ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0039 |
07 / 01 / 26 ~ 07 / 03 / 31 08 / 06 / 11 ~ 08 / 07 / 31 シャルク外伝2 |
リーダーカードは シャルクorフェルゼンのみ |
5人 | 黒の魔人アラグレス エメラルドの原石 (黒の魔人アラグレス) |
プロローグ |
悲しき運命に魅入られた美しき女性剣士、シャルク。 壮絶を極めた死闘の先にあったのは、父と娘の再会。 フェルゼン 「シャルク・・・たった1人でよくぞここまで・・・辛い道のりだったであろうな。」 シャルク 「いいえ、1人ではなかったわ。この旅で出会ったルークスとアーヤ。歪んだ世界を救おうとする勇気あるものたち。2人に出会えたからこそ、私の旅が血塗られた敵討ちだけのものではなくなったわ。共に世界を救いたいと思えるようになったの。だから決して辛い道のりだけじゃないわ。」 シャルクは父を見つめ静かに語りかけた。 フェルゼン 「良き友に出会えたのだな。平和を願うならば・・・黒の魔人アラグレスは撃たねばなるまい。力のみを信じ生きる魔物よ。お前の母シセの命を奪った原因、いや、シセの命を奪ったのは私のようなものか・・・。」 シャルク 「黒の魔人アラグレス・・・。」 フェルゼン 「行くか?シャルクよ。アラグレスの元へ。」 シャルク 「ええ。私の旅のひとつの目的。私を縛る過去との戦い。案内して、アラグレスの元へ。」 |
危険度 - - - - EC0090 暗殺魔 ヒヨルド 1550 / 260 / 240 4/20/4/4/1 敵サポカ 水Lv2×1 風Lv2×1 土Lv2×1 |
黒の魔人アラグレス。 15年前、シャルクの母シセを人質に取ることで、時の黒の魔人であったフェルゼンを撃破。その時は赤の魔人ソリアの一撃によって追い返されるも、フェルゼン撃破の功績が認められ黒の魔人へと昇格した魔物。この15年間は、ソリアの一撃で受けた傷を癒すためにおとなしくするも、もう復活間近だとの噂はフェルゼンも耳にしている。 フェルゼン 「もともとアラグレスは、魔界でも有数の力を持った魔物であった。そしてその力は、ヤツ自身に大きな野望をも抱かせた。最終的には魔界の全てを掌握しようというのか・・・。アラグレスの居城はディンマルグの北東部にある。道のりが険しすぎる。私の馬車で移動しよう。魔導の力で、いくらでも走り続けることができる。」 シャルク 「でも父さん・・・その傷で動くなんて。」 心配そうに父の様子を伺うシャルク。そう、フェルゼンは、先ほどのシャルクとの激戦により深手を負っているのだ。 フェルゼン 「かまわぬ。この傷であれば、道中で癒すことができるだろう。さぁ、乗れ。」 シャルクが馬車に乗り込もうとした瞬間、フェルゼンの声が響き渡る。 フェルゼン 「シャルク!上だ!」 黒い影がシャルクの頭上へ襲い掛かる!その刹那に響きわたる剣撃音。 シャルク 「何者だ!」 ヒヨルド 「これは・・・私の攻撃をかわされるとは。さすがはフェルゼン様のご息女。」 フェルゼン 「ヒヨルドか・・・。なるほど、アラグレスの差し金だな。」 ヒヨルド 「お久しぶりです。まさかあなた様に刃を向けるときがこようとは。」 フェルゼン 「よい。それも互いに持った宿命というものだ。我が深手であろうと遠慮なく来るがよい。だが手加減はせぬ。帝王の力、見せてやろう!見事散るがよい!」 |
危険度 - - - - EC0124 レッドデビル 1200 / 190 / 250 11/10/7/8/14 敵サポカ 水Lv3×1 機Lv3×2 |
