リポジトリー混用による問題点

最終更新:2004年1月24日(金) 午後 1:40:10

訳注)*1 リポジトリ(repository):複数のRPMパッケージを保存している、FTPサーバー上の保管庫。英語のrepositoryには、倉庫・書庫という意味があります。

原文へのリンク:http://www.fedora.us/wiki/RepositoryMixingProblems

リポジトリー混用による問題点

フェドーラが提供する(RPM)パッケージは、レッドハット・リナックスと他のフェドーラのパッケージで使用することを前提に開発され、十分機能することが検証されています。もしあなたが他のリポジトリー(*1)から独自のパッケージを入手してインストールされる場合は、互換性の問題に突き当たる可能性があります。フェドーラ・リナックス・プロジェクトでは、他のリポジトリーとの互換性は保証しないことにしています。なぜなら、次に述べるような理由から、メンテナンス(保守)出来ないからです:

複数のリポジトリーを利用する際、パッケージ同士で不都合が発生するのを回避する唯一の手段は、他の誰かがパッケージすることを完全に排除することです。しかし、これではフェドーラ・プロジェクトの活動を制約しすぎるので、このやり方を採ることはとても出来ません。

2つかそれ以上あるリポジトリーの互換性を確保することは、はるかに困難なことで、一層問題を引き起こします。ユーザーに問題を発生させないためには、更新が複数のリポジトリー管理者の協力のもとに運ばれ、同時に公開されるようにしなくてはなりません。これでは非常に余計な時間がかかります。

ユーザーが勝手にリポジトリーを混用して、悪夢のような状況に陥る可能性があります。

問題点とその対処について

ユーザーが複数のリポジトリーを利用する最大の理由は、1つのリポジトリーだけでは必要なすべてのパッケージを揃えていないからです。フェドーラが目指している本来の目的は、個別に提供されているパッケージを一括し、いっそう高品質でかつ多数のパッケージを保有する、1つに集約されたリポジトリーを確立すべく、1つの開発チームのもとで協力して取り組むことにあります。ですから、ユーザーが利用したいと思うようなパッケージをフェドーラが提供していないからといって、導入しているApt/Yumに他のリポジトリーを追加するようなことをなさらずに、どうか次のことを実行してください:

独自にパッケージを開発されている方にFedoraの品質テストを受けるように勧めてください。そうしたパッケージは、改良され、品質テストやセキュリティが検証された後に、フェドーラの組み込まれます。パッケージを作った元の開発者は、提出されたパッケージの互換性や品質の向上を図ろうと努めている、他のフェドーラの開発者やバグジラ、その他の組織からの支援を受けることができます。

たとえ、独自にパッケージを開発している方がフェドーラのプロジェクト参加に興味が無いとしても、フェドーラが提供する検証方法をつかんで、本人自らで検証することもできます。あるいは、フェドーラの開発者に話しを持ちかけて、フェドーラの品質テストに耐えるようにそのパッケージを改良してもらうこともできます。

以上のように、リポジトリーを混用すると、時には互換性が保証できなくなるので、注意する必要があります。リポジトリーの混用から発生した不具合に関して苦情を訴えても、サポートは受けられないことでしょう。どうか、フェドーラが可能な限りすべてのパッケージを管理することで、上に述べたような問題がいつの日にか過去のものとなるようにご協力お願いします。

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最終更新:2006年08月05日 10:19