ストーリーモードに書かれているストーリーをまとめたページです。
ネタバレ含みますので、純粋に攻略を愉しみたい人は見ないほうがいいです。




Episode 4



プロローグ


魔導大国ディンマルグ。

5大国の1つで、スヴェイン同様、魔法が発達した国。
魔王が封印されていると噂される国。
そして1年前、魔物の侵攻で、首都が陥落、魔物の手に堕ちた国・・・

この地に訪れる者たち。
フィン国の勇者ルークスとアーヤ。
ノール国の3剣士ジェノと薬師のミラナ。
旅の道中で出会った勇者たちは、北部にあるコスタという村に辿り着く。
そこで一行を待っていたのは、アーヤに瓜二つの”ラクア”という少女だった。

ラクア
「この村は天空人が住んでいたという言い伝えがあるのよ。キレイな村でしょう?
天空人の伝説が生まれたのもわかるでしょう?」

まるで本当の姉妹のように仲良く過ごすアーヤとラクア。
ルークスたち一行はつかの間の平穏をあじわうが・・・

ある日ラクアは覚醒する。
自らの記憶と使命が呼び起こされる。
そのきっかけはアーヤとの出会い。そう、この出会いは偶然ではなかった。

ルークス
「滅んだ首都、アジャンタ。 魔王に会えるかもしれないんだね」
ラクア
「ええ、ここから遥か南。道のりは険しいですが・・・」

決意したラクアは力強く、ゆっくりと話を続ける。

ラクア
「アーヤちゃん、私は全てを思い出したの。
魔王を倒すために、アーヤちゃんに伝えなければいけない事があるわ。
お願い・・・私を信じてついてきて・・・案内したい場所があります。
伝えなければならないの・・・天空人の遺産」

はたして天空人の遺産とは・・・?

ミラナ
「天空人!?伝説の・・・空の都に住んでいた人々?」
ジェノ
「天空人の遺産・・・それは一体・・・?」
アーヤ
「ルークス、行こう。ラクアさんの目は嘘をついてなんかいない。
何か・・・大きなことが待っている気がするの。
ルークス
「うん、行こうアーヤ。ラクアさん案内してください」
ラクア
「ありがとう、アーヤちゃん、ルークス君。
ここから南東、大いなる神々の山とよばれる場所に行きます。」

アーヤとラクア。
その出会いは定められた運命。

1人目 (ルルック)


神々の山を目指す一行。その道のりは長く険しいものだった。
幾多の魔物を追い払い、いよいよ神々の山に差し掛かかろうとした時、ラクアはゆっくりと話し始めた。

ラクア
「でもうれしいな・・・・アーヤちゃんと姉妹みたいになれて。

辛い道中だが、アーヤを見つめ、微笑むラクア。

アーヤ
「うん、私もうれしいわ。」

ルークス
「本当・・・こんなにそっくりなんてね。髪の色が同じだったら、俺でも区別つかないかも・・・。ところでラクア、そろそろ天空人のこと、遺産のこと、教えて欲しいんだ。」

ラクア
「あ、そうよね。いきなり天空の遺産なんて言っても、ね。でも残念ながら、私が知っていることはほんのちょっとだけなの。天空人。大昔、空に浮かぶ大地に住んでいた人とは違う種族。その頃は魔物だっていない世界だったって聞くわ。そして私がアーヤちゃんに伝えたい天空人の遺産とは、魔王を滅ぼす唯一の力なの。天空の力・・・聞いたことはあるかしら?」

アーヤ
「天空の力、ええ・・・聞いたことあるわ。」

ルークス
「魔王を滅ぼすための力・・・この国に来てから、何度か耳にしてるね。」

ジェノ
「ラクア、君は天空の力について詳しく知っているのか?」

ラクア
「いえ・・・天空の力を扱えない私にはわからないんです。私の記憶と使命は、アーヤちゃんに覚醒の場所を教えることだけ・・・アーヤちゃん、あなたの中にも天空の力が眠っているの。今まで無意識に発動したこともあるんじゃないかしら?でも、今もっている力はまだまだ弱い光。封印された地に眠る天空の力と融合することで、真の力を発揮することになる、そう私の記憶が告げているの。」

アーヤ
「私の中にも天空の力が・・・。」

ルークス
「もしかしたら、フィンでデーモンと戦った時に見せた光も、天空の力だったのかもしれないね。」

ミラナ
「そして、天空の力が封印された場所がここ神々の山、というわけなのね?」

ラクア
「はい。」

そこまで話したところで、茂みから飛び出した黒い影!

