ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0045 |
07 / 03 / 01 ~ 07 / 06 / 10 08 / 06 / 11 ~ 08 / 07 / 31 グレン外伝1 |
リーダーカードは グレンのみ |
5人 | ルビーの原石 (5ポイント) |
プロローグ |
魔界において魔王の側近として君臨する4人の魔人が存在する。 ルークス・アーヤ・グレンたちがシャルクと別れてからすぐの事、ディンマルグ北東部に白の魔人と呼ばれる魔物が現れ、近隣の村々を焼き尽くしている、との噂を耳にした。 グレン 「白の魔人・・・そうか、ようやく会えそうだな・・・。」 アーヤ 「多くの人たちが苦しんでいるみたい・・・。私たち、どうすればいいの・・・?」 ルークス 「ディンマルグの首都アジャンタに向かうのは、白の魔人を倒してから、だね。」 グレン 「いや、ルークス、アーヤ、お前たちは南へ。魔王の封印された地アジャンタへ向かうんだ。一刻も早く魔王を倒さねば、世界中にもっと深刻な被害が広がるはずだ。それにノール国のジェノたちとも落ち合わねばならんだろう?」 ルークス 「え?じゃぁ、グレンは?」 グレン 「俺は北東へ、白の魔人に会いに行くとするさ。魔人が暴れていると聞いて見過ごすわけにはいかない。それに・・・たぶんこれが俺の宿命だ。自分の過去は自分で清算するとしよう。」 アーヤ 「グレン・・・」 ルークス 「そうか、グレンが前に話してくれた・・・。わかった、俺たちは南へ向かうよ。グレン、必ずまた会おうね!」 グレン 「ああ、約束だ。」 ルークス、アーヤと一時の別れを告げたグレンは、白の魔人が現れたという北東へと旅を続ける。 グレン 「今行くぞ・・・白の魔人よ!」 |
危険度 ★★★ EC0298 片翼のルーディー 700 / 180 / 160 3/2/5/2/1 敵サポカ 水Lv1 風Lv1 風Lv1 風Lv1 |
白の魔人が目撃された地方へ通じる道中には、険しい山々がそびえており、グレンの行く手を阻む。それでもグレンはただ歩き続けた。昼も夜も休むことなく。過酷な道のりを常人では考えられないほどの速度で進んでいた。 突如、上空から恐ろしい魔気がほとばしる! ルーディー 「あら、こんな山奥で人間に出会えるなんて。フフ・・・ハンサムなお方ね。私の名はルーディー。あなた運がないわ、今の私に下されている命令は人間の抹殺。出会った人間は全て殺さなきゃいけないの。」 そう言うと、嬉しそうにグレンの顔を見つめるルーディー。その目が告げている。この美しい魔物は、破壊の力を振るえることに喜びを感じていると。 しかしグレンは、顔色一つ変えずゆっくりと話しかける。 グレン 「魔気から察するに雑魚ではないようだな。お前なら知っているか?白の魔人がこの先の地方で破壊の限りを尽くしているというらしいが、本当か?」 ルーディー 「あら、魔人様の事を知っているとは・・・。あなた、どこかで見た顔だと思いましたが、グレン、ですね。我ら魔族に仇なすもの、デーモンハンターのグレン!」 少々の驚きの表情と共に、小さく叫ぶルーディー。 グレン 「知っているならば話は早い。そこにいるのだな?白の魔人は。」 ルーディー 「ええ、先ほども、この街道の先にある街を共に破壊してきたところですから。フフフ、こんな有名な方と出会えるなんてね、グレン、あなたは邪魔です。ここで塵となってもらいましょう。」 |
危険度 ★★★ EC0297 片翼のマディン 1900 / 280 / 280 10/15/10/10/10 敵サポカ 水Lv3×3 |
ルーディーは確かに強かったが、グレンは信じられない反応速度でルーディーの攻撃を全てかわしていた。そして銃をルーディーに向けて必中の一撃を放つ! ルーディー 「グウウ!!な、なんとお強い。・・・この場は去らせていただきましょう。グレン、あなたを滅ぼすのはこの先にいる同胞に任せます。この先に進んでみますか?あなたの探す白の魔人、確かにいますよ・・・。フフフ・・・アーハッハッハッハッハ!」 傷をかばいながら上空へ逃げるルーディー。その姿を見届けたグレンは、静かに銃をホルスターにしまう。 グレン 「そうか、やはり白の魔人は・・・あいつはこの先にいるのか。ようやく会えそうだな。」 次の瞬間、グレンは新たな魔気を感じ取っていた。新たなる敵の来襲! マディン 「ほう・・・ルーディーを打ち負かすとは。デーモンハンターの力、侮れませんね。しかし、たかが人間風情が、我らが魔族に楯突こうなど・・・身の程を知るが良い!!」 狂気が宿る眼差しでグレンを睨みつける魔物、片翼のマディン! グレン 「フ・・・、白の魔人に会うまで、この命くれてやるわけにはいかない。貴様も魔物としてのプライドがあるならば、俺を止めてみろ。」 |
