ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0059 |
07 / 06 / 15 ~ 07 / 08 / 17 09 / 04 / 15 ~ 09 / 05 / 11 スヴェインからの使者 |
なし | 3人 | ブリザードLV2 ブリザードLV2 (?ポイント) |
プロローグ |
魔導国スヴェインを南下し、ラナの海近くから魔導国ディンマルグへ入り、首都アジャンタを目指す一行がいた。 セーラ 「だいぶアジャンタへ近付いたみたいですね。ひとまずはここまで順調に来れて良かったですね。」 ケイマ 「・・・。」 スヴェインの魔法学園に通うセーラの言葉を、ケイマは無言で返した。旅の疲労も然ることながら、ここまでの道のりは決して順調ではなかった。魔物が次から次へと現れ、ケイマと2人の同行者である魔断師リーとコウが立ちはだかる魔物を排除することで、ここまで辿り着いたのだ。 リー 「ここまではケイマのお陰で魔導解放せずに来れた。・・・だがここから先はそう簡単にはいかないようだ。」 コウ 「気をつけて。大きな魔気が近付いてる。」 隠そうともしない巨大な魔気に気付いたリーとコウは、魔気の来る方を向き、ここまでの一度も解放しなかった封印に手を掛けた。 |
危険度 ★★★ EC0415 漆黒の戦士 ドルク 1400 / 240 / 240 8/8/8/8/8 敵サポカ 機Lv2×2 |
謎の男 「変わった魔気だと思って来てみれば人間か。」 漆黒のローブに身を包んだ男は突如現れた。 謎の男 「なるほど。スヴェインからの侵入者か。であれば、魔断師とかいう魔物の成り損ないか。」 男は嘲笑うかのようにリーとコウを一瞥した後、身に付けていたローブから顔を出した。 謎の男 「我が名はドルク。魔断師とやらの実力みせてもらおう。」 そう言うとドルクは長剣を構えた。 リー 「どうやら奴は俺たちをご指名らしい。それでは希望通り魔断師の力みせてやろう。」 魔物の出現に身構えるケイマとセーラを背後に追いやり、リーは左手に施した封印のレザーベルトを剥ぎ取った。 リー 「コウも下がっていてくれ。まだ何かいるからな。」 最後の言葉はコウにだけ聞こえるように囁き、リーはドルクの前に立ちはだかった。 |
敗北時 | ケイマ 「なんだよ。調子悪いんだったら俺が相手するぜ。」 コウ 「兄さんは負けない。・・・だからもう一度。」 |
危険度 ★★★★ EC0358 ウイッチクラウン ネロ 600 / 170 / 170 5/5/5/5/10 敵サポカ 機Lv1 機Lv2 機Lv3 |
普通の魔導師ならば接近戦を苦手とするが、一つとはいえ封印を解いたリーにその方式は当てはまらなかった。戦士ドルクと魔断師リーの戦いは長引く様相を呈していた。 ドルク 「なかなかやるな。だが、まだ本気ではないのだろう?」 リー 「本気を出す必要がないからな。」 均衡を破ったのはドルクであった。 ドルク 「言ってくれる。それならばここは一旦引かせていただく。我が使命はアジャンタにあるのでな。」 そう言うと、懐に隠したナイフをリーに投げつけ、一瞬の隙を作ると、躊躇することなくアジャンタへ踵を返し走り去った。 リー 「引き際を心得ている。そんなところか。」 ケイマ 「なんだい。逃がしちまったのか。俺も手伝えばよかったかね。」 リーと魔物の戦いが常人の域を超えていたことはケイマも気付いていた。口から出た言葉は、軽口を叩かなければ逃げ出しそうな自分を鼓舞するためのものだった。将来有望な魔術師でも、今回の旅が始まるまで実戦経験が乏しいケイマの精一杯の虚勢であった。 道化師 「それじゃ私と遊ばないかい?」 突然、ケイマの背後に道化師が姿を現した。 リー 「なっ、いつの間に!」 全員の視線が道化師に集中したとき、それまで感じることの無かった魔気が辺りを支配した。 コウ 「そんな。警戒していたのに気付かなかった・・・。」 道化師 「びっくりしてくれたようで嬉しいね。さてと。」 そう言うと道化師は何事も無かったようにゆっくりとケイマから離れた。 道化師 「私の名前はネロ。面白そうなのがいると思って来てみれば、ドルクを追い返すなんてね。