【初出】
新約十八巻
【解説】
アレイスター=クロウリーが扱う
魔術 、ないし
霊装。
得体の知れない闇を凝縮したような黒い短剣の見た目をしている。
四大属性の
象徴武器である風の短剣ではなく、召喚儀礼に使われる方の短剣である。
主な役割は負の力を退け術者を守る受動的護符(アミュレット)に近いが、「退ける」とは「都合の良い方へ逸らす、誘導する」という意味もあるため、使い方次第ではそのまま召喚にも転用できる。
(本来の「逸らす」用途を別の方向に使用する点では
アブラ・クアタブラと類似している)
元来は適当な剣の柄を緑色に、鍔を赤色に塗り分け、神名を刻み聖別して持ち主以外触れられないよう厳重に保管しなくてはならないのだとか。
土御門舞夏に剣を突き刺し、
業(カルマ)の術式の手錠や歯車を召喚する媒体として使用した。
剣自体は無痛で、舞夏は胸から背中まで剣で貫通されたが出血もなく、しばらくすると自力で行動できた。
しかしそれは剣に害がないという訳ではなく、
幻想殺しで解除すると剣の破片が体内を直接傷つけるため、術式を無効化する正規の方法でないと解除できない。
上記の通りモノ自体は召喚に使われる象徴武器という基本中の基本のような品だが、アレイスターが剣に様々な魔術的な意味を持たせていることと、
何より「あのアレイスターがこんな初歩的な魔術を核にするわけがない」という先入観から、なまじ専門家である
インデックス達は深読みし過ぎて解析できなかった。
その後、
窓のないビルの一室にあった
魔道書を読んで、
術式の仕組みを理解したインデックスと
土御門の手により解呪された。
なおこの魔道書は、解呪させることでアレイスターの計画を妨害するために、
コロンゾンが用意したヒントだったことが示唆されている。
最終更新:2018年06月12日 08:56