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Title:蒼星石ともみじ狩り

蒼「マスター見てください、山がこんなに色づいてますよ。」
  蒼星石がテレビに映し出された紅葉に彩られた山を見ながら言った。
マ「お、もうそんな季節なのか…」
蒼「綺麗ですよね…こう風情があるというか。」
  俺は別に紅葉など、見飽きているのだが
  外国での生活が長かったのか蒼星石は目を輝かせながら
  テレビに映っていた景色を見ていた。
マ「そうだ明日にでも、もみじ狩りに行くか?」
  俺の提案に蒼星石は驚いたような顔でこちらを見てきた
蒼「な、何を言ってるんですか!?ほら、僕は人形ですし…」
マ「大丈夫だって、普通の子供服を着てたら誰も蒼星石の事を人形だなんて思わないさ
  それに自分の眼であの景色を見てみたいと思わないか?」
蒼「はぁ…そこまで言うなら仕方ないですね…」
  最終的には俺の必死な説得に蒼星石が折れるといった形になった
  俺が必死になっているのには訳があった、
  俺が蒼星石と契約して早1ヶ月経とうとしているのだが、
  相変わらず蒼星石とはあまり打ち解けていないのだ
  なので、このもみじ狩りで少しでも蒼星石との距離を縮めようと考えたのだ。


   そして翌日、もみじ狩り当日の日…

マ「ほら蒼星石、出かけるぞー」
蒼「あの、マスター…何故僕の服が女物の服なのですか?」
マ「いいじゃん、似合ってるぞ~♪」
蒼「もう!質問と答えが違ってますよ。」

   蒼星石は俺が用意した白いワンピースがどうも気に入らないらしい
   白いワンピースはとても似合っているのだが
   蒼星石は普段から女物の服とか着ていないので抵抗があるのだろう。
蒼「この服で出かけるの、今回だけですからね…?」
マ「えー、物凄く似合ってるのに…」
蒼「ほらほら!早く出かけないと晩御飯までに帰って来れませんよ?」
   蒼星石が顔を真っ赤にして言った、可愛いなこんちくしょう
   そして俺と蒼星石は家を後にし、目的地のA山目指して車で移動を始めた。
蒼「あの、これから行くA山ってどのような場所なのですか?」
マ「ん~…そうだな、標高はあまり高くないから登るのは楽だと思うぞ。」
蒼「そうではなくてですね…出来れば景色の話を…」
マ「景色か…、テレビに映ってた山ほどではないが綺麗だと思うぞ。」

  40分後、やっと目的地のA山に着いた

蒼「わぁ…凄く綺麗ですね…」
マ「頂上から見たほうがもっと綺麗だと思うぞ。」
蒼「そうですね、では登りましょうか。」

  20分かけてやっと山の頂上に到着した


蒼「見てください!凄く綺麗ですよマスター!」
  目の前に広がる色づいた山、その景色を見た蒼星石がはしゃぎだす。
マ「え?ん…あぁ…」
蒼「どうしたのですか?ひょっとして…楽しくないですか…?」
マ「いや、そうじゃなくてな、やっぱり蒼星石も女の子なんだなって。」
蒼「えっ…?」
マ「だって、紅葉を見ながらはしゃぎまわってたし、目も輝いていたよ?」
蒼「あぅぅ…それ以上言わないで下さい///」
  蒼星石の顔が見る見る赤くなっていく。
  今辺り色づいているもみじよりも赤いかもしれない。
マ「そろそろ下りようか。」
蒼「そ、そうですね、」  
  蒼星石の顔は未だに赤いままだった。
マ「帰り道は少し遠回りしてみようか。」
蒼「え?どうしてです?」
マ「行きと帰りが全く同じだと面白みが無いでしょ?」
蒼「そうですか?僕はそんな事無いと思いますが…」
マ「いいじゃないか、まだ遠回りしても夕飯に間に合う時間だろ?」
蒼「確かにそうですけど…はぁ…仕方ないですね。」
  そして、登った時とは違う道順で山を下りて行った。

  30分後…


マ「あれ?ここさっきも通らなかったか?」
蒼「ええ!?ひょっとしてマスター迷ったんですか…?」
マ「そうみたいだな…」
蒼「どうするんですか!もう辺りも暗くなってきましたよ…。」
マ「うーん…こんな事になるなんて思ってなかったから地図やコンパスも持って来てないし…」
蒼「そ、そうだ!携帯電話があるじゃないですか!」
マ「落ち着け蒼星石、こんな山の中じゃあ携帯電話は圏外だ。」
蒼「マスターが落ち着きすぎなんですよ!
  も、もしかしたらこのままずっと迷うなんて事に…ううっ…ぐすん」  
  よっぽど怖いのかその場で蒼星石がへたり込んで泣き出してしまった。
マ「よしよし、怖くないからな…」
蒼「ま、ますたぁ…少しの間…手を繋いでもらってもよろしいですか…?」
  蒼星石が涙目+上目使いでこちらを見ながらそう言ってきた。
マ「お、おう…蒼星石がそれで落ち着くなら…」
  うぅ、この表情+白いワンピースの破壊力は異常だ…
蒼「ありがとうございます…」
マ「とりあえず、このままじっとしてても埒が明かないから歩こうか。」
蒼「でも、下手に動いて更に状況が悪くなるかもしれませんし…」

マ「大丈夫だって、帰り道は分かってるし」
蒼「…はい?」
  蒼星石は俺の発言に目が点になっていた
  当然だ、迷ってた筈の人間がいきなり「帰り道は分かってる」なんて言い出したら
  誰でも驚くだろう。
マ「悪い、蒼星石実は今までの迷った云々は全部嘘、ドッキリね」
  俺がそう言ったとたん蒼星石は俺の胸を叩き始めた
蒼「もう!マスターの馬鹿馬鹿!僕…凄く怖かったんですからね!」
マ「悪い悪い、こうした方が思い出として残りやすいかなと思ったんだが…
  よく考えたら思い出に残ったとしてもいい思い出ではないよな…すまなかった」
蒼「もういいですよ、ただしこれからはこんな性質の悪い悪戯はしないでくださいよね
  それと…これからも時々先ほどみたいに甘えても宜しいでしょうか?」
マ「大歓迎だよ、時々じゃなくて常時甘えて頂きたい位だ!」
蒼「もう!マスターったら調子に乗りすぎですよ!」

  こうしてめでたく俺と蒼星石とは少し打ち解けた。
  ちなみにこれは余談だが、俺はおイタをした罰として2日間夕食を抜かれた。
                                                 完