ジョジョの奇妙な聖杯戦争

英雄王、騎乗

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960 名前: マロン名無しさん 2006/03/22(水) 20:33:18 ID:???
「老化などと・・・そんな攻撃で私を倒せるとでも!?」
 プロシュートは、糊のきいたスーツを、背筋を伸ばしてさらにその生地を張らせた。
「ごもっともだ・・・貴様らのような奴らを老化如きでどうにかできるとは思わないな・・・だがなあ」
 だが、承太郎は、プロシュートを指差して言った。
「テメエは『直は強いんだぜ』と言う」
「『直は強いんだぜ』そうだ・・・その通りだ。直は強い・・・実にその通りだ。クックックック」
 だが、次の瞬間には、承太郎が間合いを詰め、スタープラチナによる一撃をかましていた。
「オラア!・・・スタンドにはスタンド。実体には実体・・・直は素早いと言っても、お前は俺に触れなくちゃあなるまいなあ・・」
「くっくっく・・・そうだ。実体には実体だ。サーヴァントをスタンド能力で老化させることはできない・・・くっくっく・・・あぁあっはっはっは!」
 次の瞬間、悲鳴が上がった。
「ぐぁあああ!」
「セイバー!?・・・なんだありゃあ!?」
 漆黒―漆黒の霧を纏って、漆黒の『何か』が姿を現した。大地を揺るがす地響きが鳴り響く。
「・・・あの時は列車の中だったからなあ・・・娘も手に入れなくちゃならなかったしなあ・・・だが『直は強い』・・・そうなんだよ。俺のグレイトフルデッドの質量・・・なめてもらっちゃあ困るんだよなあ・・・」
 地面に仰向けに倒れ、鼻血を流したまま、うわ言のようにプロシュートは呟いた。
 地響きは、次第にその音を増す。
「さあ・・・・ギルガメッシュ。俺がお前の愛馬だ・・・俺はお前を見守っているぞ・・・勝つんだ・・・ギルガメッシュ・・・!」
「グオオオオオオオオオオオオオオ!」
 漆黒の『愛馬』が、咆哮した。一斉に、閉じられた幾つもの瞳が開き、セイバーと承太郎を見据える。
「『偉大なる死』・・・プロシュートよ。貴様の命。確かに貰い受けた。・・・相応しい馬だ。『死』を冠した馬はなあ」
 グレイトフルデッドが走り出した。その背に英雄王を抱えて。
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