【種別】
建物(?)

【初出】
二巻

【解説】
学園都市統括理事長アレイスター=クロウリーの居城たる建造物。
学園都市第七学区に存在する。

外壁は『演算型・衝撃拡散性複合素材』と呼ばれる特殊装甲で覆われており、
その堅牢さは「核兵器を受けても耐えられる」とも噂される。
実際、一方通行の地球の自転のベクトルを利用した砲撃を受けた際も、
絶対能力者に覚醒しつつある御坂美琴の雷撃を受けた際も
共に傷一つ付かず、内部に対する振動もほとんど無かった。
内壁は蜂の巣状になっており、最低限の気密性は内壁のみでも確保される。

建物内で酸素・電気を含む生活に必要なもの全てを生産できるため、各種インフラが内部で完結している。
窓もドアも廊下も階段も通気口も設けられておらず、
空間移動』系能力者でないと内部に入ることも出ることも出来ない。
尚VIPなどの送迎(転送)は結標淡希が担当していたが、
彼女が暗部組織『グループ』に堕ちてからも続けているかは不明。

結標によると、この建物はそもそもビルではないらしい。
各種宇宙線防御などの話から手塩恵未は宇宙船などを予測したと思われるが、それすら正解ではないようである。
後に地下にロケットブースターを装備していたことが明らかになり、当たらずとも遠からずといった具合か。
学園都市外部の人間である上里から見ても「循環環境が整っていればもはや人工第三惑星」と評されるほどである。

その正体は、地球にいながら地球からの法則や力から解放された領域として、
既存の地球上では行使できない魔術を行使するための儀式場。
アレイスター曰く、地球で使用する魔術地球の力に縛られるので、
地球を脱出することでより強力な魔術を振るおうとしたらしい。
一部をエンデュミオン先を越されており、その時は多少焦った様子。
ロケットブースターを破壊されても、内部空間をユークリッド幾何を無視し無理矢理伸ばすことで宇宙へ到達できる。

外部からの干渉を受け付けないため、アレイスターの居城であると同時に、
いかなる手段を持っても殺害できないフロイライン=クロイトゥーネを封じておく『牢獄』の役割も持っていた。
一端覧祭準備期間中である11月、
グレムリン』の標的であるフロイラインを保護するため、
上条当麻トールによって破壊工作を受け、史上初めて外壁を損傷するダメージを負うことになった。
直後、フロイライン自身が外壁を破って脱走したため、蜂の巣状の内壁のみで気密性を保っている状態に追い込まれている。

内部は階段やエスカレーターが続いていたり、壁に埋め込まれた梯子・キャットウォーク・ダクトが足場になっていたり、
清掃用のゴンドラやクレーンのフックが下がっていたり、
独立して人を引っ張るほどの人工重力を持つミニチュアのお星様が漂っていたり、
上っていくだけで周囲と隔絶した空間に飛ばされる螺旋階段があったりと、既存の物理を大きく逸脱した構造をしているが、
これは上記の内部だけで宇宙へ到達するための「仕掛け」であり、仕掛けがなければ見た目通りの体積である。
エイワス曰く『ユークリッドの崩れた箱庭』。

ロケットブースターが無くとも、分化したアレイスターを五人ほどブースター代わりに消費し、
物理的に炎を噴射させることで宇宙に打ち上げることが可能。
打ち上げられたビル内部でエイワスの足止めを受けたコロンゾンは足止めを振り切って地球にUターンし、
ビルを学園都市に衝突させるが、戻ってきた地球は新たな天地だった。
これにより、『窓のないビル』は学園都市から姿を消した。

最終更新:2022年03月29日 08:44