ルルック
「まてまてまて~!山を乱す不届きものたちだな!この山にはとーっても神聖な力が宿っているんだから先には進ませないぞ!このルルック様が退治してやるー!」


2人目 (裏切りのマジュラ)


ルルック
「あれれ・・・そこのお嬢さんには、天空の力を感じるぞ・・・?あ!そうか・・・あなたたちはファルティ様の告げたお方たち・・・。」

感慨深げにルークスたち一行の顔を覗きこむルルック。

ルルック
「そうですか・・・では私からひとつだけお願いが。どんな事があってもファルティ様を恨まないでくださいね!」

少し涙ぐみながら素早く立ち去るルルック。

ルークス
「なんだろう・・・?悪い魔物じゃなかったみたいだね。」


それから歩くこと丸2日。歩を進める一行の前に突如1人の男が立ち塞がる。

マジュラ
「へへ・・・いきなりびっくりさせたかい?すまねぇな・・・俺の名はマジュラ。あんたたち只者じゃないよな。雰囲気でわかるぜ・・・。あんたたちならできそうだ。俺はな・・・国を裏切るという大罪を犯した裏切り者なんだ。なぁ・・・俺を殺してくれよ。」

突如、剣を抜き襲いかかるマジュラ!この男のうつろな表情は悲しみに満ちていた。目にも留まらぬ速度でマジュラの剣を受け止めるジェノ。

ジェノ
「お前は・・・。久しぶりだな、元王国騎士のマジュラ。俺を覚えているかい?話は立ち寄った街で聞いているよ・・・娘を人質にとられ、魔物に言われるがまま、ディンマルグ王城へ魔物を侵入させる手助けをしてしまった・・・とね。」

マジュラ
「そ、その剣・・・その声!あ、あなたは!まさか!ノール国のジェノさん!」

ミラナ
「ジェノ!」

ジェノ
「マジュラ。ずいぶんと悲しい瞳をしているよ・・・。もう十分苦しんだろう?剣を収めてくれないか。」

マジュラ
「ハハ・・・みっともない姿を見せてしまいましたね・・・。しかし・・・私にはもう何も残されてはいないのです!」

再び切りかかるマジュラに、果たしてジェノはどう対峙するのか!?


3人目 (ヒドラ)


その神速の剣でマジュラを打ち倒し、マジュラの鼻先に剣をつきつけるジェノ。

ジェノ
「マジュラ、ここまでだ。娘を想う気持ちを誰が責められるんだ…。お前がするべきことは後悔じゃない。諦めることじゃない。未来への希望を持ち、ディンマルグ王家復興のために力を注ぐんだ!たとえ裏切り者とののしられても、ね。」

マジュラ
「ジェノさん。もったいない言葉。何か…何かが吹っ切れた気がします。」

ルークス
「うん、悪いのは全部魔王たちなんだからね。俺たちが絶対に魔物を追い払うから!マジュラさんも絶対に諦めないで!」

マジュラ
「ありがとう…ところでジェノさん。この神々の山まで来たということは…魔人たちが探している力を求めているんですか?」

ラクア
「何故そのことを!?」

マジュラ
「偶然聞いてしまったんだ。魔人の影が話すことを…。」

ミラナ
「魔人!?」

マジュラ
「知ってるのか?魔王の側近、4人の魔人のことを。」

ジェノ
「ああ、知っているというか…戦った事もあるしね。」

マジュラ
「なんと!あの魔人と戦えるとは…さすがジェノさん。俺が出会ったのは黒と白の魔人。といっても、あれは本体ではなかったが…。ヤツらはこの山に大いなる力が隠されているから潰しに行かねばならぬ、とか言ってたよ。」

ラクア
「やっぱり嗅ぎつけているのね。何かしらの力が封印されていることに。」

ルークス
「魔物たちは、天空の力のことも知っているのかな?」

ラクア
「魔王を滅ぼす力があると、魔物たちの間でも噂になっていると聞いたことはあります。」

そこまで話した時、突如身も凍るような魔獣らしきものの雄叫びが聞こえる!

