【初出】
新約十巻
【解説】
ローマ正教が使用を厳重にロックしている大規模術式。
オティヌス失踪を重く見た
教皇により解禁された。
発動には「
ローマ教皇による直々の解除命令」と「20億人の信徒共通の憎悪」が必要だが、
ローマ正教徒20億人全員の力を意識的・無意識的を問わず束ね、集約することが出来る。
術式の影響下にある
魔術師が放つ術式は、
信徒の人数倍・・・・・・つまり20億倍にまで増幅される。
上条当麻と
オティヌスを追う連合勢力の追っ手として現れた、
アニェーゼ部隊がこの術式の加護を受けていた。
オールボーの街で上条達を包囲した際、この術式で強化された攻撃術式を用いて彼らを追い詰めた。
攻撃術式そのものは十字教徒なら誰でも組み立てられるような落雷と神罰を基にした簡素な物だったが、
20億倍相当まで高められた威力は『
幻想殺し(イマジンブレイカー)』でも処理速度が追い付かず、
正面から受け止めようと試みた際には右腕が脱臼してしまった。
当然
蓮の杖など個々人の術式も増幅されており、こちらも受け切れず右腕を脱臼してしまった。
20億の「数の暴力」と言ってしまえばそれまでだが、シンプルな反面その威力は驚異的。
一方通行の『黒い翼』や
禁書目録の
竜王の殺息でさえ成し得なかった
「力押しで幻想殺しを再起不能にする」ことを実現した意味では、作中でも稀有な術式である。
上条も正面から術式を突破することは敵わず、
ローマ正教の「魔術による作戦展開時には、必ず本拠地と最高責任者を設ける」という性質を突き、
ブレーカー役に設定されたアニェーゼを説得することで脱出した。
【余談】
ヨハネによる福音書 6章 1節~15節でイエス・キリストが
二匹の魚を五千人に分け与えたと言うエピソードがある。
『Iesus Christos, Theu (h)Yuios Soter(イエス・キリスト 、神の子、救い主)」
というギリシャ語の頭文字を並べるとichthus(魚)となることから、イエスのシンボルとされることもある。
最終更新:2022年07月27日 02:09