そこのお兄さん。あんたちょっと面白いよ。」 愉快なおもちゃを見つけた子供のようにネロはリーを見つめた。 ネロ 「ねぇ。そこのお嬢ちゃん。あんたもなんか隠してるでしょ。」 リーを見つめながら、ネロはコウを指差した。その場はネロが完全に支配していた。魔力による支配ではなく、虚を突いたその行動に頭がついていかない感じだった。 ネロ 「お嬢さん。私と遊んでみないかい?このお兄さんと同じように封印を解いてね。」 その言葉が開放のキーワードだったかのように、コウは右手のリボンに手を掛けた。 コウ 「いいわ。兄さん。今度は私の指名だから・・・。」 こうして再び魔断師と魔物の戦いが始まった。 |
敗北時 | ネロ 「なんだ拍子抜けだね。それじゃあっちの兄さんに相手してもらおうか。」 コウ 「まだよ。私を指名したなら最後まで相手して・・・。」 |
危険度 ★★★★★ EC0414 魔王を守護する者 リエッタ 1700 / 250 / 280 12/12/12/12/20 敵サポカ 水Lv2×5 |
ネロとコウの戦いは、ドルクとリー同様に激しいものであったが、先程と違うのはネロの余裕な表情であった。それほどまでネロとコウの実力に差は大きかった。痺れを切らしたコウが右目の封印を解放しようとしたその時、突然ネロは飛び上がり、コウとの距離を開けた。 ネロ 「お嬢さん、なんかやろうとしたね。まだ余力を残してたってわけかい。ちょっと背筋がぞくっとしたよ。」 戦いが中断している間にリーはコウの隣に立った。 リー 「それ以上の解放はケイマたちを危険に晒すからな。嫌でも2人で相手するぞ。」 ネロ 「2人相手か。それも面白そうだけど、残念ながら邪魔者が来たよ。」 そう言うとネロは誰もいない場所に対し、片手を前に出して仰々しくお辞儀をした。お辞儀に合わせるように、空から女性が舞い降りてきた。 ネロ 「リエッタ様のご登場です。皆様、拍手をお願いします。」 誰も拍手することなく、新たに現れた魔物に注目していた。 ネロ 「あら。誰も拍手してくれないのね。ノリ悪いんじゃない?ねぇリエッタ様。」 リエッタ 「まだ道化を演じているんですね。いつも様なんて言わないあなたこそ悪ノリしすぎですよ。」 静かに諭すリエッタを本気で嫌そうな表情でネロは見た。 ネロ 「嫌だ嫌だ。あんたはいつも説教ばかりだよね。どうせあんたの目的はこのお兄さんたちだろ。魔王討伐の為にアジャンタへ向かうスヴェインの使者ご一行様。」 リーたちは自分たちの素性を気付かれていたことに驚いた。 ネロ 「せっかく面白いところだったのに。あんたのせいで興醒めだよ。帰ろっと。バイバイ。」 道化師ネロは、最初から最後まで一方的に捲し立てるとあっさりと立ち去った。 リエッタ 「あの人は昔から変わらないわね。」 去ったネロを見送ったリエッタは静かに呟き、その後視線をリーに合わせた。 リエッタ 「あなた方がスヴェインの使者ね。立ち話をするつもりはありません。私の願いはただひとつ。あなた方がこの国から去ること。」 |
敗北時 | ケイマ 「なんだってんだよ。アジャンタって国はこんなのがゴロゴロしてるのか?おれみたいな一般人はこれ以上無理無理。帰ろうぜ。」 セーラ 「駄目だよ。リーさんとコウさんも頑張ってるんだから、私たちももっと応援しようよ。次はきっと勝ってくれるよ。」 |
エピローグ |
リーとコウの息の合った動きは、徐々にではあるがリエッタを追いつめていった。だが、第一段階とはいえ長時間の解放によりその疲労はピークに達していた。 リエッタ 「強いですね。疲れているようですが、諦めていないその目は、まだ何か隠しているように見えますね。やはりこのままアジャンタへ行かせるわけにはいきません。今回は見逃しますが、次に会うときにはそれなりの用意をさせていただきます。」 リエッタはそう言うと自らの幻影をその場に残し、姿を消した。その場には静寂が残った。 リー 「どうやら、俺たちはスヴェインを出発した時からマークされていたようだな。」 コウ 「例えそうでも、私たちはアジャンタへ向かうだけ。」 リー 「そうだな。きっとルークスたちも向かっているはずだからな。」 更なる危険を覚悟しながら、決戦の地アジャンタへ向かうのであった。 |