ミラナ
「巨大な魔気を感じるわ!」

ジェノ
「どうやら魔物たちは本気でこの山を探っているようだな。」

アーヤ
「ルークス、後ろ!!」

ジェノ
「ルークス!気をつけろ!そいつはヒドラだ!」

ルークス
「うわあぁぁぁ!なんだこいつ!」

現れたのはヒドラという魔獣!何本もの首がルークスたちに狙いを定める!


4人目 (黒の魔人 その影)


ヒドラを撃退したルークスたち。しかし休むまもなく、次の恐怖が訪れる。

ラクア
「何かしら・・・もっともっと大きな魔気。」

ミラナ
「ジェノ、これって・・・。」

ジェノ
「ああ・・・レクネロスの出会った時のような感覚だ。」

突如、一行の眼前の空間がひび割れ、巨大な影が現れる!

黒の魔人
「ググ・・・人間風情が・・・この山で何を探りに来た・・・?」

ルークス
「お前は・・・!黒の魔人の影!」

その魔物は、魔王側近4魔人の1人、黒の魔人の影であり、ルークスやアーヤは過去に一度会ったことがある。
そして、ルークスたちの仲間、シャルクが捜し求める仇でもある。

黒の魔人
「ほう・・・ググ・・・また会ったな!この山に何か不思議な力を感じることはわかっている・・・まぁよい。貴様たちからゆっくり話を聞くことにしよう・・・。」

ジェノ
「黒の魔人・・・。面白い、見せてやるよ、俺たちの力。」

影とはいえ相手は魔人。戦場をすさまじいまでの魔気が覆っていく・・・。


5人目 (白の魔人 その影)


ジェノ
「堕ちろ!」

とどめとばかり、ジェノの剣が魔人の影に突き刺さり、影は姿を消した。

アーヤ
「やったわ!さすがジェノさん。」

しかし窮地は去っていなかった。
アーヤの背後に音もなく溢れ出る白い霧・・・その霧は徐々に人型を象っていく。黒の魔人の影を撃退したことによる、ほんの一瞬の気の緩み。その白い影はアーヤを後ろから襲わんとした!

ラクア
「アーヤちゃん!!危ない!」

白き人影の持つ杖は、ラクアの体に深々と突き刺さった!

ラクア
「ああ・・・。」

崩れ落ちるラクア。

アーヤ
「え・・・?ラクアさん・・・ラクアー!!!」

ラクアの体を支えるアーヤとミラナ。

ルークス
「お前は!白の魔人!」

ジェノ
「貴様も魔人の影か!」

白の魔人の影に向き合うルークスとジェノ。

白の魔人
「ふむ・・・邪魔をしてくれたな、女よ。そこにいるアーヤという少女を片付けるつもりだったのだが。」

アーヤ
「ラクアァァ!いやー!目を開けて!」

ミラナ
「ヒーリング!」

ラクア
「ああ・・・アーヤちゃん、受け取って・・・。」

最後の力を振り絞ってアーヤの手を握り締めるラクア。

ラクア
「私の中に眠る小さな力を・・・あなたに渡せば・・・この山に封印された力はきっと・・・心を開いてくれる・・・。私たちは・・・天空人の末裔・・・。」

そしてラクアの手は一瞬光り輝き、アーヤの体に溶け込んでいく。

ミラナ
「アーヤちゃん、少し離れて!ラクアさんを死なせない!これ以上・・・私の前で誰も傷つけさせないの!」

突如ミラナの体から魔人をも圧倒する魔力が溢れ出す!それは医術師最高の奥義。

ミラナ
「グランドヒーリング!」

白の魔人
「うお・・・!な、なんという魔力。これほどの人間が!?」

ルークス
「白の魔人・・・。お前は絶対に許さない!!」


6人目 (神鳥 ガルーダム)


