【種別】
制度・通貨

【初出】
五巻
詳細はとある魔術の禁書目録 PSPゲーム版 天草式編

【解説】
学園都市で用いられている通貨。
都市内に存在する造幣局で作られ、都市内部に対してのみ流通する。
単位そのものは日本円で外部と共通ではあるが、
その2~30年進んだ技術力の中に住まう人々にとっては、『外』で作られた貨幣など信頼に値しないという。

学園都市の紙幣にはICチップが仕込まれており、詳細な管理情報が記録されている。
これは表向きには「偽札対策のため」ということになっているが、
紙幣の持ち主の個人情報を記録し、お金の流通情報を逐一収集するための仕組みという側面もある。
つまり、学園都市では紙幣を使った買い物をするだけで個人情報がトラッキングされるようになっている。
この仕組みを利用し、紙幣のICチップ内に機密情報を隠しておく『人材派遣』のような人物も居る。
また、逆に言えば「紙幣で買い物をしなければ個人情報をトラッキングされることはない」ということでもある。
研究施設から脱走した打ち止めが、8月31日に一方通行の前に現れるまで行方不明だったのは、
彼女が紙幣を使わず路上生活をしていたために、研究者側が管理情報を追跡できなかったためである。

アニメ版禁書目録第二十一話では、月詠小萌インデックスに渡した貨幣は現実の5000円札と同じである。
なお、アニメ版禁書目録Ⅲ第四話では、ICチップの付いた学園都市製紙幣が重要な小道具となる都合上なのか、
現実の10000円札にクレジットカードのようなICチップが付いたものとして描かれている。

神裂火織が『3日間の魔術師討伐指令』で関わることになった新札には様々な勢力の思惑による細工が施されており、
「ICチップから発する超音波で脳に作用し、消費意欲を操作して経済活動を自由に操作出来るようにする」
イギリス清教の術式による上記機能のカウンター。イギリス清教式の経済洗脳を可能とする」
など、この貨幣が流通すれば、主導権を握る勢力による『経済的な爆撃』を可能としてしまう。
(経済爆撃という概念については原作14巻でも言及されている。)
また、後に調べ上げた神裂によれば、学園都市の細工には消費意欲への干渉の他にも、
「魔術師の集中力をそぎ落とし、術式が失敗する確率を高める機能」があったという。

神裂が『魔術師討伐指令』を受けた当初、
『学園都市外部では「偽札騒動」が発生しており、この機会に学園都市の技術による新札との統合を図ろうとしている』、
という情報もあったが、それも全てこの新札を外へと拡散させるための作戦だった。
事が公になったことで、新札そのものは破棄される流れとなったが、
魔術が失敗する波長というものを、科学サイドがどうやって調べ上げたのか」という疑問は残された。
(ある人物なら分かりそうなものだが、関連性は示唆されていない。)

最終更新:2022年04月17日 17:07