富士東鷹バス製造
富士東鷹バス製造株式会社(ふじとうたかばすせいぞう)は、東鷹快速鉄道と富士重工業が合弁で設立した会社で、日本国内向けバスの製造を行っている。
東鷹快速バスのメンテナンス・車体再生も行う。
富士東鷹バス製造株式会社(ふじとうたかばすせいぞう)は、東鷹快速鉄道と富士重工業が合弁で設立した会社で、日本国内向けバスの製造を行っている。
東鷹快速バスのメンテナンス・車体再生も行う。
会社概要
社名 | 富士東鷹バス製造株式会社 |
英文社名 | Fuji Totaka Bus Manifacture Co Ltd. |
種類 | 株式会社 |
略称 | 富士東鷹、FTB |
本社所在地 | 東京都新宿区 |
設立 | 2006年2月1日 |
業種 | バス車体製造 |
事業内容 | 各種バス車両製造、改造、修理 |
コーポレートカラー | 国鉄青20号ブライトブルー■ |
主要株主 | 富士重工業(50%)、東鷹快速鉄道(50%) |
歴史
1946年 中島飛行機の有志社員が立ち上げた「小泉ボデー製作所」で、第一号車を製造。
1947年 富士産業伊勢崎工場が小泉ボデー製作所のバス事業を継承。
1949年 日本初のフレームレスモノコックボディーのバス(ふじ号)が完成。
1958年 バス部門が中心となってスバル360を開発し発売。
1961年 スバル360の生産を群馬製作所へ移管。
1969年 R13型ボディーを製造開始。
1972年 R13型の大型路線車用・13型E(3E)の製造開始。
1977年 R13型の中型車版・R14型の製造開始。
1980年 R15型へフルモデルチェンジ。
1981年 15型R3をベースに車高が20cm高いモデル(スーパーハイデッカー)が登場。
1982年 R15型路線車用15型E・16型Eの製造開始。
1983年 2階建てバス(日デGA66T)が登場。
つくば科学万博向けに5Bベースの連接バス(ボルボB10M)を製作。
15型・16型、リベットレスボディーへ移行。
1987年 ボルボ社シャーシ(B10M)に架装した貸切車「アステローペ」を発売。
車体は15型HD-IIIと呼ばれ、後部が2階建て構造になっている点が特徴。
1988年 R17型へフルモデルチェンジ。
1990年 R17型をベースに中型車用もR18型へフルモデルチェンジ。
いすゞ貸切用のUFC(アンダーフロアコクピット)車登場=15型HU
1991年 アステローペをフルモデルチェンジ。車体は17型S3(7S)。
1992年 スーパーハイデッカーの17型S2(7S)登場。車体はアステローペと同調。
1997年 7Eノンステップバス登場(日デUA460KAM)。
1998年 7Eベースの一般路線用連節バスを製造(ボルボKC-B10M)。
2000年 ハイデッカーの21型M(1M)とスーパーハイデッカーの21型S(1S)が登場。
17型E・17型Bを車体軽量化等を中心にマイナーチェンジ、新7E・新7Bへ。
2002年5月 富士重工業がバス車体架装から撤退することが決定。
2003年3月28日 最終生産車(東濃鉄道、日デ・スペースアロー+1M)が完成。
これを以て81292台を世に送り出したバス車体製造事業は終了。
2003年6月1日 伊勢崎製作所がスバルカスタマイズ工房として独立。
2006年2月1日 富士東鷹バス製造を設立。富士重工業のバス車体製造復活が決定。
2007年 日野大型用車体、R21型H(1H)シリーズ登場。
1947年 富士産業伊勢崎工場が小泉ボデー製作所のバス事業を継承。
1949年 日本初のフレームレスモノコックボディーのバス(ふじ号)が完成。
1958年 バス部門が中心となってスバル360を開発し発売。
1961年 スバル360の生産を群馬製作所へ移管。
1969年 R13型ボディーを製造開始。
