その日、俺は午後3時半ごろ帰っていた
からだ全体がだるかったので学校を早退したのだ
驚かせようかな、とこっそりと一声もつげず帰ってきたのだが
部屋に入って誰もおらず
なにか声と音がするので寝室を覗いてみる
「ぁ、あぁ…ますたぁっ」
蒼が……っ!
吃驚した
まさか蒼が俺を想って…しちゃってるとは
俺もそんなことをいえる立場じゃないけど、驚いたのは事実だ
驚き半面嬉しかった
えっとー…邪魔しちゃいけませんよね?
しかし
俺は男だ
はっきりいうが見たい
俺がいま一番愛している奴が俺を想って…しちゃっているのだ
しかしいま部屋に入ったらどうなるか、は目に見えている
健気なあの子のことだ、泣くわ謝るわになるだろう
更に傷ついて家出なんてことになったら…!
蒼のいなくなった部屋…考えたくもない
そんなこんなで仕方なく俺は外で午後5時まで待ち風邪をこじらすのだった
最終更新:2007年09月18日 22:36