【種別】
兵器・超能力

【初出】
新約六巻

【解説】
垣根帝督が進化した『未元物質』を用いて作り出した兵器。
垣根の指示に従い、自律的に行動する。
その名の通りカブトムシを模した外見をしているが、
外見は『未元物質』と同様に真っ白で、全長15mもの巨体を誇る。

生物学的な、緩やかな物もあれば急な物もある曲線だけで構成されたフォルムであり、
表面は新車のようにつるりとした光沢を放っている。
瞳からは緑色の光が放たれ、警戒時には赤色に変化する。

背部の装甲を展開すると薄い羽が展開され、
高速振動で空気を攪拌する事で擬似的な発声を行ったり、
衝撃波を放ったり逆に相殺したりする事が可能。

垣根とは常時リンクが繋がっており、
機体が損傷しても『未元物質』を供給することで瞬時に復元される。
その一方で、自己修復する前提だからなのか、装甲の強度そのものはそこまで高くない。

太い角は砲身になっており、中央は空洞。
発射にはスプリング式を採用しており、火薬の類は搭載していない。
技術自体は昔から存在したものだが、『未元物質』の力で補強することで大きな威力を発揮させている。
また、砲弾の炸裂については、
スポンジ状のスプリングで砲弾外周の硬化皮膜を炸裂させる方式が採用されている。
「火薬を自身で製造することが出来ない」という欠点を補うための方式だが、
その反面、普通の砲撃が起こす「衝撃波による副次的な破壊や音響効果」は苦手としており、
通常砲弾と比較して36%~50%前後の効果しか期待できない。

一端覧祭』が開催中の学園都市において、垣根の手勢として複数機が出撃し、
フロイライン=クロイトゥーネに砲撃を加えたほか、垣根の作戦行動に支障をきたす要因を撃破するため、
打ち止め浜面仕上達を追撃した。
しかし、高度な自律判断機能が災いし、口頭オーダーである
「作戦行動に支障をきたす要因を残らず撃破しろ」
という内容の解釈に各機の間で齟齬が発生。
命令に対する解釈の違いによって敵味方の識別や優先破壊順位がブレてしまい、同士討ちをすることになってしまった。
これは、事態をモニターしていた木原によれば、
「プランを考えていると自分自身でいろんな意見をすりあわせて想像の強度を確かめる」ようなものらしい。

浜面達を追撃した六機の内の一機であるカブトムシ05は、
「現状、浜面達に脅威を感じられないことから、作戦を続行することでオーダーリスト全体が崩壊する危険がある」
と判断し、同系機種と敵対して浜面達を守る側に付くことになった。

最終更新:2019年08月19日 11:22