白の魔人
「影とはいえ、私を倒すものがいるとはな…。ククク…もう少しで私は力を取り戻す…。また会おう、諸君。」

余裕の笑みを浮かべながら、霧と消える白の魔人。

ルークス
「ラクアは!?」

ミラナ
「ハァ・・・・ハァ・・・・できる限りの事はしたわ。後は、ラクアさんの生命力に・・・かけるしか・・・。」

力を使い果たしたのだろう、ミラナの呼吸も荒い。

ジェノ
「秘術を使ったから・・・ミラナももう動けそうにないな。とりあえずここで回復を待って・・・。」

ミラナ
「ジェノ、だーめ。ルークス君やアーヤちゃんと先に進んで・・・急がないと・・・天空の力を狙う魔物だっているわ・・・早くその力を・・・。」

ミラナの目は強い輝きに満ちていた。その輝きから、ジェノはミラナの想いを読み取った。

ジェノ
「ミラナ・・・。そうか、そうだよね。わかった・・・ルークス、アーヤ、先を急ごう!」

アーヤ
「え!?だってラクアさんやミラナさんが!!」

ジェノ
「だからこそ・・・だ。何のために2人が道を切り開いたか・・・。」

やや辛そうな表情でジェノはつぶやく。

ルークス
「・・・ミラナさん、ラクアさん、ありがとう・・・。アーヤ!俺たちは行かなきゃダメなんだ!皆のためにも立ち止まれない。」

アーヤ
「・・・うん。うん・・・私・・・絶対に天空の力を手に入れるね!」

アーヤの頬にたくさんの涙が溢れ出す。


3人は走り出していた。胸を押しつぶしそうな辛い気持ちをグッとこらえて。


不思議と進むべき方向はわかっていた。山の奥、強い意志すら感じる場所へもう少しで辿り着く、その時。

ガルーダム
「見つけたぞ!英雄の息子たちよ!」

突如、空から舞い降りてきた巨大な影。

ガルーダム
「フィンとノールの英雄が合流し、我ら魔族の邪魔立てをしていると聞く。貴様らも、この国へ向かっているという魔断師もまとめて殲滅してやろう。」

ルークス
「邪魔だよ。俺たちは急いでいるんだ!」

アーヤ
「だれが来たって私たちは先へ進むの!」

ジェノ
「ごたくはいい。とっととかかってこい。」

指先で挑発するかのごとく手招きするジェノ。その行為に怒り、突進してくるガルーダム。


最終決戦 ! (夢の守人 ファルティ)


うっそうとした木々に囲まれた山道は、突如として終わりを告げた。そこは美しい泉が湧き出す静かな教会。

ルークス
「着いた・・・のかな?」

アーヤ
「ええ・・・ラクアさんにもらった光が、私の中でささやいてるわ・・・。ここだよって。」

教会の中から美しいハープの音色が聞こえてきた。

ファルティ
「ようこそ、招かれざる客人たちよ。あなた達はここへ何をしに?」

演奏を止め、たずねるファルティ。その声はハープの音色同様、美しい旋律。

アーヤ
「私たちは、天空の力を授かりに来たのです。」

ジェノ
「あなたは・・・?魔物には見えない・・・。」

ファルティ
「そうね。私は魔物ではありません。天空の力を求めてきたのですね。そう・・・、天空の力まで知っているのですね・・・。ならば私の敵。」

ルークス
「待ってくれ!俺たちは戦いに来たわけじゃない。」

ファルティ
「私は夢使い。夢の中で未来を予知するの・・・。そして夢が教えてくれたわ。この山に、人々の希望が眠っていること。多数の魔物が狙っていること。そして勇者たちがこの力を求めてくること・・・。」

夢がファルティに告げたのだった。天空の力、その力が弱まっていると。誰かが守らなければならない。そう、運命の少女が訪れるその時まで。

ジェノ
「俺たちは魔王を倒すためにその力が必要なんだ。教えてくれないか?その力を。」

ファルティ
「あなたたちが世界を救う英雄なのだと、証拠があって?ここにも何体もの魔物がきたわ。中には人の姿を偽るものも。」

ルークス
「証拠は・・・。」

目を閉じ、ゆっくりとハープを奏ではじめるファルティ。

ファルティ
「ずっと・・・ずっと・・・夢を見て待っているのです。私の宿命を終わらせてくれる英雄を。いえ、たとえあなたたちが本物の勇者だとしても・・・。」

目を開き、ルークスたちを見つめるファルティ。その瞳にはゆるぎない決意が刻まれている。

ファルティ
「悪しきものにも、力なきものにも渡すわけには行きません!」


エピローグ (1周目)


