ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
中級 №B0010 |
10 / 02 / 24 ~ 30 / 12 / 31 かなわぬ想い |
特になし | 3人 | 水のリングLV2 (1ポイント) |
プロローグ |
オルメカ帝国騎士団訓練場――。 聖ロンギヌス騎士団員達が、それぞれ己の技に磨きをかけている最中である、まさに今! ここでひとりの男による愛の暴走劇が繰り広げられていた。 アルフォンソ「ああ、愛しい君よ…今どこにいるんだ。せめて、名前だけでもわかるなら…!」 |
危険度 ★★ LC0144 放縦な騎士アルフォンソ 1200 / 230 / 220 16/13/6/9/9 敵サポカ 火のリングLV1×4 |
アルフォンソ「なぁ、誰かひとりぐらいは知ってるだろ?」 アルフォンソが同僚の騎士達に問いただすが、誰もがみな口を揃えて「知らない」と首を横に振る。 名前も、年齢も、住んでいる所さえも分らないミステリアスな女性……。 ただ、彼女の美しい笑みだけが、アルフォンソの胸に刻み付けられている。 騎士団新人歓迎会の会場で出逢ったその瞬間、アルフォンソは彼女に一目惚れをした。 それ以来、何をしていても彼女のことが頭から離れずにいる。 今、何処にいるのか? 何をしているのか? 騎士団の歓迎会にいたということは、騎士団の関係者には違いない。 そう思い探し続けているアルフォンソだったが、いまだに彼女に関する手がかりは掴めずにいたのだった。 アルフォンソ「ああ!彼女は今いずこっ!」 いても立ってもいられなくなったアルフォンソは、同僚のひとりに掴みかかった。 騎士A「ちょっ…落ち着け! 落ち着けって! く…くるっ…くるしぃぅおっ!!」 襟首を掴み上げ、ガクガクと揺すりながら彼女への熱い想いを叫ぶアルフォンソ。 慌てて、他の騎士達が止めに入る。 こうして、訓練場は修羅場と化したのであった。 |
危険度 ★★ LC0184 アポストロ隊長ライナー 1400 / 240 / 230 10/25/10/13/8 敵サポカ 水のリングLV1 水のリングLV2×2 |
ライナー「お前達、何をしてるんだ!」 騒動を聞きつけ、ライナーが訓練場へと駆けつけて来た。 自ら無法の赤鬼と称する二番隊長バルトロや、規律を破る者に容赦のない三番隊長ガルデルらとは違い、比較的穏やかで良識派の一番隊長の登場に、ほっと胸を撫で下ろす騎士達。中でも、アルフォンソは、顔を輝かせた。 アルフォンソ「そうだっ!アポストロ隊の隊長なら知ってるはずですよね!? あの日、騎士団の歓迎会にいた美しい女性のことを!」 言いざま、アルフォンソが実戦でも見せない程の素早さでライナーに駆け寄り、しがみつく。 ライナー「は?」 何がなんだかわからない。周りの騎士たちに目で説明を求めるライナーに、騎士のひとりが口を開く。 騎士B「いや、実はこいつ…こないだの新人歓迎会の時に、一目惚れをしたらしいんですよ。赤いドレスの、綺麗なお嬢さんがいたらしくって。…そんな人、いましたっけね?」 ライナー「赤いドレス…? …ああ!」 騎士の言葉に一瞬首を捻るライナー。だが、直ぐに何かに思い当たったようだった。 それを見逃すことなく、アルフォンソが凄まじい勢いでライナーに詰め寄った! アルフォンソ「やっぱり知ってるんですね! 誰なんですか! 彼女は、いったい今どこで何をしてるんですか!」 ライナー「アルフォンソ、落ち着け。 いいか、彼女はな…」 アルフォンソ「これが落ち着いてられますかっ! なんで教えてくれないんですか、隊長! はっ、もしや隊長も彼女のことを!?」 ライナー「なんでそうなるんだ! 話を聞け! …うわっ! お前、いつも訓練で手を抜いているくせに、こんな時だけ本気で槍を振り回すんじゃない!」 終息を迎えると期待された修羅場は、新たなるメンバーを加え、更に泥沼の様相を呈していくのだった。 |
