時は西暦194年の中国。
江東に向かい進軍する一軍があった。
その一軍の長は孫策 伯符、後に蒼星石のマスターとなる周瑜と固い友情で結ばれた好漢だ。
孫策は、劉繇と対峙している叔父の呉景を助ける為に、軍を率いて江東に向かっていた。呉景と合流した孫策の目の前に現れたのは、同じく呉景を助ける為に立ち上がった周瑜だった。

孫策「周瑜!お前も兵を挙げていたのか!」
周瑜「孫策、お前が兵を挙げると聞いてな。私も立ち上がる時が来た」
孫策「お前が居れば、負ける気がしねぇぜ!」

その夜、孫策と周瑜は、酒を交わしながら談笑に花を咲かせていた。

孫策「ところで周瑜、お前が持っているその筒は何だ?」
周瑜「ああ、出立ちの際、屋敷の前に落ちていた竹簡でな、内容の意味が分からないんだ」
孫策「なんだ胡散臭いな。ちょっと見せてみろ」
孫策は、受け取った竹簡を開いてみた。そこには、 まきますか? まきませんか? とだけ書かれていた。
孫策「何だこりゃ?」
周瑜「私にもよく分からないんだ。巻物など屋敷にはごまんとあるからな」
孫策「適当に巻いておけば良いんじゃ無ぇか?」
周瑜「そうだな・・・」

そう言うと周瑜は、まきますか?に筆で丸を付け、その竹簡を再び筒に収めた。 その後も宴は続き、孫策が厠に行こうとした時だった。
孫策「周瑜、悪い。ちょい厠に行ってくるぜ」
周瑜「足元に気を付けろよ」
孫策「分かってるぜ・・・っどわぁ!!」

孫策は豪快に転倒した。
周瑜「言ったそばから・・・ん・・・?」
孫策「痛てて・・・おい周瑜!こんな荷物あったんなら最初から言ってくれよ!」
周瑜「私はこんな荷物、持ち込んだ覚えは無いぞ」
孫策「俺もこんな物、持ち込んで無ぇぜ!」 二人は顔を見合わせた。
孫策「そもそも、何だこりゃあ?」
周瑜「見た感じ、何かの箱のようだが・・・」
孫策「こんな奇妙な箱、見た事無いぜ」
周瑜「私もだ・・・ん?これは開封口か?」
孫策「おい周瑜・・・無用心に開けるなよ。明らかに怪しいぜこれは」
周瑜「よし孫策・・・私が開封口を蹴り上げるから、少し離れてろ」
孫策「お前はどうするんだよ!?」
周瑜「蹴り上げた直後・・・逃げる!」
孫策「よしそれを聞いて安心した、やっちまえ!」

それにしてもこの二人、ノリノリである。

周瑜が蹴りのタイミングを計っている・・・孫策は少し離れた場所に居た・・・
周瑜「行くぞ・・・」
孫策「おう・・・」
周瑜が開封口を蹴り上げた!次の瞬間、周瑜は孫策の方向に逃げ出した!!

孫策「おいこら!こっち来んな!!」
周瑜「私だって怖い物はある!!」

…しかしその箱からは何も出ては来ない。

孫策「・・・特に何も無いな」
周瑜「中身は何だ・・・?」

中を見ると、そこには見慣れない服装の人形が眠っていた。
孫策「何だこりゃあ?」
孫策はその人形を持ち上げた・・・
孫策「っと、この人形、胸の部分に膨らみがあるぜ・・・って事は、女性型の人形か?」
周瑜「無闇に触るなよ孫策・・・おや?」
周瑜がゼンマイとその人形の背中にある穴に気づいたようだ。
周瑜「もしかしたら・・・おい孫策、その人形を渡してくれ」
孫策「おうよ」

孫策から渡されたその人形に、周瑜はゼンマイを挿してみた。穴はピッタリだった。

周瑜「中に入ってたこれと大きさが合うな」
孫策「取手があるって事は・・・回せるのか?」
周瑜「どれ・・・」
周瑜がゼンマイを右に回してみた・・・
周瑜「回るなこれ」
孫策「どういう仕掛けなんだこりゃ?」
周瑜「さぁな・・・ん?」

回した後、その人形・・・蒼星石はその時代での活動を開始した。
周瑜と孫策は、腰を抜かした。

周瑜「こ・・・この人形・・・動いてるぞ!?」
孫策「わ・・悪い夢でも見ているのか!?」
周瑜「どうやら飲みすぎたようだな・・・」
孫策「そ・・・そうだな。今日は寝ようや」
蒼「・・・うぅん・・・あれ?」

蒼星石が目覚めた時には、孫策と周瑜は既に寝ていた・・・


次の日

孫策「うぅ・・・頭痛ぇ・・・」
孫策は二日酔いのようだ。
孫策「よう周瑜、昨日は眠れ・・・」
周瑜「ああ孫策」
蒼「おはようございます」
そこには昨日の人形が動き、喋っているではないか。

孫策「・・・どうやら俺はまだ酔ってるようだな・・・もう一眠りしてくるわ」
周瑜「いやこれは現実だ」
孫策「とりあえず状況を説明してくれ」
周瑜は蒼星石から聞いた話と、自分が蒼星石のマスターになった事を話した。
周瑜「・・・という訳さ」
孫策「なるほどな・・・にわかには信じられないが目の前で現実が起こってるんだからな」
蒼「驚くのも無理はありません・・・」
周瑜「そういう訳で、私はこの子を引き取ろうかと思う」
孫策「物好きなこったな・・・まぁ良いんじゃないか?」

そうして蒼星石は、呉の名将、周瑜の元に降り立った。