ファルティ
「見事です。・・私が思ったよりずっと早く、
勇者様たちが現れてくれました」

アーヤ
「守っていてくれたのですね・・・そこに眠る何かを」

ルークス
「アーヤ、何か感じるの?」

アーヤ
「うん、胸がすっごいドキドキする・・・なんだろう、
懐かしいような不思議な感覚。」

ファルティ
「さぁ、その光に触れてください、アーヤさん。」
やさしく笑顔で語りかけるファルティ。


夢の守人ファルティが守り通した、天空の記憶。
いま、その封印がアーヤによって解かれ、
何かがアーヤに語りかける!
そしてアーヤの身体が一瞬光り輝く!

アーヤ
「う・・・あああぁぁ!」

ルークス
「アーヤ!?」

崩れ落ちそうになるアーヤを支えるルークス。

アーヤ「
ありがとう、ルークス。・・・大丈夫」

息は荒いままだが、落ち着きを取り戻しつつあるアーヤ。


アーヤ
「なんだろう、胸の中、何か暖かいの。
これが天空人の力?」

ファルティ
「はい、そのはずです。私にはその力を理解する事
はできませんが、その力は間違いなく天空人の力と呼ばれる
ものです」

アーヤ
「うん・・・さっき誰かが語りかけたの。
この光りこそが天空人の想いを詰め込んだ力。
魔王を滅ぼせる唯一の想い。
今はまだ小さな小さな力みたい。
ゆっくりと大きな力にしていけ、だって」


ジェノ
「たしかにアーヤから、
小さいけれど今までなかった力を感じる」

ルークス
「でも、どうして天空人の力がなければ魔王を滅ぼす
事が出来ないんだろう?」

アーヤ
「うーん、どうしてかしら・・・あ、あとね、
うまく伝えられないけど・・・
私に語りかけてきた声、
あの感覚は魔王を憎んでいるというよりも、
むしろ慕っているように話していたの・・・
何故なのかしら?」

アーヤの言葉に、不思議そうな表情を見せるルークス。
その時、遠くからミラナの声が聞こえてくる。


ミラナ
「ジェノ~、みんな~!」

ジェノ
「ミラナ!大丈夫だったか?ラクアは!?」

ミラナ
「私もラクアさんの傷も大丈夫!
どう、すごいでしょ、私の秘術」

ちょっとだけ得意げに、
そしてうれしそうに顔をほころばすミラナ。

ジェノ
「さすが我が国最高の薬師!」

ミラナ
「うんうん、もっと誉めてくれてもいいのよ♪」


ルークス
「よーし、みんなも無事だし、
天空人の力も手に入ったし!」

アーヤ
「魔王のところまで、もう少しね!」

ジェノ
「一旦ラクアを村に連れ帰ろう。
そして遥か南・・・首都アジャンタを目指そう」

ルークス
「うん、行こう!首都アジャンタ・・・
魔王と決戦だ!」

最終決戦 ! (赤の魔人 ソリア)


静かだった。いや、あまりにも静かすぎるのだ・・・。

アーヤ
「何か・・・何かいる。」

それ以上声が出ない。その空間を支配する何かに圧倒されるように。
その沈黙は突如男の声で破られることとなる。

男の声
「待っていたよ。フィンの英雄にノールのフェンリルナイト。そして天空の力を秘めた少女・・・」

ルークス
「だ、誰だ!」

その一言を発するのがやっと。

男の声
「俺はソリア。赤の魔人ソリア。まぁ・・・何色でもいいんだけどね。赤色ってのはマーシュが決めたんだしな・・・。」

にこやかな表情でルークスたちを見るソリア。

ジェノ
「赤の魔人ソリア・・・。マーシュが告げていた魔人か!」

アーヤ
「魔人・・・。でもこの人から感じるのは・・・何か違うような・・・。」

ソリア
「英雄か・・・。有名人は大変だよな。いろいろなヤツに挑戦されたり、力を試されたりするだろ?」

ゆっくりと剣を抜くソリア。その剣ははるか昔、遠く東の国々で愛用されていた剣。

ソリア
「というわけで、俺もお前たちと戦うわけだ。」

剣を携え、しかしにこやかに話しかけるソリア。この魔人、隙だらけのように感じるのだが、ルークスもジェノも斬りかかることができない。本能で察しているのだ。この魔人の強さを。

