先輩は私の腕を掴んだ。
先輩の真剣なまなざしが私を貫く。
ずるいっす。そんな目で見られたら、私は何も言えなくなるっす。
もう、何を言われても受け入れよう。
そう思って腕を掴む先輩の手を見つめた。

「……結婚しよう。」
「はい。」

………。

「って、えぇえぇえええええぇぇぇ!?」
「……や、か?」

いや、いや!いやなこと全然ないんすけど。
あまりにも予想外の言葉に頭がついていかないんす。

という心の声はどうやら言葉に出ていたらしい。

「モモ、誕生日おめでとう。これが私からの誕生日プレゼントってことでいいだろうか?」
「…も、もちろんっす!あー。これ、夢じゃないっすか?」

先輩は「夢じゃないさ。」と笑って言って、私を抱きよせた。

ここからは私と先輩の秘密っす。
ただ一つ言えることは、私にとって絶対に忘れられない誕生日になったってことっすね。



わはは。蒲原里美だぞー。
いやー。ゆみちんは鈍いなー。
鈍いけど決めるとこは決めるなー。
私からゆみちんへのヒント?
①モモは明日誕生日。
②モモは明日で16歳。
③婚姻は女の子は16歳から
って言っただけだけどなー。

なんで私がこんなヒントを出せたかって?
わははー。それは、去年私が佳織にしたからなー。

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最終更新:2011年11月28日 18:38