1972年 R13型の大型路線車用・13型E(3E)の製造開始。
1977年 R13型の中型車版・R14型の製造開始。
1980年 R15型へフルモデルチェンジ。
1981年 15型R3をベースに車高が20cm高いモデル(スーパーハイデッカー)が登場。
1982年 R15型路線車用15型E・16型Eの製造開始。
1983年 2階建てバス(日デGA66T)が登場。
つくば科学万博向けに5Bベースの連接バス(ボルボB10M)を製作。
15型・16型、リベットレスボディーへ移行。
1987年 ボルボ社シャーシ(B10M)に架装した貸切車「アステローペ」を発売。
車体は15型HD-IIIと呼ばれ、後部が2階建て構造になっている点が特徴。
1988年 R17型へフルモデルチェンジ。
1990年 R17型をベースに中型車用もR18型へフルモデルチェンジ。
いすゞ貸切用のUFC(アンダーフロアコクピット)車登場=15型HU
1991年 アステローペをフルモデルチェンジ。車体は17型S3(7S)。
1992年 スーパーハイデッカーの17型S2(7S)登場。車体はアステローペと同調。
1997年 7Eノンステップバス登場(日デUA460KAM)。
1998年 7Eベースの一般路線用連節バスを製造(ボルボKC-B10M)。
2000年 ハイデッカーの21型M(1M)とスーパーハイデッカーの21型S(1S)が登場。
17型E・17型Bを車体軽量化等を中心にマイナーチェンジ、新7E・新7Bへ。
2002年5月 富士重工業がバス車体架装から撤退することが決定。
2003年3月28日 最終生産車(東濃鉄道、日デ・スペースアロー+1M)が完成。
これを以て81292台を世に送り出したバス車体製造事業は終了。
2003年6月1日 伊勢崎製作所がスバルカスタマイズ工房として独立。
2006年2月1日 富士東鷹バス製造を設立。富士重工業のバス車体製造復活が決定。
2007年 日野大型用車体、R21型H(1H)シリーズ登場。
沿革・概況
富士重工業は、民生デイゼル→日産ディーゼル工業を中心に大型自動車各メーカーのバス車体を架装していた。国内シェアならびに生産数がトップで、1980年頃にはそのピークを迎えた。しかし、バス事業の不振と、シャーシーメーカーが車体メーカーを自社系列化する流れの影響で生産台数が減少。
このため、まず1997年~1998年にかけて、富士重工での生産台数が少なく、不採算であった三菱ふそう・日野自動車への架装を中止する。また、同じ頃いすゞ自動車からシャーシ供給の中止を通告されるものの、富士重工側の要望で継続生産されることになった。
このため、まず1997年~1998年にかけて、富士重工での生産台数が少なく、不採算であった三菱ふそう・日野自動車への架装を中止する。また、同じ頃いすゞ自動車からシャーシ供給の中止を通告されるものの、富士重工側の要望で継続生産されることになった。
その後、2002年1月に日産ディーゼルがバス車体の架装を西日本車体工業(西工、福岡県北九州市小倉北区)に集約することを決定した。このため、同年5月に事業存続は困難と判断し、伊勢崎製作所で行っていたバス車体架装事業を2003年3月で中止した。
しかし、富士重工製のバスに対する信頼は厚く、未だに主力車種である大型路線バス・17型E(7E)を中心として全国で活躍しており、復活を希望する声は多かった。また日産ディーゼルは三菱ふそうとの業務提携により、西工車体が再び純正ではなくなる。また最近では各社ともモデルサイクルが長くなり、デザイン・基本構造の陳腐化が進んできている。事業者側も同じデザインのバスばかりで飽きが来ている。
ここで東鷹快速鉄道が立ち上がり、富士重工業と合弁で富士重東鷹バス車体を設立。スバルカスタマイズ工房として温存しておいた伊勢崎製作所を復活させ、再びバス車体製造に名乗りを上げることとなった。
