ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
中級 №A0056 |
07 / 05 / 18 ~ 07 / 07 / 20 07 / 12 / 14 ~ 08 / 01 / 31 08 / 03 / 12 ~ 08 / 05 / 08 呪われし機械文明6 |
なし | 3人 | ダイヤの原石 (2ポイント) |
プロローグ |
機械国カルマル。旧世界の遺物と呼ばれる機械が数多く発見され、そして機械を使うことで発展した国。 その国の一角にある"機械の墓場"で発見した研究所にカルナ、ミル、ニャニャン、ガーネットの4人はいた。研究所の中には巨大なモニターが設置され、その前には様々な機器が設置されていた。 カルナ 「まだこんなコンピューターが残ってたのか。ガーネット。君はこの場所に見覚えはあるかい?」 ガーネット 「この場所、知っていたと思います。今の私にはその記憶はありませんけど。でも・・・。」 緊張しながら周囲を観察していると、巨大モニターにひとりの男が映りだした。 男 「・・・ガーネット。」 モニターの男は白衣を着ていた。映像は記録されていたものらしく、男は淡々と語り始めた。 男 「この映像を見ているということは、再び起動したんだね。いま君がいる時代でも人類は過ちを繰り返してしまったんだろうか・・・。どれぐらいの年月が過ぎているのか予想もつかないが、君の機能にエラーが発生していないことを願う。だが、もしもの場合を想定しておくのが研究者というものだ。想定できる範囲でバックアップを用意しておいた。もちろん予備となる義体もね。メンテナンスやデータの検索はすべてこの研究所で行えるようになっている。だが、何度も注意をしているけど君の中にある特殊な生体エナジーを発生する装置、それだけは予備は無い。装置が無ければ、兵器を統制することはできないだろう。くれぐれも気をつけてくれ。」 男は一方的に語り終えるとモニターから姿を消した。後には奇怪な図と意味不明な記号の羅列のみが残った。 ミル 「ねぇお兄ちゃん。男の人の言ってることがよく理解できなかったんだけど、つまりガーネットさんは作り出された存在なの?」 カルナ 「そうみたいだな・・・。」 ガーネットは呆然と立ち尽くしていた。状況の把握ができずに戸惑っていた。そんな中、カルナはモニター前のパネルに触れ、情報を引き出そうとしていた。 カルナ 「過去の記録を探し出して、もっと情報を集めるぞ。まだガーネットが何者かすべて分かったわけじゃないからな。」 ミル 「そうだよね。私も手伝う。」 ニャニャン 「それじゃおいらは他の部屋を見てくるにゃ。」 ガーネット 「さっきの男の人は・・・。なんで悲しいんだろう。・・・会えない事が悲しい?」 静かに立ち尽くすガーネットは、カルナたちには聞こえない小さな声で呟いた。 しばらくパネルを叩く音だけが部屋を支配していた。 カルナ 「これか?コードネーム"鉄の聖女"・・・。」 ガーネット 「"鉄の聖女"・・・それ知ってます!」 ミル 「お兄ちゃん。早く中のデータ見せて。」 はやる気持ちを抑えて、ファイルを開こうとしたそのとき、ニャニャンが部屋に飛び込んできた。 ニャニャン 「まだ動く機械があったにゃ!」 |
危険度 ★★ EC0029 暗黒戦士 500 / 180 / 180 5/5/5/5/5 敵サポカ 閃Lv1×1 |
部屋に飛び込んできたニャニャンの後を1体のマシンが追いかけてきた。 ニャニャン 「別の部屋を調べていたら、奥から出てきたにゃ。」 息を切らせるニャニャンと様子を見ているカルナたちをよそに、マシンの暗黒戦士はガーネットと対峙していた。 暗黒戦士 「識別コード・・・ED-0027を確認。生体エナジー・・・検出エラー。暴走の可能性を考慮し、対象を破壊します。」 ミル 「えっ。そんなことしたら駄目だよ。」 カルナ 「下がってろ。まずはこいつを破壊するぞ。」 |
敗北時 | カルナ 「ミル!ガーネットを連れて逃げろ!おれはもう一度あいつを破壊しに行ってくる。」 ミル 「お兄ちゃん。無理しないでね!」 |
危険度 ★★ EC0126 悲哀のガーネット 1700 / 300 / 240 5/5/5/5/30 敵サポカ 火Lv1×1 水Lv1×1 風Lv1×1 土Lv1×1 機Lv1×1 |
カルナ 「それじゃ"鉄の聖女"のファイルを開くぞ。」 モニターに映し出されたのは、カルマルの地で起きた兵器の暴走を記録したものだった。 記録によるとカルマルが建国されるよりも遥か昔、世界には数多くの機械と兵器が存在していた。世界は多くの機械を扱うことで生活が成り立ち、兵器を保有することで平和を維持しようとしていた。 だが平和は、突然の機械の暴走により過去のものへと変貌してしまった。兵器の制御を行なっていた機械の暴走。それは世界の破滅を意味していた。当時の研究者は機械の暴走の理由を解明しようと必死だった。そして、ひとつの装置を作り出した。特殊なエナジーを発生する装置。その装置から発生したエナジーは、機械の活動を停止させ、暴走を収めた。 だが機械の活動を停止させる装置は発明したが、暴走の原因を突き止めることはできなかった。