ジェノ
「初めてだ・・・対峙するだけで勝てないと思ったのは・・・こんな魔物がいるのか・・・?」

ソリア
「俺が特別製だからね。だから気にしないでかかってきてくれていいよ。」

ルークス
「この人、本当に強い・・・。」

アーヤ
「うん・・・・でも、ラクアさんが、ミラナさんが開いてくれた道なの・・・。」

ルークス
「ああ、俺たちで切り開く!アーヤ、ジェノ、行こう。魔人でも魔王でも、俺たちは引かないよ。」

ジェノ
「ああ、そうだな。ここで引いていたら俺もミラナに会わす顔がなくなる。」

ルークスたちのやりとりを聞いて、ソリアが少しうれしそうに笑ったのは気のせいだろうか・・・?

そして決戦の火蓋があがる!

ソリア
「それでこそ俺が待っていたものたち。見せてくれ、天空の力・・・そして竜の力。」


エピローグ (2周目)


光速の剣とまで呼ばれたジェノの剣激をすべて見切り、
ルークスの強力な一撃をも受け止めるソリア。

ソリア
「うん、いいね。はるかに想像を超えているよ・・・
でもまだ足りない・・・天空の力と竜の力はどうした?」

戦場において、およそ似つかわしくない笑顔をみせるソリア。
その表情、心の底から楽しそうに・・・

ジェノ
「こいつは・・・化け物か!?」

ジェノの表情にはうっすらと驚愕の色が現れる。

ルークス
「はぁ、はぁ・・・それでも、俺は負けない!
負けられないんだ!」

アーヤ
「お願い、私に力が眠っているなら・・・」

ルークスの想いとアーヤの想い。
2人の想いがシンクロする時!
それはまばゆい光となってソリアに襲いかかる!

ソリア
「うお!!」

叫びと共にその刀で受け止めるソリア。
受け止めきったかにみえたその瞬間、
ジェノの光速剣が振りおろされる!
信じられない反応速度で、
ジェノの一撃を刀で受けとめるソリア。

ソリア
「あぶね・・・お前たちは、本当に強いね。」

ソリアの額からは一筋の赤い血が流れていた。

マーシュ
「そこで終わり!ソリア様、
とりあえずそこまででいいでしょう?」

突如現れた美しい人影。魔天使マーシュ。
その不安げな表情から、
ソリアの身を案じていることは明らかだった。

ソリア
「よう、もう来ちゃったのか?」

マーシュ
「そこまで無茶するなんて聞いてないですよ~。
ルークス君にジェノさん、
終わりにしてくれないなら私も本気で戦う事になるわ」

ジェノ
「マーシュか・・・」

ソリア
「あはは。わかったわかった。ここまでにするよ。
ルークス、アーヤ、さっきお前たちが見せた力。
それが竜の力に天空の力だよ。」

ルークス
「え?竜の力・・・?」

ソリア
「俺が教えるのはここまで。
南に、アジャンタに向かいなよ。
お前たちなら・・・魔王の元へ辿り着くかもしれないな。」

マーシュ
「言っておくけど、ソリア様の力はこんなものじゃな
いのよ。少しは感謝してよね」

ちょっとすねたように答えるマーシュ。
常に気まぐれなマーシュが、ソリアの前ではソリアを気遣う発
言を繰り返す事に驚きを隠せないルークスたち。

先ほどまでの死闘の面影など微塵もない
そこには穏やかな風が吹く。

アーヤ
「マーシュさんて・・・そっかー。」

マーシュ
「あ、なにその顔は!ちがうんだから。
この人は私以上に無茶ばかりするから、
お守がないと大変なのよ」

ソリア
「とりあえず今日は帰るよ。
ルークス、アーヤ、ジェノ・・・
辿り着いてみてくれ・・・」

マーシュと共に立ち去る赤の魔人ソリア。
まるでルークスたちの力を引き出すために戦っていたよう
な・・・

とにかくも天空の力を引き出したアーヤ。
そして竜の力とやらを引き出したルークス。
一行は、魔王の元へ・・・首都アジャンタに向かうのであった。


本日 -
昨日 -
総計 -

最終更新:2011年03月05日 16:11
添付ファイル