【種別】
人名

【初出】
新約十五巻

【元ネタ】
Wikipedia『サロメ』
ビジュアルはクラゲやクリオネをモチーフとしている。

【CV】
本渡 楓(ゲーム『とあるIF』)

【解説】
絶滅犯」の異名を持つ凶悪犯罪者。血縁は無いが上里翔流に妹として育てられた。

褐色の肌にツインテールの銀髪を円盤状に巻き束ねた髪型の少女。
全裸の上から半透明のレインコートを2重に着て裸足という「浴室で死体を解体する時」のような姿。

その体はバトル用ボディ(化学反応で伸縮するサイボーグのようなもの)であり、欠損しても日用雑貨等で容易に修復可能。
サイボーグといっても、上条によれば「女の子らしい柔らかさ」はある。
だが、はいむら氏によれば「子供を作るとか育てるといった器官は存在しない」らしい。
上里に甘える用ボディは別に用意してあり、むしろ本人にとってはそちらの方が重要。

首に提げたプラスチック製の懐中時計は幼少期に上里に買ってもらった物でとても大切にしている。

上里によれば「ピーマンが苦手」らしい。

上里勢力に属する魔術師だが、上里勢力が形を成す前から既に「絶滅犯」だったらしい。
上里勢力の間では、人格が激しく不安定なのを除けば最も強大な実戦能力を持つといわれている。

魔術師としては、ケルト神話由来の『贄の術式』を使用する。
上述のバトル用ボディは同系の魔術『内的御供』によって自身の肉体を「贄」として捧げる際に代替品として用意したもの。
『内的御供』そのものの効果は「身体能力を格段に向上させる」もので、人間の関節では有り得ないような、舞うような高速移動を行える。
人間離れしたパワーもこの術式によるもので、これにより『外的御供』のスタートラインをより高い位置に引き上げている。

上里に理想送りが与えられる前から彼女自身も「壊れている」と自負する狂人であるが、
そんな彼女に唯一「普通に妹として」接してくれていた上里に好意を示している。
しかし、上里に理想送りが宿り上里勢力が結成されていく中で、
元々壊れていたお陰なのか、上里に対して唯一否定意見を言える存在となった。
現在は、「少女たちが歪んだのは理想送りが宿ったせい、理想送りが宿ったのは魔神のせい」
という単純な解釈で魔神を憎む上里を元に戻す為に行動している。
また、上里勢力の少女達を「砂糖漬け」と称しており、彼女らを嫌悪している節がある。

上条とは利害一致の為の協力関係であり、自身は上里の味方という線引きはしてあるものの、
上条が慕う兄と同じ「平凡な高校生」ということもあり、仲の良い仕事仲間のように良好に行動していた。
ちなみに、去鳴は「私は基本的にはお兄ちゃんの味方、そこは履き違えないように」と自分の立ち位置を明確にしている。

【作中での行動】
同じ上里勢力の少女らにとっても危険極まりない性質を持つ彼女は、
頭の電極で神経伝達信号を遮断して脳波レベルを活動領域以下に抑えることで行動を制限されていたが、
その後制御不能となり学園都市へ侵入した事が府蘭からの連絡で伝えられた。
そして12月4日、第二三学区にて旅客機のカーゴスペースに隠れて学園都市に潜入。
上条勢力の面々を攪乱して結束力を低下させて上里勢力の勝利を促す事を目的とし、御坂美琴一方通行を襲撃。
超能力者(レベル5)を相手取り、相性の悪い一方通行に対しても余裕の態度を崩さず、御坂に対しては超電磁砲さえ打ち破るほどの力を見せつけた。
美琴と遭遇した際は『外的御供』を用いることで超電磁砲を目の前で吸収することで彼女を煽り立て、「あんたはそのままこっちへ進んできたら私以上になる」と評価を下す。

しかし一方通行との戦闘の最中、手当たり次第に被害を撒き散らす去鳴の暴走を止めるため、
去鳴の暴走のそもそもの要因である上条を上里が殺害しようとしていることを知る。
去鳴は上里の下へ突撃、「一番正しい解決策」として「テメェの取り巻き全員ぶっ殺す」と宣言する。
また上里翔流の『魔神』への復讐と『魔神』を庇う上条当麻を殺す事については、
「お門違いの八つ当たり」「魔神を全滅させて理想送りが消滅しても周りの取り巻きバカが元に戻る保証はどこにもない」と一笑に付している。

そうして、たった一人の「お兄ちゃん」が『魔神』の存在によって狂っていくのをどうにかしてやりたいと考えた去鳴は、
それに必要なのは上里勢力の少女達ではなく、上里翔流を一度完膚なきまでに叩きのめすような存在であると考え、
それを行える人間として上条当麻を救出。
その後、弱毒性サンジェルマンウィルスサンプル=ショゴスファイブオーバーOS・モデルケースメンタルアウトなどを用いて理想送りを強奪した木原唯一と戦闘する。
「理想送り」や「木原」としての実力を振るう唯一に対しても、上里勢力の少女達の犠牲によって補充した、数々の武具を『外的御供』で上乗せ・合成することで善戦した。
元より上里翔流のためならば殺人も厭わない『上里勢力』故のブレない芯を持っていた事で、
理想送りの発動条件である『願望の重複』を満たすこともなかったため、圧倒してみせた。
しかし、現実世界と新天地との中継点となりうる理想送りの右手から、
唯一が『魔神』を呼び出した後は状況が一転(後に単なるブラフであったことが判明)。
バトル用ボディは不意の一撃によってほとんど全壊、上里勢力の少女たちの自己犠牲も無駄になってしまった…と思われたが、
ここで木原唯一は師の遺品である対魔術式駆動鎧のスペア保管庫に近づく美琴に気が付いてしまう。
激昂し、美琴を猛追する木原唯一を見て狙いが逸れた事を好機とした去鳴は、
上条に後を託して空から地上へ向けて滑空する唯一へ攻撃を加える。
この時の彼女は上条が着ているパーカーのフードに、バラバラにされた彼女のボディという形の
『武器』をひそかに隠し置いて、
増幅した『連鎖』を途切れさせないために取り込んでいた。
上条の躊躇によって生まれた隙を突かれて両腕を粉砕されるも、美琴が対魔術式駆動鎧を装着し、唯一を退けた事で事態は終息。
しかし去鳴は、脅威を乗り越えた事に安堵していた上条に対して、「御坂美琴はいずれ大きく踏み外す」と伝えるのだった。

【口調】
語尾に「~っしょ」「~じゃね?」を多用する、ギャルのようなフランクな話し方。一人称は「私」で、上里のことは「お兄ちゃん」、上里をライトに罵倒するときは「クソ馬鹿お兄ちゃん」と呼ぶ。
例)「今まで私がやってきた事については、お兄ちゃんと一緒に走り回ってたアンタなら分かるっしょ」
  「やだなあ、こういうの。ひょっとして抜群に狂っているんじゃね?」


【余談】
対魔術式駆動鎧を使用した御坂美琴に対して「御坂美琴はいずれ大きく踏み外す」「壊れると言ってもいい」と上条当麻へ伝えているが、創約突入後も周りのサポートもあり、対魔術式駆動鎧を乗り物として使っていたりと、立て直しが出来たことで去鳴が上条に予言した展開には至っていない。
ただ、美琴自身は対魔術式駆動鎧への依存が高く、能力も敵には全く通用してない状態は変わっていないため、このまま憂いで終わるか、はたまた去鳴の予言通りになるのかは予断を許さない状況である。


最終更新:2024年03月04日 20:59