そのため装置を完全なマシンではなく、半身が機械のサイボーグへ委ねた。当時、機械の暴走により重傷を負った研究者のひとりは自らサイボーグになることを望み、装置をその義体にシンクロさせた。 こうして機械の暴走は終息を向かえ、人々はサイボーグを"鉄の聖女"と呼んだ。その後、サイボーグは名前をED-0027というコードネームに変え、再び人に戻る技術が誕生するまでスリープ状態となるはずだった。 カルナ 「なるほど。カルマルに機械の墓場があるのは、鉄の聖女が機械の暴走を止めた場所だからか。」 ミル 「ガーネットさんの名前は書いてないの?」 カルナ 「無いな。ここの研究所に入った時の反応だと、ガーネットが鉄の聖女だと思うが、記録にはガーネットという名前は無かった。」 ニャニャン 「なんでかにゃ?」 ガーネット 「・・・たぶん意図的に記録を残さなかったんだと思います。サイボーグになる覚悟と共に、人としての名前を捨てようとした。そんな気がします。」 モニターのデータを見ていた時、突然研究所にサイレンが鳴りはじめた。 「警告、警告、システムに侵入者あり。防衛機能作動。施設を閉鎖します。」 カルナ 「なんだ?今はファイルを開いた以外、何もしていないぞ。」 ガーネット 「カルナさんが原因ではありません。何者かがこの周辺の機械に干渉しようと・・・。」 そう言うとガーネットは機械の半身を押さえるように倒れてしまった。 ミル 「お兄ちゃん。あそこにガーネットさんが・・・。」 驚いたミルの視線の先にはガーネットが立っていた。 ニャニャン 「なんでガーネットさんが2人?」 カルナ 「おそらく研究所に保管されていたスペアだろう。だが、生身の部分までなぜ?・・・考えるのは後だ。ここから脱出するぞ!」 |
敗北時 | ミル 「駄目。もしかしたらあっちも本物のガーネットさんなのかも・・・。」 カルナ 「信じるんだ。暴走を収めたのがガーネットならば、いま暴走をしているのは別の存在。迷っていたらやられるぞ!」 |
危険度 ★★★ EC0448 機の大精霊 ゼロ 1300 / 200 / 220 5/5/5/5/5 敵サポカ 火Lv2×2 土Lv2×1 |
研究所を飛び出したカルナたちを、新たな敵が待ち受けていた。 機の大精霊ゼロ。 ゼロ 「はじめまして。ED-0027の研究所はここだったんだね。もしかして、再び機械を停止させようとしてる?それは困るんだ。だからそこのED-0027は破壊させてもらうよ。」 |
敗北時 | ニャニャン 「あいつ何者にゃ?」 ガーネット 「子供のように見えますが、あれは機械によって作られた存在です。機械の暴走と関係があると思います。」 カルナ 「それじゃここで破壊する必要があるな。もう一度頑張ってくれるか?」 |
エピローグ |
カルナたちの攻撃は確実にゼロを破壊したはずだった。だが、ゼロの声は機械の残骸の中から聞こえてきた。 ゼロ 「ED-0027。僕の機能を停止させようとしなかったね。もしかして装置壊れた?」 ニャニャン 「なぜにゃ?いま破壊したはずにゃのに。」 ゼロ 「僕のバックアップは他の場所にもあるからね。でも君たちの強さは予想外だったよ。ED-0027の装置に対しては備えていたんだけどね。おかげでしばらく身動きが取れなくなっちゃった。またしばらく眠らなきゃ。僕もただ負けるわけにはいかないから研究所は破壊させてもらったよ。それじゃね。」 ゼロの声はその後聞こえてくることは無かった。 ミル 「手掛かりがなくなっちゃったね。」 カルナ 「すまない。もっと警戒しておくべきだった。」 ガーネット 「いえ。それよりも危険な目に合わせてしまいごめんなさい。みんなのおかげで自分の過去を知ることができました。」 ニャニャン 「でも記憶は戻ってにゃいにゃ?」 ガーネット 「旧世界の記憶は戻らなかったけど、今回のことでなんかスッキリしました。自分が何者か分からなくて不安だったけど知ることができたし、記憶が戻らなくて正直ホッとしていたりもするんです。」 カルナ 「そうか。」 ガーネット 「最初目が覚めたときは不安で怖かったけど、今はみんなのおかげで怖くなくなりました。」 ミル 「そう言ってくれるのは嬉しいな。・・・そういえば、ガーネットさんが目覚めた場所ってここじゃないよね?」 ガーネット 「・・・はい。」 ニャニャン 「もしかしたら、まだ手掛かりが残ってるかもしれないにゃ。いますぐ探しに行くにゃ。」 ガーネット 「いいえ。もういいんです。知りたいと思うことは知ることができたし、たぶん過去を思い出したくないから名前を記録に残さなかったんだと思います。」 カルナ 「ガーネットがそう言うなら、ひとまず過去を探すのは終わりにしよう。本人が嫌だって言うのに探すのは可哀相だからな。」 ガーネット 「ありがとう。カルナさん。でも、ひとつお願い事をしていいですか?」 カルナ 「なんだい?」 ガーネット 「カルマルで生活してもいいですか?・・・戻る場所がないので。」 カルナ 「なんだ。そんなことか。遠慮なくうちに来ればいいよ。なぁミル。」 ミル 「うん。どうせお兄ちゃんはあまり家にいないから、部屋空いてるよ。」 ガーネット 「・・・ありがとう。」 |