B0005 ラブミッション!


ミッション№
名前 特殊条件 人数 戦利品
中級
№B0005
09 / 11 / 11 ~ 12 / 12 / 31
09 / 11 / 11 ~ 15 / 12 / 31
09 / 11 / 11 ~ 30 / 12 / 31
ラブミッション!
特になし 3人 機のリングLv2
(1ポイント)

プロローグ
砦戦にてオルメカ軍を退けてから数日――周辺の残党狩りもあらかた終わり、オルメカ帝国への出発を明日に控えたティターノの面々はそれぞれの夜を過ごしていた。
カルロとジゼラ、恋人同士であるこの二人も束の間の逢瀬を楽しんでいた。

ジゼラ 
「ふぅー、やっと一息つけるわね」

ベッドに腰を下ろしたジゼラが息を吐く。

カルロ
「お疲れ様。先遣隊の役割大変だったろう?」

隣に腰を下ろしたカルロの労いの言葉にジゼラは首を軽く左右に振る。

ジゼラ
「久しぶりね、こうして二人きりになるの。嬉しいわ…」

ジゼラが上目遣いに視線を注ぐ。
その何時も気の強い恋人の見せた甘えるような仕草にカルロの鼓動は跳ね上がる。
自分も同じ気持ちであることを伝える為肩へと伸ばした手は、しかし、ジゼラの呟くように口にした「なのに…」という一言に遮られた。

ジゼラ
「…」 

何らかの負要素がジゼラの表情に影を落としている。
カルロにはその理由が何であるか明白だった。
だから敢えてそれを口にして問う。

カルロ
「アージェのことかい…?」

ジゼラ
「彼が…貴族の出で、オルメカに妹を残してきたということは分かっていたのに…
そこにつけ込まれるかもしれないということも…なのに…」

固く握った両の拳で目元を覆いながら絞るような声で後悔の言葉を吐き出すジゼラ。
その肩にカルロの腕がまわされ、身体を優しくそっと引き寄せた。

カルロ
「君がどう思おうと、全部彼自身が決断したことだ」

ジゼラ
「でも、私は隊長よ! それにっ…」

カルロ
「同じオルメカの亡命者でもある。過去に縛られる辛さは君もよく知っているはずだ…」

瞬間、ジゼラは堰を切ったかのように泣き出した。
その身体を両腕で包み、カルロは優しくあやすように語りかける。

カルロ
「同じ境遇のためか、君たちは本当に家族のようだった」

カルロの手がジゼラの頭をそっと撫でる。

カルロ
「家族が死んで悲しくないわけがないさ。そんなときは目の前の恋人のことなんか気にせずおもいきり泣けばいい」

ジゼラ
「カルロォ…」

カルロの腕の中、見上げるように顔を上げるジゼラ。
その瞳からは止めどなく涙が溢れ、大きな水滴が次から次へと頬を滑り落ちていく。
落ちた滴はジゼラの胸元で弾け、二人の身体の触れあう部分へと流れ溶け込んでいった。
危険度
★★

LC0076
穏やかなルカ

800 / 150 / 220
12/12/18/12/12
敵サポカ
無し
ジゼラ
「もう…大丈夫…ありがとう、カルロ」

ひとしきり泣きじゃくったことで多少落ち着きを取り戻したのか、カルロの胸からゆっくりと身体を離すジゼラ。
湧き出す涙は止まったものの、その瞳はまだ赤く潤んでいた。

カルロ
「もう少し甘えていてくれてもいいのに。そんな姿なかなかお目にかかれないからね」

ジゼラ
「なによぅ…それ」

ジゼラがふて腐れたような表情で頬を染め睨む。

カルロ
「ハハハハ、何時も君の尻に敷かれてるからな。たまには包容力のあるところを見せたいのさ」

ジゼラ
「カルロはっ……何時だって頼りになるわ…今だって、こうして…」

改めて姿勢を正しカルロの目を真っ直ぐに見据え、はっきりとした口調で次の言葉を口にする。

ジゼラ
「あなた以外の前で私は泣けない」

カルロ
「ジゼラ……」

カルロの手がすっとジゼラの髪と頬の間に差し入れられ、微量な熱をもたらす。
互いの存在を実感しあうように、ゆっくりと視線を絡ませていく二人。
そうして暫し互いを見詰め合った後、どちらともなく顔を寄せる。


