SC0166 破魔弓 シズカ

第二幕・ガチャエボ ノーマル
「もう何なのよ。出口はどこ?」

シズカは彷徨っていた。昼間までは神社にいたはずだった。人々の参拝がひと段落し、休憩のため部屋で休んでいたが、神主の様子を見ようと外に出ると、そこには見慣れた境内は消えてしまっていた。

境内だったはずの場所にはシズカでもわかるほど人の陰の気と霊気が澱み、瘴気のような害のある存在となっていた。シズカは一旦部屋に戻り、祭事の際に使う破魔弓と破魔矢を持ち出した。大きく空気を吸い、ゆっくりと吐き出す。

「ふー。慌てない。不安にならない。落ち込めば陰の気に取り込まれるから。」

シズカは独り言のように呟き、言葉にすることで自分に言い聞かせる。

「まずはここから抜け出さないとね。神主様の心配はそれからそれから。」

人の心配よりも自分の心配。一見薄情のように思えるが、シズカは神主の心を感じ取っていた。弱ってはいるが生者が持つ温かい陽の気。だが、それと共に冷たい陰の気も感じていた。
大きな霊気を纏う陰の気。焦る気持ちを落ち着かせながら、陰の気の元を探るように前に進むシズカだった。
生命力 1200
攻撃力 220
防御力 240
特殊効果 特に無し
属性初期値 体:3 心:5 技:3 術:8 機:1
属性最大値 体:6 心:8 技:6 術:10 機:5
エボ前 ( SC0141 / 巫女 シズカ )

SC0167 コトノハ 白き鷹爪

第二幕・ガチャエボ ノーマル
「えっ鬼?」

山の茂みから突然姿を見せたのは猪や鹿ではなく大柄な鬼だった。
予想もしていなかった鬼に驚き、その場に立ち尽くしたコトノハだったが、鬼の腕に付いた傷は見逃さなかった。空を飛んでいたヤトも異変に気付き鳴いていた。

「キッキッキッキッキッ」

興奮気味に鳴くヤトを見て、コトノハは確信を得た。

「あなた母さんのこと知ってるでしょ!どこに連れて行ったの教えなさい!」

鬼の腕に付いた傷はヤトの爪跡だった。その傷跡目掛けて再びヤトの爪が襲い掛かる。

「鬼?妖怪?そんなの関係ない。父さんと母さんを返して!」

コトノハとヤトの息の合った攻撃が鬼を追いつめる。
生命力 1000
攻撃力 210
防御力 230
特殊効果 防御力+5
属性初期値 体:5 心:2 技:4 術:2 機:5
属性最大値 体:10 心:5 技:6 術:5 機:10
エボ前 ( SC0142 / 鷹匠 コトノハ )

SC0168 シオリ 火筒の響き

第二幕・ガチャエボ ノーマル
「姉さん下がって!」

姉とヤトが獲物を茂みから追い出し、シオリが撃つ。それが両親から引き継いだ猟の仕方だった。
今まさに茂みから飛び出してきたものを狙って長筒を構えるシオリ。そのシオリの目に入ってきたのは見慣れた鹿や猪ではなかった。人よりも大きな鬼。その鬼が姉に襲いかかろうとしていた。風に乗って姉さんが叫んだ声が聞こえてきた。

「えっ?あの鬼が母さんを知ってるの?それじゃ撃っちゃ駄目?」

一瞬の躊躇が生死を決める。父親に何度も何度も言われた言葉だった。その言葉を思い出したとき、シオリの迷いは消えていた。

「姉さんを助けるためにもあの鬼は討つ。そうじゃないと姉さんまで・・・。父さんと母さんはこれからも探せばいいんだから。」

鬼の腕に飛び掛るヤトが離れる一瞬の時を狙い、静かに息を整えるシオリ。乾いた破裂音が山に響き渡った。
生命力 1000
攻撃力 230
防御力 210
特殊効果 攻撃力+5
属性初期値 体:4 心:3 技:2 術:2 機:6
属性最大値 体:10 心:6 技:5 術:5 機:10
エボ前 ( SC0143 / 猟師 シオリ )

SC0169 纏持ち ゼンジ

第二幕・ガチャエボ ノーマル
「どいたどいた!この火事場は俺たちが仕切る。邪魔者は下がってろ!」

〝火事と喧嘩は江戸の華”と言われるが、ここ京でも火事に喧嘩は付きものだった。皆が本気で炎と戦うからこそ、小さな接触が喧嘩にも発展する。

「押すな!危ねぇじゃねぇか。野次馬はもっと離れやがれ!火消しの邪魔だ!」

乾いた空気が炎に勢いを与え、隣の家も燃やそうと勢力を伸ばすが、威勢の良い火消しの男衆が延焼を防ぐため、周囲の家を叩き壊し、燃える物を取り除いていた。そんな中、ゼンジはただ1人燃え上がる家の屋根に登り、纏を掲げて皆の士気を高めていた。
生命力 1100
攻撃力 220
防御力 220
特殊効果 体属性+5
属性初期値 体:6 心:4 技:3 術:3 機:5
属性最大値 体:10 心:8 技:8 術:9 機:7
エボ前 ( SC0144 / 町火消し ゼンジ )

