【種別】
魔術


【初出】
新約三巻

【解説】
グレムリン』の魔術師サローニャ=A=イリヴィカが用いるロシア成教系術式。
「森の支配者であり、そこに住むすべての動物達の王」であるというレーシーの伝承を基にし、
支配した『森』の中に住まう『森の住人』を支配する事が出来る。

本来の支配地たる『森』はロシアの1地域に存在するが、
支配地から連れてきた動物と、移動先の植物に「酸素と二酸化炭素のやりとり」をさせる事で、
例外的に「飛び地」を作成する事が出来る。
なお、現地から植物を移植する事で直接的な『支配地』と見なす事もできるが、
移植した植物を撤去されるとエリア内の術式全てが効力を失ってしまう。

レーシーの森で「酸素と二酸化炭素のやりとり」を行った生物は森の住人と見なされ、術の支配下に入る。
昆虫や爬虫類など、脳の構造が単純な生物の制御を行うための術式であるため、
人間のように大脳が大きく、複雑化した個体に使う際は完全に操る事は出来ず、
効果は単純な認識のすり替えや、意志薄弱になる程度に留まる。
但し、ギャンブルに勝利して支配権を奪った場合においてはその制限から外れ、
ある程度の強制力を持って相手を操る事が可能。
なお、「支配下に入った」と判定されるまでは飛び地内に居させなければならず、
レイヴィニア=バードウェイの予測では概ね3~4日ほどの時間が必要。

また、支配地の『森』にいる動物の精神性を均等に再整備することで擬似的な群集心理を統べ、
ゾーン内の所有物を傷つけた相手にはペナルティを押しつける事が出来る。
森の支配者であるサローニャに従う生物たちによる多数決の結果を押しつけられることで、
森の住人の悪意が一点に集中し、「危害を与えた箇所の感覚を奪う」という形でエリア内から排斥される。
サローニャはこの性質を利用し、
戦闘時には自ら植物の種子や花粉を相手に踏ませることで、動きを奪う戦術を取っている。
なお、『群集心理』という多数決に従って与えられる力のため、
黒夜海鳥のように特殊な精神性を持つ相手には効果が無い。

最終更新:2019年09月13日 21:25