ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0046 |
07 / 07 / 13 ~ 07 / 09 / 07 07 / 12 / 26 ~ 08 / 02 / 29 08 / 09 / 10 ~ 08 / 10 / 31 五鬼将との戦い 前編 |
なし | 4人 | 剣舞LV1 水月LV3 (ポイント) |
プロローグ |
昼間の暑さが嘘のように静まり、肌寒い風が吹き始めた宵の口。赤く染まった空を縁側で眺めるアズサの姿があった。 アズサ 「あ~お腹空いた。早くカイ帰ってこないかな。」 影狼への定期報告のため、カイは宿を留守にしていた。 アズサ 「もうそろそろ帰ってくるはずだから、新撰組の屯所に行くとすれ違いになりそうだしなぁ。」 気が緩んでいたのは確かだった。覇王の突然の出現により、それまでの生活が一変した。 名立たる英霊との戦い、住み慣れた大江戸を発ち、京での生活。手探りながらも、少ない情報を元にここまで来た。だが、少ない情報さえもなくなってしまった今は、ただ待つことしかできなかった。 京を恐怖に陥れるかと思われた黄泉路も、多くの術者によりその後開くことなく安定していた。時間は掛かるかもしれないが、黄泉路の入り口に社を建て、人が近づけぬよう隔離することで一応の解決を迎えるだろう。 このまま終わるはずが無い。そう思いながらも平和な日が続くことで、アズサは安堵しきっていた。 アズサ 「カイが帰ってくるまで剣でも振ってようかな。」 牡丹 「良かったら私がその剣の相手をしましょうか?」 アズサ以外にいないはずの部屋から女性の声が聞こえてきた。 |
危険度 ★★★ SC0206 刺客 牡丹 1200 / 220 / 220 6/3/3/11/2 敵サポカ 鬼道Lv2×2 |
牡丹 「あなたがアズサよね?」 アズサ 「誰?いつの間に部屋に入ってきたの?」 牡丹 「少し前からいたわよ。聞いていたより、かなり隙の多い人のようね。」 確かにこの時のアズサは隙だらけであった。京に来てから絶えず手放すことの無かった刀を、手を伸ばさなければ届かない場所に置いてしまっていた。 アズサ 「それで何の用かしら?強盗なら、金目の物なんてここにないわよ。」 ジッと牡丹から目を離さないように見つめながら、アズサは刀に近付こうとした。 牡丹 「私の目的は貴女の命。刀を抜いていいわよ。素手の間抜けな女を斬るつもりは無いから。」 その言葉を聞いたアズサは、躊躇することなく刀を抜き構えた。 アズサ 「確かに間抜けかもしれないけど、素直に斬られたりはしないわ。」 |
敗北時 | アズサ 「くっこの髪切ってもキリが無い・・・。」 自由を奪おうとする牡丹の髪にアズサは苦戦していた。何度目かの髪を切り裂き、再び刀を構えるアズサ。 アズサ 「まだ諦めるわけには行かないんだから。」 |
危険度 ★★★★ SC0202 五鬼将 炎鎖 1700 / 250 / 200 30/1/10/10/10 敵サポカ 水月Lv3×1 剣舞Lv3×1 鬼道Lv3×1 |
虚を突かれたものの、刀を構えたアズサは本来の実力を発揮した。襲い来る髪を切り裂き、牡丹が持っていた小刀をすべて奪った。 アズサ 「これでもう何もできないでしょ。髪で襲おうとしても何度でも切るからね。」 観念したのか牡丹は静かに外を見た。 炎鎖 「止めを刺せないのは剣客としては致命的だよな。」 牡丹の視線の先には、1人の男が立っていた。 アズサ 「新手?」 男と牡丹に挟まれないようにアズサは移動した。 炎鎖 「五鬼将のひとり、炎鎖ってもんだ。あんた人間を斬ったことあるかい?過去の人間じゃなく今の人間をね。」 躊躇することなく男はアズサに歩み寄った。男の手には何も握られてはいなかった。 アズサ 「あなたたちは何者なの?覇王の手の者?」 炎鎖 「そうだ、って言ったら強くなるのか?」 アズサ 「覇王の手の者なら容赦しないんだから。」 炎鎖 「そりゃいい。さっきより良い動きしてくれよ。そうじゃなけりゃ楽しめねぇからな。」 |
敗北時 | アズサ 「動きが見切られてる?1人目の刺客は動きを見る囮だったって言うの?」 |
危険度 ★★★★ SC0203 五鬼将 鏡耶 1700 / 230 / 230 10/10/30/1/10 敵サポカ 修羅Lv3×1 水月Lv3×1 鬼道Lv3×1 |
