朝だ…俺はいつもより早く目が覚めてしまった…

貴方(…蒼星石はもう台所にいるのかな…)

俺は階段を降り、台所に向かう。そこにやはり蒼星石がいた。

貴方(気付かれてないようだな…よーし、おどかしてやれ!)

俺は背後からゆっくり近づいた。5m…4m…3m…2m…あと一歩…
ヒュン…何かが俺の頬をかすめた。鋏が顔のすぐ近くの空間を裂いていた。
ツーっと重力に従い、細い傷口から血が滴れるのがわかる
蒼星石がこちらに振り向く。
蒼星石「ダメだよマスター。僕の背後に音も無しに近づいちゃ。」
俺は凍り付いた。驚かすつもりがすっかり驚かされてしまった…。
頬の血がポタポタと音をたて滴り落ちた。蒼星石がこちらに顔を寄せる。
そしていきなり舌で傷口を舐められた。少しばかりしみる。
蒼星石「ピチャピチャ…ゴクリ…やっぱりマスターの血は甘くておいしいや…」
貴方「蒼星石…」
そして俺は意識を失った…

……何で俺はこんなところで倒れてるんだろう?
俺はゆっくり立ち上がる。少し頭がグラつく。

俺がいた場所はキッチン…少しぼーっとしてみるも、何があったかはわからない。
蒼星石「あっマスターやっと起きた!」
貴方「蒼星石…俺はこんなところで何をしていたんだ?」
蒼星石「マスターは滑って頭を打っちゃったんだよ。すごく心配したよ…」

なるほど…道理で頭がぐらぐらするわけだ…

貴方「心配かけてごめんな」
蒼星石「本当に無事でよかった…さぁ朝ご飯にしよう?少し冷めちゃったけど…」
貴方「蒼星石が愛情を込めて作ってくれたものなら何でもおいしいよ」
蒼星石「そんなこと言われたら恥ずかしいよ…」
貴方「本当だって。さぁ食べよう。」

茶の間に行く途中不意に頬が気になり壁に掛けた鏡を見てみたが何もなかった。
貴方「気のせいか…」
蒼星石「クスクス…」
貴方「?…何か言ったか?」
蒼星石「ううん。何も言ってないよ」
貴方「そうか…」

そして朝ご飯を食べ、俺はいつも通り出掛けたのだった…

FIN