【種別】
霊装

【元ネタ】
北欧神話に登場する、同名の魔剣(杖)から。
Wikipedia「レーヴァテイン」

【初出】
とある魔術の禁書目録SS第三話

【解説】
リチャード=ブレイブが所持している、主神の槍と並ぶ北欧神話最強クラスの武具の名を冠した霊装。
もちろん霊装(レプリカ)であり本物ではない。

形状はルーン文字が刻まれた西洋剣。
刻まれた文字は「sowulb」「gebo」「kenez」「ansuz」「laguz」「uruz」などが確認でき、
文字列を強引に読むと「sgkalu」(スグクアンウ)、『魔術を使って太陽を得た松明』という意味を持つ。
剣をベースにしているが、リチャード自身は神話になぞらえて「剣」ではなく「枝」と呼ぶ。

全てを焼き尽くすという神話を再現しているのか、
この霊装を振るうことで起こされる炎は、本来燃えないはずのものまで可燃物のように燃焼させる。
作中ではアスファルトやコンクリートのような不燃物を始め、
ステイルの放った魔術の「炎」や「暴風」、湖の「水」まで燃焼させた。
(水は蒸発して水蒸気にならず、水のまま燃えてしまう)
そのためあらゆる防御は意味をなさず、炎に触れずとも撒き散らされる火の粉に触れただけで即死する。

ただし本当にあらゆるものを燃焼させるため、意図せず危険なものを燃やしてしまい自爆する危険性もある。
例えばステイルは大量の「水蒸気」を燃やさせることで水蒸気爆発を誘発し、反撃を見舞った(撃破には至らなかったが)。
特性上、燃焼にかかる時間は材質に関わらず常に一定で、灰や骨なども焼き尽くすため、燃焼後に燃え滓は残らない。

その威力の秘密はビタミンB2で標的に刻印した、
「木材(eihwaz)」「白樺(berkana)」「干草(wunjo)」などのルーン。
それらを別途用意した霧吹き等でスタンプのように刻むことで、
どんな物質でも「極端に燃焼しやすく」し、
そこに着火させることであたかも万物を焼き尽せるかのように装っていた。
霊装自体は炎を発生させる以外にも、
「不可視の塗料を用いて記されたルーンを紫外線で照らし出し、起動させる端末」の役目を持つ。
なお、「sgkalu」のルーンが用いられているのは、
あくまで「紫外線によってビタミンB2の刻印を適時浮かび上がらせる」ためであり、
「sgkalu」の文字自体には炎の威力を上げるような効果は無い。

リチャードが自身の全てを賭けていたほど強力な霊装だが、
ルーン印可に用いるビタミンB2の仕組みが「科学サイドの領分を侵した」と見なされ、
イギリス清教上層部から『条約』違反として処分対象となってしまう。
この事が彼がイギリス清教を離反する原因となった。

最終更新:2019年05月23日 16:56