その時――

ティーナ
「お兄ちゃんしつこーーい! イヤーー!」

二人のいる部屋へと、ティーナが凄い勢いで駆け込んできた。

ウーゴ
「ちょっと待て!! ちゃんと説明しろティーナ! どういうことだ! 何でジョゼに花を渡すんだ!?」

その後を兄のウーゴが追いかける。
二人はジゼラ達の姿など見えていないかのように、室内をバタバタと駆け回る。

ルカ
「ちょ…ちょっと! 二人ともそんなに騒いだら迷惑だって…」

そんな二人の後ろを、制止の声を上げながらルカが追っていく。
が――

ジゼラ
「ちょっとまてぇぇ~~~」

その足をジゼラの手が掴んだ。

ルカ
「ヒッ…ヒィッ!」

見下ろした先に見た鬼の形相にルカは情けない声を上げる。

ジゼラ
「明日早いって行ったでしょうがぁ~…何? 命令無視か? いい度胸してるわねぇぇ~」

ルカ
「ちょ…何で僕ぅ~!? ウーゴ! ティーナ…」

そう助けを求め振り向いた先には誰もいなかった。
実際は後から追いかけてきたグラウコの姿が目の端にぼんやりと映っていたが、
今はそんな事些細な問題であった!
危険度
★★★

LC0098
魔銃使いルカ

950 / 180 / 180
8/8/17/8/10
敵サポカ
風のリングLV1×2
風のリングLV2
ジゼラ
「明日は朝早いんだから、早く寝なさいよ!」

代表としてルカに〝お仕置き〟をし終え、ジゼラは若干顔色の青い恋人の隣へと腰を下ろした。

カルロ
「ハハ、大変だな、年頃の子が集まる部隊の隊長も」

慣れた様子から日頃のジゼラの苦労っぷりがうかがえ、カルロは労いの言葉をかける。
ジゼラはそんなカルロの気遣いを申し訳なさそうに受け止め、隊長としてではなく恋人としての気持ちを込め謝罪の言葉を口にする。

ジゼラ
「ごめんなさい、カルロ…」

カルロ
「気にする必要はないさ。あんなことがあった後だ、むしろ元気を取り戻してくれて良かったよ。それに…」

一度言葉を切りったカルロを訝しみ、顔を覗き込んだジゼラは、その表情にハッとする。
強い眼差し――その中に揺ぎ無い自信と期待を込めて、カルロは真っ直ぐにジゼラを見つめていた。

カルロ
「あの規律に縛られすぎない自由なスタイルがクローチェ隊の強みだろ」

ジゼラ
「カルロ…」

またも見詰め合う二人。お互いを求め合う甘い空気が合間に流れる。

と、その時――

ジャン
「待てーーっ!! この鳥!」

廊下から響く叫び声に追われるようにアモーレが部屋へと飛び込んできた。
更にその後を追ってジャンも駆け込んでくる。

アモーレ
「ツカマル ツカマル ダメー」

遅れてアリシアが叱咤の声を上げながら駆け込む。

アリシア
「ちょっと! あんたいい加減にしなさいよ!」

ジャン
「だって、この鳥ロボットだぜ、ロボット! ロボットかっけー!」

ルカ
「ちょっ…ダメだって二人とも! そっちは…そっちはホントにダメ…ぁぁぁあああああっ!!」

廊下から必死に静止を求める声が聞こえ、続いてルカが駆け込んでくる。
が――もう遅かった。
二人を追って部屋の中へと足を踏み入れたルカを待ち構えていたのは
最早怒りを通り越し、満面の笑みを浮かべたジゼラの姿だった。

ジゼラ
「どぉ~ゆ~~ことだぁぁ~~」

ルカ
「ヒィィィィィ! また僕ぅぅっ!?」

ジゼラ
「元気が有り余ってるようねぇ~」

ジゼラの右手がコキキッと死の鐘を鳴らす。

ルカ
「ちょっ…説明して二人と…も」

そう助けを求め振り向いた先には誰もいなかった。
またしても、目の端にグラウコの姿が幽かに映った気がしたが、それはまた別の機会でいいだろう!
危険度
★★★★

LC0133
決められないマルコ

1100 / 190 / 185
14/4/7/4/11
敵サポカ
火のリングLV1
火のリングLV2
機のリングLV1
機のリングLV2
ジゼラ
「はぁ、はぁ…」

