ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
中級 №A0065 |
08 / 06 / 11 ~ 08 / 07 / 31 09 / 04 / 15 ~ 09 / 05 / 11 符術師の策略 |
第二幕カード のみ |
3人 | 水月LV2 修羅LV3 (5ポイント) |
プロローグ |
佐助 「才蔵・・・。」 月の光が静かな森を照らしていた。佐助はその森の中で、ひとり思いに耽っていた。 佐助 「幸村様の無念を晴らすためにも、才蔵の力が必要だ。いったいあいつはどこにいるんだ・・・。」 現世に甦ったとき佐助は、同じ真田十勇士である霧隠才蔵の息吹を感じ、才蔵もまた甦っていると感じたのだった。 日に日に強くなる禍々しい力の気配。そのことに気付いた佐助は、覇王が姿を現す日も近いと感じ取っていた。 |
危険度 ★★ SC0098 符術師 サツキ 1000 / 200 / 230 5/5/5/8/5 敵サポカ 鬼道Lv1×1 |
佐助 「さっさと姿を見せたらどうだ。いくら術で隠れていても、それ以上近付くなら無傷で帰れると思わないほうがいいぜ。」 姿のみならず気配すらも隠す術を用いても、佐助を騙し通すことはできなかった。術者の気配は消せても、動いた際のわずかな空気の揺れを消すことは出来なかったのだ。 術者の技量が足りなかったのではない。佐助の嗅覚が人を遥かに超えていたのだった。 サツキ 「まったく、なんであなたみたいな人が京に集まってるのかしら。」 その声は佐助の場所から数歩離れた場所から聞こえてきた。 佐助 「何者だ?」 サツキ 「私が誰だってあなたには関係ないし、私もあなたが何者か興味もない。だけど、ひとつだけ確かなことがあるわ。」 そういうサツキの手にはいつの間にか無数の術符が握られていた。 サツキ 「あなたはここにはいてはいけない人。本来いるべき場所に帰ってもらうわ。」 佐助 「なるほど。俺が黄泉を渡ってきたことを知り、それを良しとしない者か。いいだろう、俺は俺の目的のためあんたを倒す!」 |
危険度 ★★★ SC0027 真田幸村 1400 / 230 / 230 18/20/18/5/18 敵サポカ 修羅Lv2×2 鬼道Lv3×1 |
サツキ「くっ、忍に体術で敵うはずはないか・・・。」 戦いはサツキの防戦一方であった。 符術師として優秀なサツキだが、肝心の術を行使できなければ一般人よりも少し身の軽い女性でしかなかった。 佐助「このまま退いて俺に関わらないなら見逃してもいいぜ。まだ邪魔するなら・・・。」 この言葉が佐助に一瞬の隙を作り、サツキはその隙を見逃しはしなかった。 サツキ「そう簡単に諦めるわけにはいかないのよね。正攻法が無理なら搦め手でいかせてもらうわ。」 そう言ってサツキは両手の呪符を四方の木々に投げ、結界を張った。 佐助「無駄だってのがわからないのかね。・・・なっ、ゆ、幸村様?」 それまでサツキが立っていた場所に佐助が忠誠を誓う主、真田幸村が姿を現したのだった。 佐助「幻術か。幸村様の姿を真似するのは許せねぇな。」 幸村「その声は佐助か?」 その声は佐助が聞き間違えるはずのない幸村のものであった。 幸村は辺りを見回し、佐助の姿を見つけると言葉を続けた。 幸村「やはり佐助なのだな。そんな場所で何をしている。さぁ我らの帰るべき場所へ戻るぞ。」 佐助は目をつぶり幻術を破ろうと試みた。 佐助「幸村様・・・。すまねぇが今は俺の我がままを通させてくれ。あんたの無念を晴らすと決めた俺の我がままをよ。」 覇王に操られた主君の無念を晴らすため、佐助は主君に刃を向けた。 |
危険度 ★★★★ SC0150 俊風走駆 霧隠才蔵 1700 / 240 / 230 4/8/4/8/3 敵サポカ 剣舞Lv2×1 水月Lv2×1 水月Lv3×2 |
佐助「はぁはぁはぁ、やっぱり偽物か。」 佐助の足元にはふたつに分かれた人型の呪符が落ちていた。 すべてはサツキの符術によるものだったのだ。 佐助「あの女はどこに行った・・・?」 戦ったのは偽物の幸村だったが、その実力は紛れもなく佐助が知る幸村であった。 そのため戦いは長引き、佐助はひどく消耗していた。 佐助はサツキが逃げ去っていることを願い辺りを見回した。 佐助「・・・あの女、幸村様だけじゃなくあの野郎も真似しやがったか。」 その言葉の通り、佐助の視線の先にはよく知る仲間、霧隠才蔵が立っていたのだ。 才蔵「佐助。幸村様を裏切るだけでは足らず、その刀で幸村様を・・・。」 佐助「まさか・・・才蔵なのか?」 信じがたいことだが、目の前の才蔵は符術によるものではなかった。 サツキが京を守るため、不安な動きをするものを誘導し、そして今この場に遭遇させた。 そして佐助が幸村を討つのを才蔵が目撃するように仕向けたのだった。 才蔵「言い訳など聞かぬ。覚悟するんだな。」 佐助に切りかかった才蔵の瞳は、狂気の色に赤く染まっていた・・・。 |
エピローグ |
佐助「才蔵!お前が操られてどうする。共に幸村様のために戦うと誓ったことを忘れたのか?」 才蔵「幸村様に刀を向けた貴様に誓いを口にされるとはな・・・、笑わせるな!」 才蔵が狂気から醒める気配はなく、その攻撃はさらに加速していた。 佐助「くっこれ以上は・・・。もう手加減無しだ。烈風斬刃!」 佐助の手から無数の手裏剣が飛び出し、才蔵を襲った。 だが、才蔵はこの術を知っていた。 さらに佐助は疲労のため手裏剣の軌道は分かりやすいものばかりだった。 才蔵「貴様も弱くなったものだな。これで終わりにしてくれる!」 すべての手裏剣をかわし、才蔵は佐助に斬りかかった。 佐助「許せよ、才蔵。」 才蔵の刃の先に佐助の姿はなかった。 空を切った才蔵に対し、佐助は死角からすべての力を込めて才蔵の体に刀を叩き込んだ。 才蔵「なっ・・・まさかあの術を目くらましに使うとは・・・。」 佐助「心配するな峰打ちだ。ただし骨は何本か折れてるだろうけどな。」 切り裂かれたと思った才蔵の瞳から狂気の色が消え、苦悶の表情は浮かんでいるものの、 その瞳は才蔵本人の意思を感じさせるものだった。 佐助「しばらく黙ってろ。峰打ちとはいえ本気で打ち込んだんだ。そのまま倒れてないと俺の腕が疑われる。」 佐助の声には安堵に似た感情が含まれていた。 もちろんそのことに才蔵が気付かないはずがなかった。 才蔵「わかった。しばらく休ませてもらおう。その間の番は任せたからな。」 佐助「その物言いは癇に障るな。俺があごで使われてるみたいじゃないか?」 才蔵「気のせいだ。それとも身に覚えでもあるのか?」 佐助は納得のいかないものを感じながらもサツキの気配を探った。 だがサツキの気配どころか、先ほどまでいたと言う痕跡すら見つけることができなかった。 佐助「この場を離れる。少し痛むだろうが我慢しろよ。」 そう言うと佐助は才蔵を担ぎ、木々の生い茂る森の中へと姿を消したのだった。 |