【種別】
人名(通称)・役職名

【元ネタ】
イタリア語。vento:風

【初出】
十一巻終章
名前は十二巻

【CV】
平松晶子

【解説】
ローマ正教神の右席の一人である魔術師。
二つ名は『前方のヴェント』。
対応している天使は『神の火(ウリエル)』。
顔のあちこちと舌にピアスを留め、舌のピアスの先に腰の下まで伸びる細い鎖と小さな十字架を取り付けた若い女。
相手の神経を逆撫でするような、攻撃的な言動・口調で話す。
十九世紀のフランス市民に見られた格好をしているが、服の色は全身真黄色である。

自称『二〇億の中の最終兵器』。
切り札である魔術『天罰術式』によって戦闘以前に相手を無力化するため、例外を除いてそもそも彼女と戦闘すら行えない。
天罰を誘発するための「牽制用として」風の魔術を使用するが、
数十m規模のクレーターを作る風の砲弾や、対戦車ミサイル程度なら無傷で凌ぐ風の結界など、天罰抜きでも凄まじい戦闘力を持つ。
刻限のロザリオ』を構築したりと、魔術師としての能力も高い。
神の右席として風に特化した極端な調整を受けているが、
風が関連するエピソードを介すことにより他の属性の力も部分的に発揮できる。
二〇巻では氷のような十字架の霊装と、
水と風の混合属性である「海の嵐」に関する神話を介することにより、
アドリア海の女王の護衛である『女王艦隊』の一部を現出させ行使した。

幼い頃に遊園地のアトラクションの試運転に弟と二人で参加したが、
科学的に安全とされていた乗り物が誤作動を起こし、事故に遭ってしまったという過去を持つ。
その治療に際して、必要な輸血が一人分しかなく、しかもこの2人の血液型はどちらもBのRh-(マイナス)。
Rh-はD抗原を持たない特殊な血液であり、日本人では同じ血液型を「200人探して1人いるかいないか」という極めて希少な存在。
故に二人分の血液の確保が間に合わず、ヴェントの弟が犠牲となり、ヴェントのみが助かったことから、科学を嫌い、憎むようになる。
そして、このことがきっかけとなり、彼女は神の右席として戦うことになった。

十二巻では単身で学園都市に潜入。
ほんの数十分で全警備員の七割を命を奪わずに戦闘不能に追い込み、
一晩でアレイスター学園都市上条インデックスを潰すと宣言した。
続く十三巻でもその実力を遺憾なく発揮し、木原率いる猟犬部隊や上条を相手に立ち回ったが、
ヒューズ=カザキリの発現や幻想殺しにより追い詰められ、最終的には上条に倒された。
気絶した彼女は『後方のアックア』に回収され、一時撤退した。

上条に敗北した後、右席からは抜けたらしく、
サーシャを保護するなど、主にフィアンマの目論見を阻止するため行動していた。
フィアンマとの戦闘時は『0930』事件の影響で『天罰術式』は使用出来なくなっていたものの、
フィアンマの『第三の腕』が上条達との戦闘によって空中分解を起こした隙を突き、
『女王艦隊』の一部分を呼び出し、攻撃を仕掛ける。
しかしフィアンマは『自動書記』の遠隔制御霊装を介し、10万3000冊の知識で『空中分解』の固定化に成功しており、ヴェントを一蹴。
ヴェントは重傷を負わされ、サーシャの身柄を奪われてしまった。
その後は登場しておらず、現在の消息は不明。

『とある魔術の禁書目録たん』では、ヴェントが弁当をつくる話がある。


最終更新:2022年03月22日 15:52