カルロ
「ジ…ジゼラ大丈夫か」

フーと威嚇音を上げ肩で息をする恋人を前に、恐る恐る様子を窺うカルロ。
しかし、ジゼラは背を向けたまま肩を落としポツリと呟く。

ジゼラ
「カルロ…本当にごめんなさい」

カルロ
「気にする事ないさ。言ったろ、皆元気になってよかったって」

カルロは努めて明るく答えるが、ジゼラの様子は変わらない。

ジゼラ
「でも、今日は…もう休むわ。ごめんなさい…」

カルロ
「ジゼラ!」

その場を去ろうとするジゼラの手をカルロが勢いよく掴み自分の方へと引き寄せた。

ジゼラ
「カルロ…」

突然の行動に驚き顔を上げると、苦しそうな表情のカルロと目が合う。

カルロ
「君が、疲れたのなら無理強いはしない…でもそうじゃないのなら、もう少しだけでいい…話をさせてくれないか?」  

必死に伝えようとするその目が、その口調が、何時もの毅然とした彼からは想像もつかぬほど滑稽で、ジゼラは何だか得も知れぬ幸福感を感じた。
と、同時にそんな相手に自分は何と幼稚な事をしているのだろうと反省の念に駆られる。

ジゼラ
「カルロ…ごめんなさい、私も・・・ずっと話したい事いっぱいあったのに…」

カルロ
「聞かせてくれるかい? 全部…」

自然と指を絡ませ、顔を近づけてゆく。
と、その時――

スコーーーンッ

側面から勢いよく飛んできた皮の鞘がジゼラの頭部を直撃した。

ジゼラ
「あだぁ!!」

マルコ
「うわぁ! ダメだってリタ、何してんの!」

鞘が飛んできた方角――部屋の入り口付近から声がした。
見れば、血相を変えたマルコと戸口の陰で不貞腐れたようにしゃがみ込むリタの姿があった。

マルコ
「ホ…ホラ! ちゃんと謝っ…て」

マルコが謝罪を促し、再度ジゼラ達の方へと顔を向けると、
そこにはもう何とも形容のし難い表情で精霊魔銃を構えるジゼラの姿があった。
銃口に向けて高エネルギーが集まっていく様子がマルコの目にスローモーションで映し出される。

マルコ
「うわぁー! リタ! ちょっ」

そう助けを求め振り向いた先には誰もいなかった。

マルコ
「うっ…う…えーい、もうどうにでもなれ!」

やぶれかぶれに武器を構えるマルコ。
その目の端に幽かに応援する様に拳を握るグラウコの姿が映った気がするが、それはもうどうということはない!
エピローグ
ジゼラ
「もう! 何なの、さっきから!」

相次いで入る邪魔にジゼラの顔は半泣き状態になっていた。

カルロ
「ジゼラ、落ち着いて…」

ジゼラ
「もういやーっ!」

カルロが何とか落ち着かせようとするも、興奮しきったジゼラには通じない。
仕方無しに、カルロはジゼラの両肩を両手で強く掴み、無理矢理自分の方へと向けさせる。

カルロ
「ジゼラ!!」

ジゼラの身体がびくッと跳ねる。
カルロは構わず言い聞かせるように言葉を続ける。

カルロ
「俺はこうして何かと忙しい毎日だからこそ、合間を縫って触れ合える時間を愛しく思うよ」

ジゼラ
「カルロ…でも」

言いかけたジゼラの額にカルロの唇が軽く触れる。
瞬間横を何かが掠めたような気がするが、惚けたジゼラの気にはとまらなかった。

カルロ
「今日のところは愛の抱擁はここまでにして、ゆっくり話をしようか。聞かせてくれるんだろう? 会えなかった間のこと」

無邪気な、まるで土産話をねだる子供のような笑顔を向けてくるカルロ。
ジゼラは惚けた表情を戻す為、顔を左右にぷるぷると振った後、
腕を組みにぃっと笑顔を返した。

ジゼラ
「ええ、大変だったんだから。愚痴、沢山聞いてもらうわよ」


一方、部屋の外窓枠の下では――

ティーナ
「あー、もう離れちゃったよ」

アリシア
「もう少しいくかと思ってたんだけど、意外とあっさり終わっちゃったわね」

リタ
「ジゼラ許さない…許さないー」

ジャン
「中身も鉄か…こりゃ食えねーな」

アモーレ
「ヤメテ ヤメテ」

ウーゴ
「ティーナ、話を聞け!」

中の二人の様子を覗き見ながら好き勝手口にする女性陣と我が道を行く男達。
その後では正座をしたボロボロのルカとマルコが淡々とした表情で一同を見つめていた。

ルカ
「ねぇ、皆、ホラ、何か言う事あるんじゃないかな?」

マルコ
「ねぇ、リタ。僕大概の事は怒らないつもりだけど、生命に関わる事となると、ちょっと話は別かな」

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■最終更新■(2011-03-27)

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最終更新:2011年03月27日 15:16