ヒヨルドを撃破したシャルクとフェルゼンは、こちらに向かってくる巨大な魔気に気がついた。 シャルク 「すごい魔気がこちらに向かっているわね。」 フェルゼン 「ほう、この魔気・・・。どうやらアラグレスの居城に向かわずとも、ヤツ自身がこちらに向かってきているようだな。シャルクよ、お前をここに導いたのはアラグレスの影だったな。」 シャルク 「ええ。」 フェルゼン 「なるほど。アラグレスは私を完全に滅ぼしたいだろう。シャルクを導くことで、あわよくば私が倒れることを期待したか。たとえ生き残ったとしても無傷ではいられぬと踏んだはず。フ・・・ヤツの考えそうなことだ。」 レッドデビル 「その通りです。フェルゼン様。」 その声と同時に、新たな獣人がシャルクたちの前に立ち塞がった。 レッドデビル 「いまやアラグレス様が新たな黒の魔人。われらは魔王様、そして魔人殿の命に従い、邪魔者を排除するのみ。今のその傷ではわれらには勝てませぬ。残念ですがその命、いただきましょう。」 シャルク 「父さん、この魔物も・・・アラグレスも私が倒すわ。」 フェルゼン 「シャルク・・・」 シャルク 「父さん、あなたの宿命も苦しみも・・・私の剣が終わりを告げたの。ここからが私の本当の戦い。」 りりしい立ち姿で剣をかまえる娘の姿を、まぶしそうに見つめるフェルゼン。 レッドデビル 「何・・・?この娘にフェルゼン様と同様の力が!?」 シャルク 「私は帝王フェルゼンの娘シャルク。我が剣と誇りにかけて誓いましょう。悪しきもの全てを殲滅することを!」 |
危険度 - - - - EC0270 鬼女 カリィ 1500 / 260 / 260 7/7/7/7/15 敵サポカ 毒Lv3 毒Lv3 毒Lv3 |
シャクル 「父さん。少しだけ教えて欲しいの。」 フェルゼン 「・・・なんだ?」 シャルク 「母さんのこと。そして・・・父さんのこと。」 フェルゼン 「・・・フ、どこまで話せばいいものか。少しだけ・・・だぞ。シセは私が出会ったもの全ての中で最も美しい存在。姿だけでなく、その心も。シセはディンマルグのとある村に住んでいた。覚えているか?私とシセと、そしてシャルクとほんのわずかだけ過ごすことができた日々を。」 シャルク 「ええ、かすかに覚えているわ。母さんのやさしい微笑みも。抱きしめてくれたことも・・・。」 フェルゼン 「そう、シセはシャルクをとても愛おしそうに育てていた。シャルク、お前は母にこよなく愛されていたよ。そういえば、初めて私と出会ったとき、シセは私に、悲しい人だと言いはなったのだよ。仮にも黒の魔人と、帝王とうたわれていたこの私に。」 どこかうれしそうにシセのことを語るフェルゼン。 フェルゼン 「私とシセが結ばれた理由など、言葉にできるものではないな。私に差し伸べられた手、向けられた笑顔、そして言葉の1つ1つが私を1000年の呪縛から解き放ってくれたのかもしれないな。」 シャルク 「1000年の呪縛?それはいったい・・・」 フェルゼン 「そう、1000年の呪縛。残念だがそれは私の口からは言えぬ。ソリアとの約束でな。自らの力で知るべきものが現れるまでは・・・。さて、次が来たようだな。」 カリィ 「アラグレス様の命であなたたちの命を頂戴しにきたわ。」 シャルク 「みんな似たような台詞を口に出すわ。もう前置きはいらない。私が相手をしてあげるから。」 鋭い眼差しでカリィを見つめるシャルク。 カリィ 「フフ、倒しがいがある人ね。その美しい顔を赤く染めてあげる!」 |
危険度 - - - - EC0279 黒の魔人 アラグレス 800 / 170 / 170 5/5/5/5/10 敵サポカ 機Lv1×2 機Lv2 機Lv3 |