絶対的な自信
富士東鷹は、自社のバスに絶対的な自信を持っている。
まずバス車体製造復活時の意気込みでは、ジェイ・バスには負けない、という自信の強さ。「デザインだけの車体ではない。」と、デザインだけでなく車体剛性・安全性の水準の高さもアピールした。
まずバス車体製造復活時の意気込みでは、ジェイ・バスには負けない、という自信の強さ。「デザインだけの車体ではない。」と、デザインだけでなく車体剛性・安全性の水準の高さもアピールした。
同じ東鷹快速グループの東鷹快速バスにはFHTB製以外のバスも多く納入されているが、これについては「あくまでFHIの頃と同じように、全国展開のバス車体メーカーとしてやってるつもりです。身内向けの車両ばかり作っている暇は無いんですよ。もちろん元々の生産能力は十分に持っていますが、納期・品質共にお客様を第一に考えなければいけません。」と熱く語っている。
生産車種
7E-Ⅱ
- R17型Ⅱ 2006年~
17型BⅡ(7B-phaseⅡ 標準床貸切用)
17型EⅡ(7E-phaseⅡ 路線用)
17型EⅡ(7E-phaseⅡ 路線用)
7E-Ⅱ+PKG-RA274KAN 日産ディーゼル・スペースランナーRA7
路線系はR17型Eの後期型、新7Eをさらに改良・マイナーチェンジしたR17phaseⅡ。
新7Eでは軽量化を重視した結果車体強度に問題点があり、バス事業者からの評価を下げる結果となってしまったが、7E-Ⅱでは骨組みを中心に車体強度に直接関わってくる部材をほぼ1から設計し直すことにより軽量化と高剛性の両立に成功した。そのため意外にも従来の7E・新7Eと共通の部位は少ない。
主に日デ(PKG-RA274系)・いすゞ(PKG-LV234系)に架装。
新7Eでは軽量化を重視した結果車体強度に問題点があり、バス事業者からの評価を下げる結果となってしまったが、7E-Ⅱでは骨組みを中心に車体強度に直接関わってくる部材をほぼ1から設計し直すことにより軽量化と高剛性の両立に成功した。そのため意外にも従来の7E・新7Eと共通の部位は少ない。
主に日デ(PKG-RA274系)・いすゞ(PKG-LV234系)に架装。
8E-Ⅱ
- R18型Ⅱ 2006年~
18型BⅡ(8B-phaseⅡ 中型貸切用)
18型EⅡ(8E-phaseⅡ 中型路線用)
18型EⅡ(8E-phaseⅡ 中型路線用)
8E-Ⅱ+PDG-JP820NAN 日産ディーゼル・スペースランナーJP
主に日デ(PDG-JP820NAN/PDG-RM820GAN)・いすゞ(PDG-LR234J2)に架装。
最近の中型バスは丸みを帯びたものが多いため、あえて角ばったシャープなデザインとしている。
大型車の7E-Ⅱとの明確な差を付けるためでもある。
最近の中型バスは丸みを帯びたものが多いため、あえて角ばったシャープなデザインとしている。
大型車の7E-Ⅱとの明確な差を付けるためでもある。
9E
- R19型E(9E 低床路線用)
9E RS
9E DX
ポスト新長期排ガス規制の実施が発表されると同時に詳細が公表された。
専用の灯火類や着色ガラス、アルミ無塗装の部品を使用し高級感を持たせた"RS"
汎用品を使用し保守性やコストダウンを重視した"DX"の2種類が選択できる。
主な架装シャシーとなる日産ディーゼルRAのモデルチェンジに合わせ発売予定。
専用の灯火類や着色ガラス、アルミ無塗装の部品を使用し高級感を持たせた"RS"
汎用品を使用し保守性やコストダウンを重視した"DX"の2種類が選択できる。
主な架装シャシーとなる日産ディーゼルRAのモデルチェンジに合わせ発売予定。
1M/1S
- R21型 2000~2002年・2006年~
21型M(1M 高床高速路線用)
21型S(1S 超高床高速路線用)
21型S(1S 超高床高速路線用)
1M+PKG-RA274RBN 日産ディーゼル・スペースアロー