危険度 ★★★ LC0168 アルフォンソ愛の追走 1500 / 265 / 255 28/20/14/17/17 敵サポカ 火のリングLV2×2 水のリングLV2 |
大陸一の大帝国で、さらに最強と謳われる男達の修羅場……。 その惨状を、少し離れた場所で見つめる人物たちがいた。 ガーター隊員の女性騎士たちであった。 ネシェル「いったい何の騒ぎだ、これは?」 マリルー「なんか、アルフォンソさんが誰かに恋わずらいみたいだよ」 ドロテア「恋わずらいぃ? けっ。お坊ちゃまがたはいい気なもんだなまったく!」 マリルー「相手っていったい誰なんだろう!気になるねー!」 ドロテア「どうでもいいだろそんなの。興味ねーな」 素っ気なく言い放って騒ぎに背を向けるドロテア。その時ふと、耳に入ったライナーの言葉が、立ち去ろうとする彼女の足を止めた。 ライナー「人の話をちゃんと聞け! だからあの歓迎会の時の赤いドレスの女性はな…!」 ネシェル「歓迎会の赤いドレス?」 マリルー「ねぇ、それってもしかして…!」 ネシェルとマリルーが顔を見合わせ、マリルーが大きな声を上げる。 マリルー「なんだー! アルフォンソさんったら、誰を探しているのかと思えば、ここにいる…ふがっ!?」 ドロテア「ば、ばか! 余計なことを言うんじゃねぇ!」 慌ててドロテアがマリルーの口をふさぐよりも先に、血相を変えたアルフォンソが3人のところへすっ飛んできた。 アルフォンソ「今、なんて言った!? 彼女のことを知ってるのか? ここにいるって、どこに!?」 ドロテア「だぁっ! やかましい! アタシが知るかそんなもん!」 アルフォンソ「今、確かにここにいるって言っただろ!?」 ドロテア「アンタの聞き間違いだ!!」 アルフォンソ「なぁっマリルーちゃん、ここにいるって言ったよなぁっ!?」 ドロテアに口をふさがれたまま、凄まじい剣幕のふたりに挟まれた状態で、いきなり話の矛先を向けられ、マリルーが目を白黒させる。 さらにふとドロテアを見やると、鬼のような凄まじい形相でこちらを睨んでいるではないか! 慌てて、ぶんぶんと首を横に振るマリルーに、しかしアルフォンソは納得しなかった。 アルフォンソ「そんなはずないだろ? 絶対に、彼女のことを聞き出してやる!」 |
エピローグ |
ドロテア「はぁ、はぁっ。 どうだ、いい加減あきらめる気になったかっ…!」 息を弾ませながら、ハンマーを振り回すドロテア。 さすがのアルフォンソも連戦に次ぐ連戦に、息を切らして座り込んだ。 アルフォンソ「うぅ…、こ、これしきのことで俺の愛が揺らぐもんかぁっ…」 ドロテア「ちっ、まったくしつこいぜっ…!」 さらにハンマーを振り上げようとしたドロテアの腕を、ライナーが止める。 ライナー「もう、その辺にしといてやれ」 ドロテア「…ったく…! 次に寝ぼけたことを抜かしやがったら、その息の根を完全に止めてやるからな…!」 鼻息荒く捨て台詞を残して立ち去るドロテアを見送りながら、アルフォンソがつぶやく。 アルフォンソ「ううっ……信じられない。 なんて凶暴な女なんだ。 …まったく、彼女とは大違いだ。」 アルフォンソは知らなかった。 あの日、歓迎会で出会った儚げな美しい赤いドレスの女性。 それは、女性騎士たちの罰ゲームでやむなくドレスを着ることになったドロテアだったということを。 男勝りで男ギライ、ハンマーを力技でふり回す彼女にとって、女性らしく着飾らなければならないということはこれ以上ない屈辱であったため、その事実を知るのは女性陣を除けばごく一部の騎士たちに限られていたのだった。 ライナー(お前も大変な相手に惚れたな……アルフォンソ) こっそりとライナーが同情の視線を送るが、アルフォンソは気づいていなかった。 果たして、アルフォンソの想いが実る日は来るのだろうか。 それは、神のみぞ知るのだった。 |