ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
初級 №A0002 |
08 / 09 / 30 ~ 08 / 10 / 31 騎士アムロの剣術稽古 |
なし | 1人 | ファイアーLV1 ウィンドLV1 (?ポイント) |
プロローグ |
ラクロア王国の城にある中庭から訓練場へ、騎士アムロが足早に歩いている。 騎士アムロはつい先ほどレビル王に呼ばれ、伝説の勇者しか抜けないと言われる、岩に刺さった槍に挑んだところだ。しかし、ついに抜くことはできなかった。 うぬぼれるわけではないが、抜けるのなら自分ではないかと思っていただけに、ショックは大きかった。 何しろ、長い間平和だったラクロア王国には兵士の数が少なく、ほとんど訓練らしい訓練もしていない。 そのなかで騎士アムロと他の数名だけが、有事に備えて剣の腕を磨いてきたのだ。 だから、ともに研鑽を積む仲間がみな失敗したと聞いた時、自分ならばと思っていた。 「一体、何が足りないのだろう?」 そう呟きながら、いつも人気のない訓練場への扉を潜る。 すると、感じたことのない熱気が押し寄せ、気合の声が耳を打つ。 訓練場には、大勢で戦の稽古に励む兵士たちの姿があった。 |
GC0004 戦士ガンキャノン ★★ 700 / 170 / 170 7 / 1 / 1 / 1 / 1 敵サポカ 火LV1 |
いつもはいない兵士の姿に驚いていると、兵士たちをしごいていた訓練仲間のひとり戦士ガンキャノンが近づいてくる。 「驚いたみたいだな」 「これは?」 「レビル王の命令でね、サタンガンダムが率いるモンスターやジオン族との戦いのために、兵士を増員したんだ」 騎士アムロが改めて周りを見渡すと、集まった兵士は確かに数は多いが、武器の扱いに慣れていないようだ。 「こいつらの相手をしてると体がなまっちまうよ。手合わせしてくれ」 「こっちもちょうど体を動かしたかったところさ」 戦士ガンキャノンの誘いに頷き、武器を抜いて向かい合う騎士アムロ。 はじめの数合は、騎士アムロが優勢だった。力任せの戦士ガンキャノンの斧を巧みにさばき、的確に反撃する。 そこで戦士ガンキャノンが距離を取り、口を開いた。 「確かに騎士アムロの剣は一流だ。しかし、実戦じゃこういうのもあるんだぜ」 言うなり、手に握り込んでいた土を騎士アムロの顔に投げつけるガンキャノン。 「何をするんだ!」 その言葉を無視し、騎士アムロの隙をついて戦士ガンキャノンが斧を振り下ろしてくる。 |
敗北時 | 騎士アムロの剣が戦士ガンキャノンの斧に叩き落される。 ガンキャノンの奇襲に戸惑い、まったく実力を発揮できなかった。 「もう一本だ!」 剣を拾い、騎士アムロは再び戦士ガンキャノンに向かい合う。 |
エピローグ |
「参った」 騎士アムロが喉元に剣を突きつけると、戦士ガンキャノンは両手を挙げて降参する。 最初は戦士ガンキャノンの奇襲に戸惑ったが、すぐに冷静さを失わないことが肝心だと気付いた。 相手が何をしても、それに合わせて自分は自分のできる技で対応すれば良いのだ。 「君は、そのことを教えるために?」 「いいや、訓練だからって負けたくなかっただけさ」 騎士アムロは横を向いてしまった友人に礼を言う。 その時、いつの間にか訓練の手を止めてふたりの周囲に集まってきていた新米兵士たちが、ふたりの見事な戦いに歓声を上げた。 騎士アムロはふと気付く。 勇者の行いとは、これではないのか? 戦いのなかで自分の正義と勇気を示し、それを見た人々の心に誇りを生む。 これは訓練だが、自分は実戦で同じことができるだろうか? それができる者は、まさに正義と勇気を体現した者だけだろう。 そう考えた時、騎士アムロは自分が伝説の槍を抜けなかったことに得心がいった。 同時に、かつてない向上心が沸いてくる。 いまの自分が勇者ではないのなら、せめて勇者が現れた時、その助けになれる程に強くなろう。 剣も、そして勇気においても。 騎士アムロが伝説の勇者・騎士ガンダムと出会うのは、もう少しだけ先の話である。それまで、騎士アムロの厳しい剣術稽古は続くのだった。 |