ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
中級 №A0072 |
07 / 10 / 19 ~ 07 / 12 / 30 09 / 04 / 15 ~ 09 / 05 / 11 師と弟子 |
なし | 2人 | レーザーLV1 レーザーLV2 (2ポイント) |
プロローグ |
ギン 「はぁ疲れた。どこに行くんだよ、師匠様。」 すでに天空都市を出てから1時間ほど歩いただろうか。静かな草原に天空人のギンと10英雄のジルスはいた。 ジルス 「ここら辺でいいだろう。疲れたか?」 ギン 「疲れちゃいないさ。だけど、なんでこんなところまで来たんだよ。」 周囲には建造物も無く、ギンには疲れてまで来た理由がわからなかった。そんなギンの様子を見ながらジルスは、片手に持っていた袋から銃を取り出しギンに差し出した。 ジルス 「お前にこれをやろうと思ってな。」 ギン 「えっこれ俺にくれるの?やった!」 ジルス 「魔術が苦手なお前でも、この魔銃なら使えるかもしれないからな。試してみるか?」 ギンはジルスにお礼を言うと大喜びで魔銃を構えた。そしてためらうことなくトリガーを引いたが、魔銃は何も反応が無かった。 ギン 「あれ?師匠様、これ壊れてるぜ。」 ジルス 「人の話を最後まで聞くんだな。その魔銃は使用者の魔力を弾に込めることで真価を発揮する。魔術とはまた違う感覚だから、魔術が苦手なお前でもできるんじゃないか?」 ギン 「魔力を込める?どうやればいいんだよ。もっと簡単に使えるやつくれよ。」 ジルス 「魔具師を目指すならそれぐらいはできないとな。」 ギン 「え~。」 ギンがいくらトリガーを引いても弾の出ない魔銃に痺れを切らし始めた頃、1体のロボットが2人に近付いてきた。 ジルス 「やっと来たか。ギン、練習の相手をしてくれるヒューイが来たぞ。」 ジルスはギンが魔力を秘めていると感じていた。だからこそ魔力を行使するきっかけになれば、と魔銃を渡したが、それだけではギンは魔力を必要としないとも感じていた。そのため実戦形式でギンの成長を促すことにしたのだった。 ジルスからギンへの試練が始まった。 |
危険度 ★★ EC0465 造られし者 ヒューイ 1600 / 220 / 220 5/5/5/5/10 敵サポカ 機Lv1×2 閃Lv2×1 |
ジルス 「良く来てくれたな、ヒューイ。」 ヒューイ 「イイエ。キョウハ ナンノ ヨウデスカ?」 ジルス 「ここにいるギンの相手をしてくれないか。少しぐらい本気をだしてもいいからな。」 ギン 「ちょ、ちょっと待てよ。俺の意見は聞かないのかよ。」 ロボットのヒューイと戦わせようとする師匠を見て、ギンは震えた声で止めさせようとした。だが、ジルスの考えは簡単には変わることがなかった。 ジルス 「さぁその魔銃でヒューイと戦ってみるんだ。危ないようなら止めてやるから安心しろ。」 ギン 「無茶言うなよ。武器もなしに戦えるはず無いだろう。」 ジルス 「武器ならその魔銃があるじゃないか。それに素手で魔物と戦う男を知ってるがな。」 容赦ないジルスの試練が弟子のギンに襲い掛かる。 |
敗北時 | ジルス 「そこまでだ、ヒューイ。」 ヒューイ 「リョウカイ。」 ギン 「ぜぇぜぇぜぇぜぇ。」 ジルス 「逃げてばかりじゃ勝てないぞ。さぁ呼吸を整えてもう1回だ。」 ギン 「あんた鬼だよ・・・。」 |
危険度 ★★★★ EC0479 マッドサイエンティスト ブラム 1000 / 180 / 180 30/1/10/10/10 敵サポカ 火Lv1 火Lv2 火Lv3 |