高速・観光系は富士重工時代末期に登場し2年間と製造時期が短かったR21型を改良。
主に日産ディーゼル(PKG-RA274RBN)、いすゞ(PKG-RU1ESAJ)に架装。
主に日産ディーゼル(PKG-RA274RBN)、いすゞ(PKG-RU1ESAJ)に架装。
1H/1HC
- R21型(後期) 2007年~
21型H(1H 低床路線用)
21型HC-N(1HC 完全低床路線用)
21型HC-N(1HC 完全低床路線用)
1H+PKG-KV234L2 日野ブルーリボンR
2007年初頭から登場の新開発・日野専用大型路線ボディで、
PJ-KV234x1・PKG-KV234x2・ACG-HU8JxFPに架装。
日野にはいすゞと共通設計のKVではなく、オリジナルのHUのハイブリッド以外の仕様も再び製造するよう要望している。
PJ-KV234x1・PKG-KV234x2・ACG-HU8JxFPに架装。
日野にはいすゞと共通設計のKVではなく、オリジナルのHUのハイブリッド以外の仕様も再び製造するよう要望している。
J-BUS小松製のブルーリボンシティと似ているが個性のある、かつての三菱MP218/618系のエアロスターM(三菱名自工)に対するエアロスターK(新呉羽)のような存在。リアコンビネーションランプは現行日野ブルーリボンシティと同様の縦長のものだが、取り付け位置が異なるため印象が大きく変わっている。
現在、日野ではJ-BUS宇都宮製の「ブルーリボンⅡ」と並行販売されている。
日野にこだわり、日野らしさを求める事業者や、エルガと共通の車体に飽き飽きしていた事業者に人気。
日野にこだわり、日野らしさを求める事業者や、エルガと共通の車体に飽き飽きしていた事業者に人気。
詳しくはブルーリボンRの項目を参照のこと。
2R/2H
- R22型(後期) 2007年~
22型R(2R 低床路線用)
22型H(2H 超低床路線用)
22型H(2H 超低床路線用)
詳しくはレイニーRaを参照。
車体製造以外主な事業
- LPG併用ディーゼルエンジン車
武鉄バスグループと共同開発で、市販の大型路線バスをベースにしたLPG併用ディーゼルエンジン車を製造。発進時にのみLPGを使用して燃費・排ガスの効率を高めるシステム。
- トルコンAT→MT化改造
東鷹快速バス向けに日野ブルーリボンノンステップ(KC-HU2PMCE)をトルコンAT→MTへ、フルフラットノンステを前中扉間ノンステへ改造したことから始まった。
トルコンATはトルクの大きいディーゼルエンジンと組み合わせるとシフトチェンジ時のショックが激しく、乗り心地・レスポンスが悪いため扱いづらく、どの事業者からも嫌われているが一部の車種ではトルコンATしか設定のないものもあるため、MT化はそこそこの需要がある。
トルコンATはトルクの大きいディーゼルエンジンと組み合わせるとシフトチェンジ時のショックが激しく、乗り心地・レスポンスが悪いため扱いづらく、どの事業者からも嫌われているが一部の車種ではトルコンATしか設定のないものもあるため、MT化はそこそこの需要がある。
事業所(生産拠点)
伊勢崎製作所(旧スバルカスタマイズ工房)
群馬県伊勢崎市・本店
群馬県伊勢崎市・本店
三鷹事業所(富士重工業東京事業所)
東京都三鷹市大沢・東京本部
東京都三鷹市大沢・東京本部
武蔵野事業所
東京都武蔵野市緑町
東京都武蔵野市緑町
八王子総合研究開発センター
東京都八王子市長沼町
東京都八王子市長沼町
奥多摩事業所
奥多摩県西多摩郡奥多摩町氷川
奥多摩県西多摩郡奥多摩町氷川
また、各事業所へのシャシー、エンジン等の部品輸送の一部は武蔵野鉄道の高速貨物列車を使用している。日野自動車の新田工場(群馬県太田市)、日産ディーゼルの上尾工場・鴻巣工場・羽生工場、ジェイ・バス宇都宮事業所などからのものがそれにあたる。