【種別】
ウソ予告

【初出】



シリーズ第3弾!
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 ◆超機動少女カナミン(3)<マジカルパワードカナミン>
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 ◆【著/謙池和馬 イラスト/仄村キヨタカ 定価:599円】
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ども!私の名前は井出楠(いでくす)かなみ、
「それでも私はこれからも悪意に対して暴力で答える」が座右の銘の、児ポル法に保護されたぴっちぴちの美少女!   
とうまお兄ちゃんのベッドで、件の髪の毛を発見したあと、口論がエスカレートして発電女と激闘を繰り広げた私。
けど、そんな最中にまた「ネセサリウス」からの雑魚構成員がとうまお兄ちゃんに! 
『ガチンコ・素手喧・完全結着』がファイトスタイルの私じゃ、対応できないほどの物量。 
(ここまで数の暴力に頼られちゃ、とうまお兄ちゃんを守りきれない―――!) 

と、その瞬間、発電女の手元からオレンジ色に煌く光条が! 

唖然とする私を尻目に、構成員を次々と撃ちぬいていく発電女。
舞い散る「トウマLOVE!」のプリントTシャツ、団扇、ペンライt(ry 
そしてあの女が纏う、私と同じ「機動装甲」(マジカルパワード)…… 
何とかお兄ちゃんに気付かれずに全てを処分し終えた後、焦土と化した路上であの女が放った冷たい一言 
「アンタじゃ、アイツは、守れない」 


結局、お兄ちゃんとあいつとの関係も聞けないまま数日後、あの女の一言が忘れられずに失意のドン底な私。
でも、とうまお兄ちゃんは相変わらず優しかったんだよ。 
お兄ちゃんを守ることすら出来なかった、こんな私に。 
そんな私のいつも通りの帰り道、うわの空な私の前に現れたのは――― 
「よぉ」 
この前おぼろげに見た気がする、蝶ネクタイ、タキシード、パピ☆ヨンマスクにシルクハットな男。
どう見ても変質者です。本当にありがとうございました。 
なんていう脳内公式を組み上げて、八つ当たり気味に撲滅しようとした瞬間、その変態が放った一言 
「お前は、それで、いいのか?」 
「!」 
この変態、どこまで知ってやがるのかな……? 
胸の奥が痛むと同時に、早めに消したほうがいいかなー、なんて思ったその瞬間 

むぎゅん、と。胸、を。胸。ムネ?むね。胸、乳―――? 

「―――、ィヤあぁぁぁぁぁッ!!」 
ぐしゃ。ごぎゅる。ぴぴる。 
「んごフッ!……フフ、いい、パンチだな」 
とうまお兄ちゃんにささげる場面を想像するだけであと10年は戦える私の胸をぉぉぉぉぉ! 
あー、も、ダメだ。我慢できね。殺るよ?殺るよ?殺るよ? 

と、殺意を滾らせ拳を小指から順に握り締めようとした瞬間。 
『ぴんぽろぱんぽん♪』 
フードの中のスフィンクスから着メロ風の警告音が! 
 ま た ネ セ サ リ ウ ス か ! 
こうしちゃいられない!
一瞬でこの変態を気絶させると同時、Tの字斬って「機動装甲」(マジカルパワード)ウェイクアップ! 
最優先はとうまお兄ちゃんだから見逃してやるけど、覚えてなさい変態マスクが!
私のヴァージンスノーなSFを汚した罪は重いんだよ! 

                                    ・  ・ 
「……行ったか。お前の『弱気』って幻想はブチ殺した。後は結着をつけるだけだぞ」 

次回、超機動少女カナミン第3話  
「結着・もう一人のマジカルパワード」  
あなたのハートに、ドラゴン☆ブレス! 

最終更新:2011年06月13日 16:17