【種別】
作者の側面

【解説】
他作品の欝展開に影響された不特定多数の集合無意識が生み出した鎌池和馬の側面のひとつ。
「禁書も鬱になれ」という妄念より生み出された。

本作品も少年漫画的なノリのせいで忘れがちだが、

旧約1巻 主人公が精神的に死亡、脳を物理的に破損
旧約2巻 騎士やら聖歌隊やらが死亡。塾生徒も(最終的に蘇生したとはいえ)死亡
旧約3巻 1万人超の妹達が死亡

等々よくよく考えてみると鬱展開も多いことから、
そういった部分を指して「黒鎌池全開だな」などと言うこともある。
新約9巻ではとうとう主人公が物理的に死んでいる。

もっとも鎌池和馬は大体の話において最終的にハッピーエンドで締め、稀にビターエンドで終わる際にも、一欠片の救いと希望を与えている。

これらを総評して、鎌池はとあるシリーズの作風を「全部足したらちょっとだけ優しさが攻め勝つ世界」と評している。

例えば旧約1巻では上条が脳を破損して記憶を物理的に失った後でも「心がまだ覚えている」と言っていたり、
旧約22巻では(上条が消息不明になったが)ベツレヘムの星を止めてフィアンマを改心させていたり、
新約10巻ではオティヌスが消滅したと思わせつつ、最後の最後に(僧正の介入の結果とは言え)戻ってきたりしている。

【コメント】
◆対照的なものとして、白鎌池なる存在もあるようだが未確認である。
◆15巻はやり過ぎだな。裏の世界とはいえ、同じ組織なのに麦野がフレンダをぐっちゃぐちゃにするシーンは泣いた。
◆新約9巻は黒鎌池の10年間の集大成とも言える内容だった。前半もう一度読み返す勇気持てねえよ俺……。
◆他作品にも目を向けてみると、HOもかなり黒鎌池が強い(あとがきにて作者自ら「基本的に勧善懲悪の通じない、クソッタレな世界」と評した)

最終更新:2023年01月07日 22:07