【種別】
人名

【初出】
とある科学の超電磁砲 第八十一話
(存在自体は原作十五巻で言及)

【CV】
鈴代 紗弓


【概要】

暗部組織『スクール』の初代スナイパーで、私立枝垂桜学園に通うお嬢様。
黒いツーサイドアップの髪に豊かな胸が特徴。
入鹿という妹がいる。

かつては妹の入鹿とともに『才人工房』内に設けられた
特別能力開発クラス『内部進化』に在籍しており、
そこでの実験で生き残った数少ない一人である。

【人物・性格】

根が真面目で任務を全てに優先してしまうために、友達を作る機会をことごとく逃している。
このため学校では親しい友人がおらず、自分が「ぼっち」であると自認している。
しかし実際は、学校等の周囲からはその優れた容姿とスタイル、表向きの庇護欲をそそる性格等から比較的好かれており、自分で自分を「ぼっち」だと思い込んでいるだけである模様。
これは『内部進化』の計画が頓挫した後、医者や、
何より信頼していた入鹿に構ってもらえなかったことがトラウマとなっているからである。

親しい間柄というものに飢えている反動なのか、
少しでも関わりを持った相手に対しては初対面でも親友認定するなど、人間関係に関して"重い"所があるようで、
獄彩海美をして「初対面の人間相手に全力で距離を遠ざけたのはあれが初めて」とまで言わしめている。
一方、『スクール』での教育係である誉望万化に対しては「ボッチにだって選択権はある」とナメてかかっている節がある所から、
誰でもいいという訳では無いようである。
誉望に対しては単行本12巻の表紙裏4コマでは彼を「パシリ」と言いかけたり、
服の下が全身ボディースーツで下着は見えないのを良い事に、自らスカートをめくってその反応を見てからかったりしている。

同級生などと話す時には緊張気味のお嬢様口調なのに対し、任務中は非情で残忍な面を色濃く見せる。
後任である砂皿緻密が標的を一撃で確実に仕留める完璧主義なスナイパーとするなら、
彼女は獲物を徐々に追い詰めていき、その悶え苦しむ様を見て悦びを見出すタイプ。
『スクール』の他のメンバーはこの趣向を「悪い癖」と評しており、誉望はその度に注意しているらしい。

【能力・スキル】

無能力者(レベル0)だが、狩猟民族が獲物を追跡するのに使う技術を習得しており、
気配を完全に消したり、獲物が残した痕跡から獲物の残滓などの情報を読み取ったりすることができる。

狙撃には服の中に分解して仕込んでいる狙撃銃を使用。
この狙撃銃は、腕の曲げ伸ばしで自在に分解・組み立てが可能で、
弾丸の発射には炭酸ガスの圧力を用いるためほぼ無音。弾丸は袖口から放たれ全く目立たないため高いステルス性を持つ。
仕込み銃は右腕が近距離戦用、左腕が中距離戦用。
彼女は本来狙撃手が苦手とする人混みをカモフラージュとして利用し、自身も紛れ込ませた上でその中に逃げ込んだ標的を射殺するのを得意とする。
周囲に溶け込む擬態力はすさまじく、視線・表情・身のこなしで完璧な自然体を装える。

また、スナイパーという肩書きに似合わず意外と武闘派。
不意に受けたフレンダのドロップキックを受けても持ち堪え、即座に反撃してみせたほど。
元々狙撃銃が近接戦用のため、万が一バレても高い対応力を発揮できる。

【作中での行動】

ピンセット』に関わる情報を求めてインディアンポーカーを狩る過程でフレンダ佐天を襲撃。
足跡、歩幅、匂い、通信記録、現場の残骸などの「痕跡」からフレンダ・佐天の両名を追いつめた。
袖口に仕込んだ炭酸ガス銃による無音狙撃は暗部所属のフレンダでさえ割り出しに難儀するほどだった。
ところが、「フレンダが人形に模した爆弾を使うことを知っている」というのを逆手に取られ、
人混みの中でダミーの人形を大量に抱えた佐天にただ一人反応してしまい、正体を見破られたことで交戦となる。

意表を突かれた作戦に引っかかるも、一方的な狙撃でダメージを負っていたフレンダを徐々に圧倒していく。
しかし、辺り一面に仕掛けられた爆弾の一斉起爆により酸欠状態となり、酸素を求めて爆風で割れた窓まで駆け寄った。
今まさに息をしようと大きく口を開いた瞬間、窓際に先回りしていたフレンダから待っていましたとばかりにその口に爆弾を押し込まれ、
窓の外に蹴落とされた上に放り込まれたダミー人形と口内の爆弾を爆破され、口と鼻と片目を吹き飛ばされる。
垣根の発言から察するに、その場に誉望が駆け付けなければ命を落としていたらしい。

彼女が死亡したのはこの日の戦闘から少なくとも一週間以内。
『スクール』の不穏な動きを察知した『アイテム』により10月初旬に殺害されており、
彼女の代わりとして砂皿緻密が急遽雇われることとなった。

アニメ『禁書目録Ⅲ』4話では名前のみ登場した。この時に死亡日が10月6日であることも判明している。

【口調】

一人称は「わたくし」。
「~ですわ」など典型的なお嬢様口調を使い、同級生などと話す時には緊張気味の口調になる。
若干コミュ障気味で、1年半ぶりにクラスメイトから誘いを受けた際にはテンパっている。
また、スナイパーとしての任務中は「無駄です」という台詞がよく付く。
例)「わわわわわわたくしとでございますか?」「よよよよろこんで・・・」
    「いいですね。その必死さ、素敵です。無駄ですけど」

最終更新:2020年09月19日 06:35