【種別】
技術

【初出】
新約十三巻

【解説】
学園都市内で普及している電動補助付き自転車、『アクロバイク』。
その高度なジャイロやサスペンションの機能を応用すれば、派手な曲芸の数々も容易に繰り出せる。
曲芸には難度によるランク付けがなされ、それらを総じて<サイクルアーツ>と呼ぶ。

  • 《タイトロープ》
難度2。
アクロバイクを使った綱渡り。
文字通りロープを使ったものから、ガードレールや手すり、橋の欄干まで様々な足場が当てはまる。
見た目は派手だが、ほとんどジャイロ頼みでさほど難しくもない。
階段やエスカレーターの手すりなど斜めになっているものはまた名称が異なる。

  • 《スライディング》
難度2。
ジャイロ機能を利用したサイクルアーツ。
まず普通にペダルを漕いで速度を稼ぐ。進行方向に対して垂直になるようハンドルを切ったら、進行方向と逆側へ思い切り体を倒し、車体全体を50度以上倒して進む。
ポイントはハンドルを切る際の思い切りの良さ。また、あまり車体を倒し過ぎると地面側の足を擦ってしまう羽目に。

  • 《Rダッシュ》
難度1。
おそらく最も簡単なサイクルアーツ。
前輪をロックしたままペダルを全力で漕ぎ、後輪と地面の間でエネルギーを蓄えてから前輪のロックを外す事で、猛烈なスタートダッシュを可能とする。
単体で扱うのではなく、他のサイクルアーツと組み合わせる初動技といった位置付け。助走なしで速度を稼げるため、意外と高度な技への繋ぎとして重宝する。

  • 《ジャンパー》
難度2。
サイクルアーツの基本。
走行中に全体重を真下にかけて自分からサスペンションを沈ませ、その反動で跳躍する。元々の加速によってどれだけ遠くへ跳べるかは変わってくる。
ストリートでの障害物を利用したパフォーマンスのためには、これができないとどうにもならない。

  • 《フレイルターン》
難度3。
まず前進して速度を稼いだら、前輪をロックして後輪を浮かばせ、さらにハンドルをひねって浮いた後輪をバットのように振り回すサイクルアーツ。

  • 《スロープクリア》
難度2。
《タイトロープ》の応用技。こちらは階段やエスカレーターの手すりなど、斜めになった手すりを急滑走する。ポイントは前輪と後輪の両方をロックし、
意図的なスリップを利用する事。
車輪を回すと速度が出過ぎて、途端にクラッシュの危険が高まる。

  • 《フライングD》
難度5。
《フレイルターン》の応用技。車体を振り回している最中に前輪のロックを解除し、車体全体を水平に倒したまま宙を跳躍する。
さらにそのまま横一回転以上車体を回すのが理想。
着地時に車体を進行方向に戻さないと、そのまま転倒してしまう羽目に。

  • 《テイクオフ》
難度2。
《Rダッシュ》の応用技。前輪のロックを解除するのではなく、車体全体をウィリーさせる事で、単純に前へ進むのではなく斜め前、つまり空中に向けて
発射させるサイクルアーツ。こちらも《Rダッシュ》同様、高度な技への初動、繋ぎとして重宝される。

  • 《モータードライブ》
難度1。
自動車やバイクなど、主にエンジンのついた他の乗り物に捕まって人力以上の速度を稼ぐ行為。
方法自体は簡単だが、接触時の事故のリスクや、何より無関係な他者を巻き込む可能性があるため、扱いには注意が必要。

  • 《ラピッドS》
難度5。
傾斜70から80度のほぼ垂直に近い崖の上から縁に対し平行に走り、前輪と後輪を壁に押し付けたまま滑るように崖を滑走するサイクルアーツ。
ジャイロの力を借りれば不可能ではないが、わずかでも車輪が『浮いて』しまえば恩恵を失い、即座に墜落してしまう。

  • 《ルナティックG》
難度4。
地形を使ったサイクルアーツ。
まず地上で速度を稼ぎ、その後に進行方向に対し平行に走る壁へ車輪を押し付けて、数秒間垂直に壁走りをする、というもの。
遠心力を使うため、効果的に乗り移れるよう、アーチ状のトンネルなど地形的な条件も必要になってくる。
これで天井まで上がってしまうと難度5の《ユニバース》となる。

  • 《ユニバース》
難度5。
《ルナティックG》の項を参照。

  • 《スイングJ》
難度2。
上り坂などを利用した大ジャンプで、一般には飛距離10メートル以上を指す。
見た目は派手だが地形とスペック頼みで、パフォーマー側に必要な技術はほとんど無い。
これが30メートルを超えると難度4の《オーバーkp》、さらに途中で縦方向に後ろ向きで一回転以上すると
難度5の《ムーンサルト》になる。

  • 《オーバーKp》
難度4。
《スイングJ》の項を参照。

  • 《ムーンサルト》
難度5。
《スイングJ》の項を参照。

  • 《ハグ》
難度2。
パフォーマーがサドルに腰掛ける事なく、横からしがみつくサイクルアーツ。
それだけなら簡単なのだが、この技はしがみつくものなら何でも当てはまるため、ハンドルの上に逆立ちしても当てはまってしまう。
よって、難度は1つ高めに設定されている。

  • 《ステアシフト》
難度1。
アクロバイクを使って滑らかに階段を上る技。
一見するとサスペンション任せでただ自転車で階段を駆け上がっているように見えるが、実際にそうするとパンクしてしまう。
若干ながらパフォーマーが体重を上下させ、タイミングを合わせて衝撃の吸収を手伝わなくてはならない。


最終更新:2017年04月25日 16:55