1
【種別】
霊装


【解説】
北欧神話に語られる主神オーディンの槍を模した霊装。「神槍グングニル」とも呼ばれる。
オティヌスのそれは強大過ぎて制御の利かない魔神の力を整え、「無限の可能性」が持つジレンマから解放される事を目的としたもの。
成功と失敗を50%ずつ抱えてしまう不安定な力を、オーディンの象徴たる槍でもって100%の成功を可能にする。

逆に言うと効果はそれだけであり、 主神の槍(グングニル)【ブリュンヒルド】のように魔術師に強大な力を与えたりするわけではない。
故に、オティヌス以外が持っても何の役にも立たない代物でもある。

本来であれば、オティヌス単独でも『槍』の製造は可能だったらしい。
しかしその場合においては様々な妨害が予想されたため、『槍』の製造の助力と戦力を貸す代わりに、願いを叶える事を約束し、それを組織としての形を成したのが『グレムリン』だったという。


2
【種別】
魔術

【解説】
オティヌスが上記の「主神の槍」を使い放つ術式。
神話におけるグングニルの本質は投げ槍であり、オティヌスが「主神の槍」を投擲することで、
時が止まり、空間が圧搾され、世界、位相が粉々に砕け、
その破片が一本の巨大な槍を形作り、標的を世界ごと貫き圧殺する。
全ての位相を破壊するため、投擲後は黒一色の世界のみが残る。

元の神話と同様に「必中」「迎撃不可」「持ち主の元へ返る」などの特徴を持つが、この魔術最大の効力は
魔剣グラムを槍で叩き折ったことに起因する「人間の権威を打ち砕く」、即ち『人の身では抗えない』という点。
文字通り「世界全て」でもって標的を押し潰すこの攻撃は、
たとえオッレルスフィアンマであっても、少しでも人の身である限り対抗出来ない。
神話における神の人間に対する絶対の優位性を示す一撃であり、オティヌスが得た100%の成功の象徴である。

作中では上条に使用するが、彼女と幾千億と過ごし『理解者』と呼べる域に達した上条はこれを迎撃、破壊し、一つの神話を覆した。
しかし文字通り世界を破壊する程の莫大な威力を秘めた一撃は、上条の右手の指をおかしな方向にねじ曲げてしまっている。



最終更新:2018年08月24日 19:56