【種別】
魔術

【初出】
新約十七巻

【元ネタ】
あらゆる呪文の中でも特に有名な一つ
ABRAHADABRA
Wikipedia- アブラカダブラ

【解説】
かつてアレイスター=クロウリーが開発した術式。
アレイスターにはいくつか金字塔とされる魔術が存在するが、恐らくは世界で一番有名な呪文とされる言葉。
「オカルト信奉者を小馬鹿にする時」にさえ引き合いとして出されるほど有名かつ、浸透しているものである。
その効果はいわゆる呪詛返し。呪いを逸し、あるいは送り返すという、魔術の中では特別珍しくもないモノである。

元となった本家「アブラカダブラ」の主な意味は上記リンクにあるように「私の言うようになれ」というもの。
文面のままに解釈すれば黄金練成並みに都合が良い効果を持つが、古来は「病気の原因となっている精霊の支配を弱めよ」という
治癒の術式としての側面が強かったようだ。
まるで鏡でも置いたかのように呪詛をそっくりそのまま返す様は、まさに「私の言うようになれ」という言葉の通りとも言える。

呪詛それ自体は珍しいものではなく、地球には指向性を持たない妬み・恨みといった、あるいは人為的に魔術で攻撃性を与えられたものも含め、あらゆる呪詛が飛び交い何重にも折り重なっているのだという。
アレイスターが行ったのはそれらの飛び交う呪詛を掴み、軽くひねって、特定の対象に方向を向け直すだけ。要は単なる受け流しである。
呪詛の発生源はアレイスターではないので、逆探知されるリスクが無い。魔力を練る必要もなければ、そもそも魔術を使えると明かす必要すらない。

第一一学区に隠されていたA.A.A.オリジナルパーツには、逆三角形に一定のアルファベットを敷き詰めた印章の護符が仕込まれており、これを起動しようとした御坂美琴がこの攻撃を受けて大量に吐血。
込められた呪詛は「汝の死に雷光を与えよ」。
最強の電撃使いに見舞うにはあまりに皮肉の効いた『人間』の呪詛は、しかし御坂美琴を殺すまでには至らなかった。


最終更新:2018年09月23日 01:39