炎鎖とアズサの戦いは一方的なものとなった。拳に炎を纏わせ、繰り出す打撃はアズサの体に吸い込まれるように当るのに対し、アズサの刀は空を切ってばかりだった。 炎鎖 「へっ、弱いねぇ。だからさっきより強くなれって言ったじゃねぇか。お前の動きは十分見させてもらったから当らねぇよ。」 アズサには言葉を返す余裕も無かった。飛びそうになる意識を繋ぎとめ、刀で炎鎖の拳を受け止めるだけで必死だった。 炎鎖 「さぁ。次で終わりにしようか。双焔撃(そうえんげき)!」 それまで以上に炎鎖の拳に纏う炎の勢いは増し、両の手による連撃がアズサを捉えた。炎鎖の一撃を受けたアズサは意識を失い、崩れ落ちようとしたその時、部屋にカイが飛び込んできた。 カイ 「アズサ!」 アズサの名を叫びながら、すでに抜刀してあった刀を炎鎖に振り下ろした。不意を受けた炎鎖は、アズサから大きく離れると辛うじてカイの斬戟をかわした。 炎鎖 「ちぃ。思ったより時間掛かっちまったか。」 カイ 「大丈夫か。アズサ。」 炎鎖 「久しぶりじゃねぇか。カイ。心配すんな。殺しちゃいないからよ。」 意識は失っているものの、呼吸はしっかりしている様子を見て、カイは安堵した。 カイ 「なぜ五鬼衆がアズサを狙う。これはシンの指示なのか?」 五鬼将。それは数年前まで影狼の中でも荒事を得意とする精鋭たちの名であった。歴代の影狼最強と呼ばれた男、シンを長とし、4人の武芸者が名を連ねていた。 それが突然、シンの失踪と共にすべての五鬼将が影狼から姿を消したのだった。 炎鎖 「いいのか?俺に気を取られていて。お前が相手しているのは五鬼将だぞ。」 その言葉が終わると同時に、突然空からカイ目掛けて矢が降り注いだ。 カイ 「くっ。鏡耶もいるのか?」 宿の壁の影に隠れ、矢から逃れたカイは鏡耶を探し辺りを見回した。 鏡耶 「久しぶりだね。カイ。少しの間私と遊んでもらうよ。」 一瞬の油断が炎鎖を逃がすことになった。鏡耶に向かい走る炎鎖の背には、アズサの姿があった。 カイ 「なに。」 警戒していなかったわけじゃなかった。カイは炎鎖のことを知っているつもりであったのだが。逃げ去る炎鎖は以前とは違っていた。覇王から授けられた力。そのことに気付かなかったカイには、油断が生まれていた。 炎鎖 「鏡耶!あとは頼んだぜ。」 鏡耶 「承知。さぁカイ。私が相手しますよ。」 |
敗北時 | 鏡耶 「弱くなりましたか?覇王から譲り受けた力。素晴らしいですよ。」 |
危険度 ★★★★★ SC0200 悪しき奸臣 石田三成 2000 / 240 / 240 10/15/10/5/5 敵サポカ 水月Lv3×4 |
鏡耶 「そろそろ私も去らせていただきましょうか。」 本来、遠方より長弓で相手を射る鏡耶がカイの前に現れたのは、時間稼ぎのためであった。その役目も終えた鏡耶は、即座に立ち去ろうとしていた。 カイ 「逃がすわけにはいかない。炎鎖の居場所を教えてもらうまではな。」 油断によりアズサをさらわれた同じ過ちを犯すわけにはいかなかった。すべての動きに対応できるよう警戒しながら間合いを詰めるカイ。 鏡耶 「簡単には逃がしてくれないようですね。ですが、あなたの次の相手が来たようですよ。」 そう言うと鏡耶は、カイの後ろに視線を送った。 石田三成 「その男が徳川に組する者か?」 背後から恐ろしい剣気と静かに発する男の声が聞こえてきた。 鏡耶 「そうです。貴方が覇王の言っていた助っ人ですか。それでは後は任せますね。」 戦いの場だというのに緊張感の無い鏡耶の懐に飛び込んだカイは、刀を横一線に振るった。 カイ 「逃がさん!」 ガキン! 先ほどまで背後にいたはずの男の刀が、鏡耶を狙った一撃を受け止めた。 石田光成 「貴殿の相手は我がしよう。」 覇王により甦った戦国の侍が、アズサをさらわれ焦るカイの前に立ちはだかった! |
敗北時 | カイ 「このまま負けられない。アズサを助けるんだ・・・。」 |
エピローグ |
アズサがさらわれた事で平常心を無くしたカイの剣は、本来の実力を発揮することができなかった。 石田光成 「つまらん。刀を交える相手は我だというのに、貴殿は違う相手を見ている。そうしている間に彼の者は行方を眩ました頃合であろう。」 カイ 「それならば、お前にアズサを連れ去った場所を聞くまでだ。」 両手に持った二刀の剣戟は激しさを増し、形勢逆転するかと思われた・・・。 石田光成 「剣速が早くなったとて、これほどまでに軽い太刀筋で勝てると思っているのか。」 キンッ! 石田光成が無造作に払った刀により、カイの持つ刀が弾かれ後方へと飛んでいった。 カイ 「なに?」 石田光成 「もう飽きた。このような男が徳川の要とは。弱くなったものだな。」 飛んだ刀に気を取られた隙を見逃さず、石田光成は刀の刃を返し、峰でカイの体を打ちつけた。 カイ 「グッ・・・。」 石田光成 「みねうちだ。つまらぬ物を斬る気はないのでな。」 カイは遠のく意識の中で石田光成の言葉よりも、アズサの身を案じていた。 カイ 「・・・すまな・い。ア・・・ズサ。待って・・て・・・くれ。」 |