A0005 炎の剣を求めて


ミッション№
名前 特殊条件 人数 戦利品
上級
№A0005
08 / 09 / 30 ~ 08 / 10 / 31
炎の剣を求めて
『ラクロアの勇者』のみ 4人 ファイアーLV1
ファイアーLV2
ファイアーLV3
ウィンドLV3
シャインLV1
(?ポイント)

プロローグ
木立の間からそびえ立つ険しい岩山を見上げ、戦士ガンキャノンと妖精ジムスナイパーカスタムは方角を確認する。
ジオンブラック城へと向かう騎士ガンダムと別れてから三神器の情報を集め、ふたりがたどり着いたのはバベルの岩山だった。
バベルの岩山には三神器のひとつ炎の剣があるが、モンスターも近寄らない山の厳しさから誰ひとり確かめた者はいないという。
ふたりがいまいるのはその岩山の手前、モンスターの巣窟になっている森のなかだ。
行く手の困難を感じ、ふたりは決意を新たにするのだった。
GC0028
ゴブリンザク



650 / 160 / 150
1 / 5 / 1 / 1 / 3
「そんなことより、先を急ぐべきだろ!」
戦士ガンキャノンが声を荒げる。
対して、妖精ジムスナイパーカスタムは冷静だった。
「いや、この森で十分に準備を整えよう。少し待ってくれれば、岩山を上るのに必要な道具を揃えてみせる」
戦士ガンキャノンにも、その意見の正しさは分かる。しかし、こうしている間にもひとりでジオンブラック城への道を切り開いている騎士ガンダムのことを考えると、気が焦って仕方がないのだ。
戦士ガンキャノンが続けて何か言おうとした時、発言を遮るように茂みからモンスターゴブリンザクが現れた。
「ギャギャ。珍しい獲物だな。お前ら、持っている物を全部置いていけ、ギャギャギャ」
舌なめずりをしながら、ゴブリンザクが襲ってくる。
戦士ガンキャノンは斧を抜き、その一撃を迎え撃った。
「仕方がねぇ、こいつの相手は俺がする。そっちは山登りの準備を頼むぜ!」
敗北時 ゴブリンザクに突き飛ばされ、戦士ガンキャノンは生い茂った草の上を転がる。
「ギャギャ、もう一匹はどこだぁ?」
その言葉に激昂し、戦士ガンキャノンは飛び起きた。
「俺はまだやられちゃいねぇ!」
その勢いのまま、ゴブリンザクに突進していく。
GC0000
???
★×?


*** / *** / ***
* / * / * / * / *
森を突破したふたりは、不毛の岩山を登り始めた。
急いで炎の剣までたどり着きたいが、足元が不安定で崩れやすいため、どうしても慎重にならざるをえない。
ここで、先ほど妖精ジムスナイパーカスタムが簡易的に作ったロープや、木杭が役に立っていた。
「さっきは怒鳴ってすまなかったよ」
「はは、何を言っているんだ君らしくない。騎士ガンダムを助けたい気持ちは私も一緒さ」
妖精ジムスナイパーカスタムがそう答えると同時に、頭上から岩が降ってきた。
「危ない!」
間一髪、戦士ガンキャノンが飛び出し、岩を受け止める。
「よく来たな、しかしこれ以上はいかせんぞ」
上から岩を転がしたのは、ジオン族の戦士ドムだった。戦士ドムは続けて岩を落としてくる。
戦士ガンキャノンが岩陰に釘付けにされるなか、妖精ジムスナイパーカスタムは身軽さを活かして岩をかわしながら斜面を登っていった。
「お前の相手は私だ」
言うと同時に妖精ジムスナイパーカスタムのボウガンが、戦士ドムに向けて矢を放つ。
敗北時 戦士ドムに距離を詰められ、戦斧の一撃をまともに受ける妖精ジムスナイパーカスタム。
「馬鹿野郎、何やってんだ」
思わず戦士ガンキャノンが飛び出そうとするが、再び戦士ドムが岩を蹴り落としたので危うく巻き込まれて崖下に落ちるところだった。
「……私は大丈夫、そこにいてくれ」
戦士ガンキャノンの危機に、傷が痛むのを押し殺し、妖精ジムスナイパーカスタムはもう一度立ち上がる。
GC0000
???
★×?