危険度 ★★★★ EC0259 魔導剣士 シャラサーナ 400 / 160 / 160 4/4/4/4/4 敵サポカ 風Lv1×1 土Lv1×1 |
マディン 「むぅ、その力と技・・・見事なものよ。1人では敵わぬか・・・。ならばマルスを・・・。」 シャラサーナ 「マディン、こんなところで道草をくっている暇はないでしょう?」 グレン 「女・・・?だが魔物のようだな。」 マディン 「お前はシャラサーナ!?貴様何故ここに?まさか、赤の魔人ソリア殿もここに来ているのか?」 シャラサーナ 「いいえ、ここにいるのは私の意志。ソリア様からの指令はあなたには関係のないことよ。それよりマディン、早く行かなくてはいけないのではなくて?この場は私が納めます。」 マディン 「ク、確かに今は1人の人間に時間をとられているときではない。ククク、それにグレンよ。例え貴様が白の魔人殿のもとに辿り着いたとして、貴様ごときに滅ぼされる魔人殿ではないしな。さらばだ。」 言うなり空へと消えるマディン。それを見届け、ゆっくりとシャラサーナへと語りかけるグレン。 グレン 「いいのか?俺を止めたければ、2人まとめてかかってくるべきだぞ。」 シャラサーナ 「あら、私も見くびられたものね?それとも私の力が分からないほど愚かなのかしら?噂のデーモンハンターは。」 静かな口調でグレンに語りかけるシャラサーナ。グレンはその瞳の奥に強力な力を感じとった! グレン 「・・・!?なるほど、貴様、並の魔物ではないな・・・?」 シャラサーナ 「あなたの事は聞いています。数年前、偶然にもアルティマルビーを所有していた男。いえ、それもあなたの運命だったのかもしれませんね。」 グレン 「・・・貴様、何故その事を!?」 シャラサーナ 「それゆえ、白の魔人に狙われ、ルビーを奪われたのですね。妻の命と共に。」 グレン 「・・・それ以上・・・俺の過去に触れるな。」 グレンの心の内に、静かに闘志が燃えさかる。 シャラサーナ 「すごい・・・力を感じるわ。それでこそ噂に名高きデーモンハンター。改めて名乗りましょう、私は赤の魔人ソリア様が側近、魔導剣士のシャラサーナ。私がここにいる理由はね、ソリア様の命により白の魔人の破壊行動を止めるため。」 グレン 「なんだと・・・?お前は一体・・・?」 シャラサーナ 「グレン、白の魔人に最も因縁深いあなたが現れたことはきっと運命。あなたか私か、この戦いに勝利したものが白の魔人へと向かいましょう!」 |
危険度 ★★★★★ EC0051 黒の司祭 メガロス 700 / 160 / 170 2/3/4/2/3 敵サポカ ??? |
グレンとシャラサーナの戦いは熾烈を極めた。シャラサーナの攻撃をことごとくかわし続けるグレンの技が神業ならば、グレンの銃弾全てを剣で弾くシャラサーナの技もまた神業。 シャラサーナ 「強い・・・なんという人間!?」 一瞬の隙、グレンは見逃さなかった。両手に構えた2丁の銃から繰り出される神技「グランドクロス」が炸裂!シャラサーナの剣を粉々に砕いたのだった! シャラサーナ 「すごい・・・、私の負けですね。あなたは魔物への憎しみだけで戦っているのではない。とても強い信念をお持ちですね・・・。それは平和への信念?」 グレンはシャラサーナの眉間に銃口をつけながら静かに問いただす。 グレン 「・・・妻との約束だ。シャラサーナ、お前は確かに魔物のようだが邪気が感じられない。お前と、ソリアといったか?お前たちの真の目的とはなんなのだ?」 シャラサーナ 「まだ人間たちに話せる事ではありません。私に勝てたからといっても・・・真の平和にはまだまだ遠い。もっと力が必要です。もし、あなたたちがさらなる力を手に入れた時には・・・我が主ソリア様の悲しみも、終わりを告げるのかもしれませんね。」 グレン 「・・・お前からは俺たちと同じ臭いを感じる。そちらも色々とわけありのようだな。」 シャラサーナへ向けていた銃をホルスターへとしまうグレン。 グレン 「とにかく、今回は俺の勝ちだ。白の魔人は俺が滅ぼす。それでいいな?」 シャラサーナ 「はい、あなたの力はよくわかりました。あなたならばきっと・・・。白の魔人はこの奥にいます。さぁ進んでください。またどこかでお会いできる日を楽しみにしていますわ。強き人、グレン。」 音もなく立ち去るシャラサーナ。グレンはシャラサーナに示された白の魔人への道を足早に駆けていく。魔人は必ずこの先の街にいる、そうグレンが感じた瞬間、聞き覚えのある声がグレンを呼び止めた。 謎の声 「グレン・・・グレンよ。久々ではないか・・・クックック。」 グレン 「その声、お前は!」 メガロス 「地獄の底から舞い戻ってきたぞ・・・グレンよ!さぁもう一度我と戦え!今度こそ貴様の命、もらい受けよう!!」 グレン 「元はディンマルグの高僧、司祭メガロス。お前に対する憎しみはない・・・魔王の力に囚われた哀れな男よ。せめて安らかな眠りをささげよう。」 力に囚われ善の心をなくしてしまった司祭メガロス。グレンは悲しき眼差しと共に銃を向ける。 |