ギンの素質は突然開花した。それまで逃げの一手だったギンが疲れ果て、体から無駄な力が抜けた時、突然ギンのイメージしたとおり魔力が魔銃の弾に込められたのだった。 ジルス 「やっと魔力の伝達がスムーズになってきたな。お前はごちゃごちゃ難しいことを考えていたせいでいままで魔力を操れていなかったんだ。合格だよ。」 ギンが強力な魔力を秘めていることにジルスは出会った時から気付いていた。だが、当の本人のギンは魔力を理解せず、無駄に力が入りすぎていたのだった。逃げ回ることで体力が落ち、同時に思考能力が低下したことで魔力の制御を自然なことと捉え、魔銃の弾に魔力が込められたのだった。 ギン 「え、合格?・・・あっ魔銃が光ってる!」 その言葉通り、魔銃はギンの魔力により光り輝いていた。 ギン 「師匠様。これでこの銃、撃てるのかよ?」 ジルス 「あぁ。試しに撃ってみるか?ただし、ヒューイは狙うなよ。」 ギン 「よっしゃ。それじゃあっちに・・・。し、師匠様。あれも師匠様が用意した相手かよ?」 ギンの視線の先には虚空から姿を現す人影があった。その人影は天空都市では見かけたことのない服装をしていた。 ジルス 「ギン、お前は下がっていろ。・・・まさかゲートが開いたというのか?」 15年前、ジルスが地上から天空都市にやって来たときに通ったゲートとは様子が違っていた。ジルスは黒く渦巻くそのゲートに言い表せぬ邪悪さを感じていた。 ブラム 「ヒャッハッハッハ。成功だ!おれはゲートの精製に成功したぞ。」 完全にゲートから抜け出たその男の体は、人の形を留めていなかった。だが、まだ男は人間としての意識も欲望も失ってはいなかった。 ブラム 「なんだお前ら?見世物じゃない、とっとと消えうせろ。」 ジルスとギンの存在に気付いた男は声を荒げ、追いやろうとした。だが、ジルスとギンは立ち去ろうとはせず、天空都市にとって外からの来訪者の正体を見極めようとしていた。 ブラム 「なんだその目は。そうだ。ここはどこなんだ?言わないとこの手の炎で焼いてやろうか。」 ジルス 「どうやら姿は人のようだが、その心は魔物と変わりがないようだな。」 ブラム 「なんだと!」 ギン 「師匠様、こいつの相手は俺にやらせてくれよ。魔銃も使えるようになったんだからさ。」 ジルス 「駄目だ、力を過信するんじゃない。」 ゲートから現れた男はジルスの言葉を聞き、2人を睨みつけたが肝心のジルスとギンは怯むことなく会話を続けていた。そのことが気に食わなかった男は、炎に燃える手を掲げた。 ブラム 「貴様ら、私を甘く見ているな。その考え後悔させてやろう。この炎で燃え尽きるがいい!」 |
敗北時 | ブラム 「どんなに強いのかと思ったらずいぶん拍子抜けだな。それでは他の人間にここがどこか聞くとしよう。」 そういうと男は天空都市のある方角へ歩き始めた。 |
エピローグ |
ブラム 「なんだその力は。魔術とは違うな。」 男はジルスの扱う魔具に興味を示した。科学者としての性。それがブラムの好奇心を呼び起こしていた。 ギン 「師匠様。あいつ痛み感じてないぜ。」 その言葉のとおり、男はジルスの攻撃を受けながらも顔を歪めることなく、好奇心の赴くままジルスの魔具に夢中になっていた。 ジルス 「体の崩壊。あれが人としての痛覚をなくしてるようだな。」 ギン 「それじゃ勝てないって言うのかよ。」 ブラム 「何ごちゃごちゃ言ってる。その道具をもっと見せろ!」 一方的にジルスの攻撃が男に当たっているというのに、男が痛みを感じないため状況は膠着状態となっていた。 ジルス 「ギン、もっと離れていろ。巻き添えを受けないようにな。」 それまで手に持った杖だけを振るっていたジルスが、さらに強力な魔具を出そうとしたその時、男の周囲に黒い闇が現れた。 ブラム 「な、なんだ。」 その黒い闇は男を飲み込み始めた。 ブラム 「まさか戻るのか?私の研究所に戻されるのか?ま、まて。まだここがどこだかわかってないんだ。」 男が慌てる様子を見てジルスはギンに近付き、男から離れた。黒い闇は止まることなく男を覆い、そして完全に飲み込んだ。 その場には再びジルスとギン、そしてヒューイだけが残された。 ギン 「なんだってんだ。驚かせやがって。」 怯えたことに腹を立て騒ぐギンに声を掛けることさえ忘れ、ジルスは1つの可能性を考えていた。 ジルス (やはりあの黒いのはゲート。なぜ今になってゲートが現れた。15年前にディンマルグで封印した以外にも存在していたのか?まさかあのゲートに異常でも・・・。) ジルスの考えが的外れではなかったことは、この後天空都市に戻ってから明らかになる。ゲートが封印されたはずのディンマルグの地からの来訪者によって・・・。 |