系統樹を確認する


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2006年11月08日 - 系統樹を確認する

人間は魚や四足獣から骨格を受け継いでいる。というのが結論。今後はそれを前提にスポーツや演奏やビートの動きを考えていきます、という予告でもあります。

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テキトーな系統樹を描いてみる

まずは思いつくまま、若干のカンニングもしつつ系統樹を描いてみる。


生物┬微生物とか細菌
    └┬植物(被子植物、裸子植物...)
      └動物┬無脊椎動物(節足動物≒昆虫、軟体動物...)
            └脊椎動物┬魚類:背骨が出現。海で生活
                      └┬両生類:肺呼吸で上陸
                        └┬爬虫類:脚が完成
                          └┬鳥類:一部は翼に進化
                            └哺乳類:卵じゃなくて子供を産んじゃう

図1:無理矢理な系統樹


小学校以来の知識を総動員して描いてみました。系統樹と言って思い浮かべるのはこんな位じゃないでしょか。樹が横向きなのは許してね。


脊椎動物というのは動物「界」の中では脊索動物「門」脊椎動物「亜門」という狭ーいニッチでありまして、上図で無理矢理「無脊椎動物」とひと括りにした中には何十と言う「門」の皆さんが構えております。


更に遡って生命発生の頃から始まってカンブリア期に大爆発したりするのもあるとは思うし、そもそも上図は進化を辿った系統樹というより、今生きてるやつ限定の系統分類にしかなってないんだけど、ここでは大きな問題じゃないから分かりやすさ優先で描いてみた。ここで言いたいのは、僕達人間は脊椎動物の一種で、生きもの全体で考えれば僕達と魚類なんかとは、江戸時代のひいひい御爺ちゃんと現代のひひ孫ぐらいの距離しかないんじゃないかってこと。


動物園で僕達が見かける動物っていうのは、ほぼ脊椎動物のみと言っていいでしょう。やっぱり近縁だけあって共感しやすいんだわな。ついでに、食べてる動物もイカタコとかエビカニとかを除けは殆ど脊椎動物ではないでしょうか。共食いですな。クロード・レヴィ=ストロースは「あらゆる生殖はインセストである」って言ったそうだけど、確かにそうかもしんない。「あらゆる摂食はカンニバルである」あ、植物も食うか。


フツーの系統樹

在ったあった、ちょうどいいのが。これだと哺乳類は魚類直系ってことになるね。


図2:普通の系統樹



系統樹はもっと広い

図2では、動物とかのあたりがとっても詳しく描いてあるけど、脊椎動物同士なんて、せいぜいイトコ同士くらいのもんです。下記の「最近の状況」で詳しく書いてます。


骨格の共通部分


今後何度も出てくる発想なので覚えておいて欲しいのは、

魚類→四足獣→人間

表1:当ブログに於けるセントラル?ドグマ


という流れ。

骨格の発達を追ってみよう。


     
魚類 頭蓋骨+背骨の構造
臓物は肋骨内に収納
身体を左右にしならせて進む
     
(参考)
両生類
  ヒレが手足になり、
背骨とつながる 
  這う 
     
(参考)
爬虫類 
  手足が泳ぐことから開放される   這う、歩く 
     
四足獣 前脚、後脚が背骨を支える
脚以外は背骨で「吊る」構造
歩く、走る
     
人間 背骨同士は「乗せる」構造
腕も「吊る」構造に
二足歩行、二足走
     

表2:骨格の特徴比較


骨格に関して、僕達は大昔に発明されたテクノロジーをほぼそのまま利用してる。背骨や肋骨は魚とぜんぜん違わないし、手足だって基本的には四足獣のまま。だから、魚や四足獣の動きを研究すれば、効率のいい運動が出来るんじゃないかってのがここで一番言いたいこと。


このアイデアは「ゆる体操」で有名(だそうです)な高岡英夫「究極の身体」を読んで「なるほどー、そりゃそうだ。」と感心して以来、自分で色々試してる。


最近の状況

苦労したんですよ、図1のテキトーな系統樹つくるのにも。いくら検索してもぜーんぜん出てこない。何でかって言うと、DNAの一部の配列の突然変異を追いかける事で、生態学的な知識(どんなトコに居て何食ってるかとか)全くなしに系統分類ができるようになったからなんです。化石にだってDNAは残ってるからネタは尽きない。モーレツに日進月歩してるからラテン語ばっかり。例えばこんなの

