【種別】
異世界

【初出】
新約十三巻
詳細については新約十七巻

【解説】
理想送りの力によって飛ばされる異世界。「新天地」とも呼ばれる。
上里曰く「同一時間軸上の余剰領域」。
「新天地」がどんな場所かは上里も知らなかったため詳細は語られなかったが、上里本人が送り込まれ、その様子が明らかになった。

ベースとなっているのはあくまで現実世界であり、少なくとも目に見える範囲では元の世界と何も変わらない。
ただ一つ異なるのは、午前0時をもってこの世界におけるあらゆる変化が修正されること。
元に戻るわけではなく、現実世界を基準として世界が新たに作り直される。
例えば、この世界で一本の木を折ったとして、元の世界でその木が隣に植え替えられれば、折ったはずの木も同様に植え替えられる。
ただし、この世界での変化は元の世界に影響しない。
当時は大熱波の原因であったマイクロ波がちょうど切られた直後ということもあってか、
上里は「寒い」という感想を抱いており、気温や気圧といった環境面も元の世界と同じものが適用されているようだ。
この辺りは上記の上里の説明と一致するのだが、「新天地」に実際に飛ばされる前の上里が何故説明出来たのかは不明である。

ヌアダプロセルピナキメラ娘々といった魔神達が思う存分力を振るい、
惑星規模での壊滅的被害や文明崩壊クラスの災害・損害を与えようと永劫に破壊されることのない世界。
そして、仮にビルを壊そうが、街を壊そうが、大陸を壊そうが、星を壊そうが、午前0時を回った瞬間に全てがリセットされて
翌日を基準にした世界が現れる。
「足を踏み出すだけでステンドグラスのように世界を破壊してしまう」ほどの力を持っていた魔神達にとっては、
これ以上ないほど都合のいい場所である。
ただし、上里はこの世界を「何も残せない世界」と評しており、「こんなので喜ぶのは魔神くらいだろう」と嘆息してもいた。

窓のないビル直下の決戦の折、上里勢力の少女達と上条当麻を救う代わりに、
自ら理想送りに吹き飛ばされる形となった上里翔流はこの世界で目を覚ました後、
娘々やネフテュスを初めとした魔神達に死なない程度にボコられた。
この時に「痛い」という感覚が残っていたことから、あくまで「新天地」は現実世界の延長線上にあり、
こちらでも普通に怪我をし、普通に空腹になり、普通に死ぬことが確認できる。

理想送りでなければこの世界に到達できないわけではなく、
例えば、宇宙空間で超高速運動をしつつ地球へUターンすれば、それこそ奇跡的な確率だが到達できる。
(ウラシマ効果による時間のズレが「新天地」の時間と重なった場合に起こる)
新約十九巻でコロンゾンがこの世界にやって来たのもこの方法による。

最終更新:2020年05月02日 03:02