【種別】
魔術

【初出】
十二巻。詳細は十三巻。

【解説】
ヴェントが使用する、術者に対し悪意や敵意を抱いた者を、距離・場所を問わずに問答無用で昏倒させる魔術。
科学的な分析によれば、酸欠により人工的に仮死を誘発し、
その状態を正体不明の『力』によって維持している。

インデックスによると「何処の誰だろうが、神様に唾吐くものは許さない」という理屈によるものらしい。
ヴェントがやたらと攻撃的な言動・風貌をしているのは、相手に敵意・悪意を抱かせやすくするための撒き餌である。
舌につけている鎖と十字架の霊装と、神の右席として持つ神の火の性質があって初めて使用することができる、
本来人間が扱える魔術の域を越えた大魔術である。

特に後遺症も無く無条件で大量の敵を無力化でき、大規模制圧には非常に理想的な術式。
一度でもヴェントの姿を認識してしまえば、
時間が経過してから思い返して敵意を向けた場合でも影響下に入り昏倒してしまう。
特に学園都市のように情報網が発達した社会では、写真や映像などを通して敵意が伝染していき、
集団全体があっというまに無力化されることとなる。
例を挙げると、ボンヤリした映像で姿を見ただけの初春や、輪郭のぼやけた写真を見ただけの黄泉川など。
インデックスの推測によれば、
向けられた敵意に応じて段階があり、意識を奪う、肉体を縛る、外部からの干渉を封じる等があるようだ。

広すぎる範囲と強力な効果にはデメリットもあり、
「何処の誰だろうが許さない」、つまり対象・範囲の指定を行うことはできないという側面を持つ。
場合によっては味方側であるバチカンにまで被害が及ぶ可能性もあったらしい。
作中では日本を越え海外にまで被害が及んでいる。

全身に干渉するという特性がまずかったのか、
上条当麻には幻想殺しによって完全に防がれる。
また、「敵意」「悪意」に反応するため、
それを持たずに「殺意」のみを向けて攻撃を指示した木原数多にも効果は無かった。
学園都市における戦闘で鎖十字架を破壊されたため、現在は使用不能。

最終更新:2022年03月22日 15:46