SC0170 越後の龍 上杉謙信

第二幕・ガチャエボ キラ
「新撰組に影狼、そして覇王か。この時代も戦国の世と変わりはないな。」

謙信は遠くの山々を見据え、戦国の世に思いを馳せていた。

「この時代の天下を狙うも一興。まずは、おれがこの世に戻れた礼を兼ねて覇王とやらに挨拶するか。」

覇王の出現により、平和とは遠くかけ離れてしまった幕末の世。謙信は戦国の世と重ね見るが、戦国時代と現世とは大きな違いがあった。手勢のいない謙信が目指す天下とは?そんな不安を感じさせない風格が謙信にはあった。
生命力 1800
攻撃力 270
防御力 250
特殊効果 特に無し
属性初期値 体:3 心:5 技:3 術:2 機:4
属性最大値 体:12 心:25 技:8 術:15 機:15
エボ前 ( SC0132 / 軍神 上杉謙信 )



■更新履歴■(最終更新2009年10月14日22時53分53秒)
  • SC0169 纏持ち ゼンジ
    ストーリー
    「どいたどいた!この火事場は俺たちが仕切る。邪
    魔者は下がってろ!」
    〝火事と喧嘩は江戸の華”と言われるが、ここ京でも
    火事に喧嘩は付きものだった。皆が本気で炎と戦う
    からこそ、小さな接触が喧嘩にも発展する。
    「押すな!危ねぇじゃねぇか。野次馬はもっと離れや
    がれ!火消しの邪魔だ!」
    乾いた空気が炎に勢いを与え、隣の家も燃やそうと
    勢力を伸ばすが、威勢の良い火消しの男衆が延焼
    を防ぐため、周囲の家を叩き壊し、燃える物を取り除
    いていた。そんな中、ゼンジはただ1人燃え上がる
    家の屋根に登り、纏を掲げて皆の士気を高めてい
    た。 -- 深岐 (2007-03-14 00:55:26)
  • ・破魔弓 シズカ
    「もう何なのよ。出口はどこ?」
    シズカは彷徨っていた。昼間までは神社にいたはず
    だった。人々の参拝がひと段落し、休憩のため部屋
    で休んでいたが、神主の様子を見ようと外に出ると、
    そこには見慣れた境内は消えてしまっていた。境内
    だったはずの場所にはシズカでもわかるほど人の
    陰の気と霊気が澱み、瘴気のような害のある存在と
    なっていた。シズカは一旦部屋に戻り、祭事の際に
    使う破魔弓と破魔矢を持ち出した。大きく空気を吸
    い、ゆっくりと吐き出す。
    「ふー。慌てない。不安にならない。落ち込めば陰の
    気に取り込まれるから。」
    シズカは独り言のように呟き、言葉にすることで自分
    に言い聞かせる。
    「まずはここから抜け出さないとね。神主様の心配は
    それからそれから。」
    人の心配よりも自分の心配。一見薄情のように思え
    るが、シズカは神主の心を感じ取っていた。弱っては
    いるが生者が持つ温かい陽の気。だが、それと共に
    冷たい陰の気も感じていた。大きな霊気を纏う陰の
    気。焦る気持ちを落ち着かせながら、陰の気の元を
    探るように前に進むシズカだった。 -- だび (2007-03-15 01:35:41)
  • ・コトノハ 白き鷹爪
    「えっ鬼?」
    山の茂みから突然姿を見せたのは猪や鹿ではなく
    大柄な鬼だった。予想もしていなかった鬼に驚き、そ
    の場に立ち尽くしたコトノハだったが、鬼の腕に付い
    た傷は見逃さなかった。空を飛んでいたヤトも異変
    に気付き鳴いていた。
    「キッキッキッキッキッ」
    興奮気味に鳴くヤトを見て、コトノハは確信を得た。
    「あなた母さんのこと知ってるでしょ!どこに連れて
    行ったの教えなさい!」
    鬼の腕に付いた傷はヤトの爪跡だった。その傷跡目
    掛けて再びヤトの爪が襲い掛かる。
    「鬼?妖怪?そんなの関係ない。父さんと母さんを
    返して!」
    コトノハとヤトの息の合った攻撃が鬼を追いつめる。 -- だび (2007-03-15 01:46:00)
  • ・シオリ 火筒の響き
    「姉さん下がって!」
    姉とヤトが獲物を茂みから追い出し、シオリが撃つ。
    それが両親から引き継いだ猟の仕方だった。今まさ
    に茂みから飛び出してきたものを狙って長筒を構え
    るシオリ。そのシオリの目に入ってきたのは見慣れ
    た鹿や猪ではなかった。人よりも大きな鬼。その鬼
    が姉に襲いかかろうとしていた。風に乗って姉さんが
    叫んだ声が聞こえてきた。
    「えっ?あの鬼が母さんを知ってるの?それじゃ撃っ
    ちゃ駄目?」
    一瞬の躊躇が生死を決める。父親に何度も何度も
    言われた言葉だった。その言葉を思い出したとき、シ
    オリの迷いは消えていた。
    「姉さんを助けるためにもあの鬼は討つ。そうじゃな
    いと姉さんまで・・・。父さんと母さんはこれからも探
    せばいいんだから。」
    鬼の腕に飛び掛るヤトが離れる一瞬の時を狙い、静
    かに息を整えるシオリ。乾いた破裂音が山に響き
    渡った。 -- だび (2007-03-15 01:55:14)
  • 間違い有ります

    シオリのところ
    エボ前名が 漁師 になっています -- 名無しさん (2007-07-12 18:34:25)
  • ありがとうございます。更新しておきました。


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最終更新:2009年10月14日 22:53