アラグレス 「ハーッハッハッハ!久々だな、フェルゼン。魔王様はお前を魔人降格という処罰で済ませたが、私は許すわけには行かぬ。人間と恋におちるなどといった大罪。私の手で滅ぼしてくれるわ!」 フェルゼン 「威勢だけは良いな、アラグレス。15年もゆっくり傷を癒していたのか?いつでも来ればよかったであろう。それとも傷を負った私でなければ戦いたくなかったか?今度は娘を人質にしようというつもりか?」 アラグレス 「なんとでも言うがよい!最終的にお前を倒せばそれでよい。」 シャルク 「ごめんなさい、あなたの相手はこの私。」 ゆっくりとアラグレスの眼前に歩み寄るシャルク。その体からは圧倒的な力と魔気があふれ出す。 フェルゼン 「シャルク・・・」 アラグレス 「なんと・・・娘・・・貴様、何があった!?何故・・・貴様からそれだけの魔気・・・フェルゼンと遜色のない魔気を!しかも、コントロールしているのか・・・。」 フェルゼン 「ほう、お前にもそれはわかるのだな。伊達に黒の魔人を名乗ってはいないか?ならばわかるだろう。貴様の策略など通用しないことが。お前では我が娘には勝てぬぞ。」 シャルク 「私の旅・・・最初の終着点はあなた。母の仇、とらせてもらう。」 |
危険度 - - - - EC0336 アラグレス 狂気の力 1500 / 230 / 250 10/10/10/10/10 敵サポカ 水Lv2×3 風Lv2×2 機Lv2 機Lv3 |
アラグレス 「ガアアアアアア!さすが・・・さすがは帝王の血筋・・・天の血筋!使いこなせるのだな、その力を!!しかし私も負けるわけには行かぬ!1000年の歴史上唯一、貴様ら4魔人に成り代わったものとしての意地がある!私が新たに得た力、その全てをみせてくれるわ!!」 フェルゼン 「ほう、やればできるではないか。せめてそのくらいの力を見せてくれねば、私も張り合いがない。おまえの滅びと共に・・・シセ、私の止まっていた全ての時間を動きださせよう。味わえ、帝王の力を。」 シャルク 「アラグレス。力のみを崇拝する悲しい魔物・・・。私は父にも母にも愛された。あなたには、誰もぬくもりを与えてくれなかったのね。あなたの悲しみと共に、全てを消してあげる。」 |
エピローグ |
フェルゼン 「シャルクよ。敵討ちに生きてきたお前が、アラグレスの悲しみをも受け止めたな。やはり親子か・・・シセに良く似ている。平和を愛したシセに。憎しみよりも自愛の心をもったシセに。」 優しい笑顔をシャルクに向けるフェルゼン。シャルクはちょっと戸惑いながら言葉を発する。 シャルク 「え・・・そう、そうか、私の中に母さんが生きているのかもしれない・・・ね。」 しかしシャルクの顔に微笑みは浮かばない。まだ笑うことができぬ少女シャルクがそこにいた。 シャルク 「ルークスたちに出会って、父さんに出会って、なんだろう、不思議な感情が芽生えた気がするの。もう少しで・・・私も笑えそう。」 フェルゼン 「シセはお前の中で生きている。いつかお前が心の底から幸せを感じることができるだろう。」 シャルク 「父さん・・・この先はどうするの?」 フェルゼン 「一旦ここでお別れだ。人間から見れば、私は過去に多くの災厄を巻き起こした忌まわしき存在。私は人間と共に歩むことはできない存在。お前はお前の信じる道を行け。」 少しだけ無言でうつむくシャルク。が、決意したように顔を上げ、力強く言い放つ。 シャルク 「わかったわ。私は・・・この世界で人々に仇なす魔物を全て滅ぼしていく。」 フェルゼン 「それでいい・・・母と共に進め。人間とははかないからこそ精一杯生きる、その全てが素晴らしい。そしてお前も立派な人間だ。それは忘れるな。」 シャルク 「ありがとう・・・父さん。」 フェルゼン「もしもお前たちに力が宿るならば・・・1000年の呪縛、我らの願いも叶うかもしれぬ。どこまで辿り着けるか、さぁ見せてくれ、我が娘よ。」 夜空に美しく浮かぶ月と風にそよぐ木立。辺りは静寂を取り戻していた。 シャルクは別れ際に父の顔をもう一度見つめ、そして歩き出す。 その歩みは血塗られた敵討ちの旅ではない。シセが、母が望んだ平和な世界を作り出すために、シャルクは歩み続けるのだ。 |