芸術的な系統樹を見つけたので是非ご紹介したいのですが、どっかいっちゃいました。
探し中。


図3:芸術的な系統樹


図4:微生物屋さんで一般的な系統樹


15が動物、16が植物(だったと思う)。更に、この図でさえ、ウイルスは全く入ってない。生物のチョー基本的な分類として「原核生物/真核生物」「単細胞生物/多細胞生物」なんてのを覚えてる人も多いと思うけど、それが現実と上手くフィットしないという事になって、今は暫定的にこんな図になってる。「古細菌と真正細菌を併せて原核生物と言う」とか「古細菌・真正細菌は原核生物である」なんて言って見るのが関の山と云った処。実際には「生き物の中には稀に真核生物がいる」って状況。


蛇足

響き/ライブラリ/微生物のページで紹介している「微生物生態学」にも図4と同じ図が載ってる(線の傾き方もまるっきり同じ)。おそらく誰かが学会で発表したものを使いまわしてる(ちなみにこの図で番号のところは原作では門の名前が書いてあって見にくい。しかも当然ラテン語だ。その点こいつは番号を振った上に綺麗に清書してくれているので、縮小しても使い回せるありがたいバージョンだ。)ので、覚えとくと「あ、これね」なんて言えていいかもしれない。


同書に詳しく書いてあるんだけど、そもそも話がややこしくなったのは、

  • 我々が今まで微生物として知っていたのは、人工的に培養して取り出せる一部の微生物だけで、それ以外のが沢山居る。

ということが分かってしまったからなのです。んで調べてみると出るわ出るわで大変なことになったわけ。多様性に於いても物量に於いても生き物の殆どは単細胞な原核生物だってことになっちゃった。あ、でもみんなDNAとかは持ってるからね。別系統で発生した訳じゃないみたい。どうもそのへんがグレーゾーンというか、単なるまぐれみたいなのがウイルスで、「僕も生き物だよ」なんて言われてもにわかには共感しにくい。(なんで共感しにくいかは、beat's blog「ニュートラル」あたりを読んでもらうと多少は参考になるかもしれない。要は、僕達は他の生き物に対して、自分と同じ原理を見つけて即座に生き物だと認識できるということ。ついでに言っとくと、宇宙人が居るとしても、まったく違う原理で生きてる場合、僕たちは「それ」を生き物と認識できない可能性がある(モノリスもそうだったね)し、自分達の勝手な都合で「生き物」と「生き物でないもの」に二分することはあまり意味がない。)

図5:親切な日本語系統樹


分かってる人には今更だけど、この中で最も凶悪で、地球環境を徹底的に汚染したのはシアノバクテリア。葉緑体で海を緑に染め、光合成なんてことをして地球の大気を酸素という猛毒で満たしてしまった。おかげで多くの真っ当な人達は土壌中とか深海とか辺鄙な処で細々とやっていくしかなくなって、一部は「古」細菌なんて不名誉な名前を付けられちゃった。よくSF話で、核戦争後、放射能による突然変異によって巨大化した化け物が地上を支配するなんてのがありますが(ということにしといて)、実はもうそれに近いことはずーっと昔に起こってて、僕達は酸素と言うチョー汚染物質かつ高エネルギー物体を「呼吸」することで巨大化した化け物グループの一味ってわけです。


ここら辺まで来ると、我々が「進化」と呼んでるやつは「進歩」とはあんまり関係ないんじゃないの?って誰でも思っちゃう。そもそも「development」は「進化」じゃなくて「発展」とか「展開」とかに訳す方が自然でしょ?だからダーウィンが唱えたのは「進化論」じゃなくて「生物の大いなる展開」。単に多様化なんですな。こんなとこでもエントロピーはしっかり増大しとるわけです(のかな?)。


参考文献

「植物という生き方」
「微生物生態学」
「究極の身体」

リンク

参考文献リスト

東京大学佐倉研究室推薦図書
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/sakuralab/topics/books.htm

wikipedia

古細菌
http://ja.wikipedia.org/wiki/古細菌
原核生物
http://ja.wikipedia.org/wiki/原核生物
生物の分類
http://ja.wikipedia.org/wiki/生物の分類

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