危険度 ★★★★★ EC0321 ブラスフォ 影刀モード 1800 / 380 / 150 6/6/6/6/6 敵サポカ 強Lv3 |
グレンはしばし目を閉じ思い出していた。あの時の出来事を。忘れようもない悲劇を。 それは3年前。妻レインへの誕生日プレゼントを探そうと、街の市場を訪れていたグレン。グレンの目にとまった美しい宝石。心まで吸い込まれそうな赤い宝石。グレンはその宝石を買い取り、ネックレスにして妻へと贈ったのだった。その時のレインの幸せに満ちた表情、未だ忘れずグレンの心に焼き付いている。 レイン 「グレン・・・私の誕生日覚えていてくれたのね。ありがとう。ステキな宝石・・・無理しなくても、私はグレンが無事ならそれだけでいいのに・・・。でも、本当にありがとう。私一生大事にするわ。ずっと傍にいてね、グレン・・・」 グレンを見つめるレイン。2人の影は静かに重なった。その宝石が、恐るべき破壊の力を秘め、魔物たちが魔王復活の触媒にしようと血眼になって探していたアルティマルビーだと知る由もなく。 それから数ヶ月後、そいつは現れた。白いベールに身を包んだ恐るべき魔物。レインが所持しているアルティマルビーを奪うために。その魔人の圧倒的な魔気に、グレンは金縛りにあう。その魔物は笑みを浮かべながらレインへと歩み寄る。声にならぬグレンの叫び!グレンは己の眼前で魔物の右腕から光が走るのを見た。その光はレインの胸を貫き、そして消えた。ゆっくりと崩れ落ちるレイン。ようやく金縛りから解放されたグレンは崩れ落ちた妻へと走りより抱きかかえる。 グレン 「レイン・・・、レイン!死ぬなー!!!!」 レイン 「ああ、グレン・・・。」 レインの右腕がゆっくりと上がり、グレンの頬をやさしく包む。 レイン 「グレン・・・ごめんなさい・・・私、もうあなたの・・・あなたの傍に・・・いられな・・・。」 グレン 「喋るな、レイン!今、今助ける!!」 レイン 「グレ・・・ン。愛して・・・る。」 グレン 「レイン、レイン!レイーーーン!!!!!」 白き魔物 「フ・・・なんとも脆い生き物よな。人間とは。」 そう呟きながら魔物の右手がもう一度だけ光った。その光はグレンの体を貫き、グレンは弾き飛ばされる。 白き魔物 「メガロスよ。それがアルティマルビーだ。それを持ちディンマルグへと向かうぞ。」 グレン 「レイ・・・ン、・・・レ・・・。」 グレンは妻の名を呟きながら、意識が遠のいていった・・・。 ゆっくりと目を開けるグレン、そこは白の魔人がいると言われた街。しかし、眼前に立つ男は別の魔物だった。 ブラスフォ 「待っていたぞ、グレンよ。貴様と白の魔人ガリアンレイス様の因縁は聞いている。俺の名はブラスフォ。白の魔人は残念ながらここにはおらぬ。魔人殿は貴様ごとき人間の相手などしている場合ではないのでな。貴様の仇でなく申し訳ないが、この私が貴様に引導を渡してやろう。」 元はディンマルグの魔術師であった男、ブラスフォ。並みの強さではないことはその魔気が示していた。しかしグレンは表情を変えず銃を抜く。 グレン 「俺を止めるか?残念だが立ち止まっている暇は無いんだ。レインが俺の中で・・・まだ悲しんでいるからな・・・。」 |
エピローグ |
ブラスフォ 「バ・・・バカな!貴様のこの力は・・・!?」 ブラスフォの攻撃を受け、満身創痍となりながらも、グレンの魔導銃は的確にブラスフォの急所を打ち抜いていった。 ブラスフォ 「フ・・・フフフ。グレンよ、見事だ。この勝負、文句無く貴様の勝ちだ・・・。だが俺も・・・まだ死ぬわけにはいかないのでな。この場は去らせてもらうぞ・・・。」 そういい残し、その姿を消していくブラスフォ。 グレン 「ま・・・待て、ブラスフォ。白の魔人はどこに・・・。」 しかしグレンの傷も深く、ブラスフォに止めを刺すにはいたらなかった。 グレン 「くぅ・・・逃がしたか・・・。かなり傷を負ってしまった。くそ・・・。」 立ち上がろうにも力の入らないグレン。そこに、グレンの血の臭いをかいで、下級の魔物たちが群がってきた。 グレン 「く・・・しまった・・・。もはや銃すら持てぬ・・・。ここまでか・・・」 魔物がグレンに襲いかかろうとしたその瞬間、グレンは遠のく意識の中で、銃声と女性の声を聞いていた。 女性の声 「グレン、グレン!しっかりして!!」 |