【種別】
計画・実験名

【初出】
人的資源(アジテートハレーション)は新約六巻
プロジェクトとしては新約七巻

【解説】
計画したのは統括理事会の一人である薬味久子
駒場利徳らを使った予備実験(SS巻)、新入生を使った第一次実験(新約一巻)、
垣根帝督を使った第二次実験(新約五、六巻)を経た後、実行された。

学園都市上層部にとっての不確定要素であるヒーロー達を最小の犠牲で、かつ迅速に共倒れさせる計画。
ヒーローの要素を持つ者が「庇護対象」の危機に反応する性質を利用しており、
作中で行われた際の庇護対象はフレメア=セイヴェルンに設定されている。
ヒーローがAIM拡散力場を介して精神に干渉されると、フレメアとの面識の有無や物理的な距離に関係なく、
彼女が「助けて」と思えば天啓を得たようにその悲鳴がヒーロー達に伝わる。
これを受けたヒーロー達は極端に攻撃的・独善的になり、
「自分以外の方法では彼女を救えないから他はすべて敵」と認識し、別のヒーローや一般人にすらも攻撃を加える。
さらに、ヒーロー同士だけでなく一般人にも攻撃的になり、
「正義である自分に協力しない者は悪」と断じ、犯罪行為も厭わなくなってしまう。

フレメアと一緒に居る状態であれば、幻想殺しを有する上条にさえも普通に影響を及ぼす。
強固なパーソナリティを持ちAIM拡散力場への干渉を力づくで断ち切ることができた超能力者には影響が出ず、
それぞれが自由意志で避雷針に集結し、多数のヒーロー達と激突した。

上述の効果は副産物的な建前であり、
真の目的は薬味久子の意識をAIM拡散力場を媒体とする濃淡コンピュータに移すこと。
ヒーロー達を潰し合わせるという建前を掲げたのは、真の目的を開示すると他の統括理事の承認が得られない為である。

恋査が上条らを倒したことで、あと一歩で計画が完了するというところまで進んだが、
この段階でフレメアに『ヒーロー』の性質が覚醒。
庇護対象としての機能しか想定されていなかったフレメアにヒーローの要素が発動するとは予想されていなかったため、
その齟齬をきっかけにプロジェクトは崩壊、終息した。


最終更新:2021年01月21日 18:10