*** / *** / ***
* / * / * / * / *
「ここにジオン族がいたということは……」
「先回りされたようだな。急ごうぜ」
戦士ドムを倒したふたりはこれまでにも増して速度を上げ、岩山をよじ登り始める。
途中、何度も足を滑らせて転落しそうになったり、転んだりして、傷だらけになりながらやっとの思いで頂上付近の岩棚にまで辿りついた。
そこにぽっかり開いた岩の裂け目から、丁度ひとりの騎士が出てくる。
「なんだ、あの雑魚は足止めもできんのか」
現れたのは騎士ジオング。そしてその手には、なんとふたりが探し求めている炎の剣が握られている。
「てめぇ、そいつをよこせ!」
「こんななまくらを貰って何をするというのだ。伝説は嘘だったな。この山と同じで、この剣も死んでおるわ」
騎士ジオングの言葉通り、常に炎を帯びていると伝えられた剣は、いまはただの鉄塊に見えた。
「その剣は、伝説の勇者に握られた時だけ力を発揮するんだ」
「フン、どちらにせよ渡す訳にはいかんな。こい、相手をしてやる」
炎の剣を腰に差し、みずからの剣を抜く騎士ジオング。
そこへ戦士ガンキャノンが打ちかかる。しかし、戦士ガンキャノンの斧は難なく受け流され、続いて射られた妖精ジムスナイパーカスタムの矢も盾に弾かれた。
「こいつは強敵だな」
「これまでのようにバラバラに戦っていては勝てない。力を合わせよう!」
敗北時 戦士ガンキャノンと妖精ジムスナイパーカスタムが、同時に騎士ジオングの剣に薙がれて吹き飛ばされる。
「ちくしょう、強ぇ」
ふたりは岩山を登ってきた疲労もあり、震える膝を押さえて何とか立っているという状態にまで追い詰められていた。
「まだ呼吸がずれている。ふたり同時に攻撃すれば、あいつも防げない。もう一回だ!」
GC0000
???
★×?


*** / *** / ***
* / * / * / * / *
連携攻撃で何とか騎士ジオングを仕留め、戦士ガンキャノンがその腰から炎の剣を引き抜く。
だが、倒したと思っていた騎士ジオングの手が伸び、戦士ガンキャノンの腕を掴んだ。
それは先刻までの騎士の手ではなく、ゴツゴツした皮膚と鋭い爪を持ったモンスターの腕だった。
「なんだこいつ、不死身なのか!?」
力自慢の戦士ガンキャノンを、それ以上の力で投げ飛ばし、騎士ジオングが立ち上がった。その姿はあっという間に見上げるような巨体に変化していく。
「グォォォォォォォォッ!」
これこそが騎士ジオングの正体、ジャイアントジオングだ。その目に理性はなく、ただ本能で目の前の敵に襲い掛かる。
「炎の剣はこちらにある。逃げよう」
妖精ジムスナイパーカスタムに助け起こしてもらい、戦士ガンキャノンは走り出した。
ふたりは転がるように岩山を下りていくが、ジャイアントジオングはその巨体を利して少々の段差を物ともせずに迫ってくる。
「駄目だ、追いつかれる。戦うぞ!」
覚悟を決めて、武器を構えるふたり。
ジャイアントジオングもふたりの闘志を感じ取り、戦いの叫びを上げる。
敗北時 斧も矢も、ジャイアントジオングの巨体には歯が立たない。
戦士ガンキャノンと妖精ジムスナイパーカスタムは満身創痍で倒れ伏し、後はとどめを待つだけだった。
しかしその時、いまもひとりで戦う騎士ガンダムの姿が、そして騎士ガンダムが敗れた後、サタンガンダムによって支配された暗黒のラクロアが脳裏をよぎった。
「妖精ジムスナイパーカスタム。どっちかひとりで良いんだ、生き残った方が騎士ガンダムに炎の剣を渡そう」
悲壮な決意が、ふたりを立ち上がらせる。
ふたりは捨て身の攻撃のため、最後の力を振り絞って身構えた。
エピローグ




ジャイアントジオングの爪に斧を弾き飛ばされ、咄嗟に炎の剣を抜く戦士ガンキャノン。
だが、真の力を発揮せぬ炎の剣が役に立つとは思えなかった。
「くそう……俺は万人を救う勇者なんてガラじゃない。だけど、友達の命が危ないんだ、一瞬でいい炎の剣よ、力を貸してくれ!」
戦士ガンキャノンはそう言って炎の剣を掲げる。
炎の剣が彼の呼びかけに応えることはなかった。しかし奇跡か偶然か、太陽の光が掲げられた炎の剣に反射し、ジャイアントジオングの目を射る。
その瞬間、飛び込んできた妖精ジムスナイパーカスタムが、ジャイアントジオングの足にロープを結びつけた。
「戦士ガンキャノン、あの岩を!」
妖精ジムスナイパーカスタムはロープの一端が結わえられた岩を指す。
その意図を理解した戦士ガンキャノンが岩を突き落とすと、ロープに引きずられ、無敵と思われたジャイアントジオングもついに遥かな崖下へと転落していった。
「大丈夫か?」
勝利の余韻にひたる間もなく、戦士ガンキャノンはうずくまった妖精ジムスナイパーカスタムへと駆け寄る。
「駄目だ、足をやられた……。私は傷の手当てをして、僧侶ガンタンクと合流してから後を追う」
「分かった。俺は一足先に騎士ガンダムにこの炎の剣を届けに行く」
その後に、戦士ガンキャノンは後ろを向いて照れくさそうに付け加えた。
「任せておけよ……相棒」
そうして戦士ガンキャノンはジオンブラック城でひとり戦うもうひとりの仲間、騎士ガンダムを救うため、傷ついた身体に鞭打って岩山を走り下りていく。

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■最終更新■(2011-12-10)

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最終更新:2011年12月10日 03:28