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「よぉ、マスターさん」
蒼の顔が変わる
同じなのだが違う
雰囲気が違うとでもいった感じなのか?
「誰だ……お前?」
「マスターの可愛い可愛い蒼星石じゃないか」
「蒼はお前みたいな奴じゃない!」
思わず叫んでいた
「おお、怖い。別に誰でもいいじゃねぇか」
「蒼を返せ」
「別に蒼星石はあんたの持ち物じゃない」

何も言葉は返せない
「おい、俺と契約しないか?」
「契約なんてしない」
「いや、感謝してるんだ。俺は人を殺したい。お前はテロリストをどうにかしたい」
「それは……そうだが…」
「俺の前に立ってくれ。奴らの前まで行けばすぐ決着がつく。そこまで隠してくれればいい」
「そんなの勝手にやってろ」
口元に嫌な笑みを浮かべてそいつは言う
「お前なら奴らに油断してもらえるじゃんww」
「信用も出来ない奴と契約できるか」

「するしかないよ、マスターは」
君の悪い声で蒼の声色をまねる
「する必要なんてない」
「いや、するね。こいつの体がただ傷ついていくのをお前は放置なんて出来ない。どの道ついてくるさ」
完全に読まれていた
何をするのかを
何が出来るのかさえも
「分かった、いいだろう」
「そうこなくっちゃ」
俺は先立ち、ファーストクラスを抜けて行く

言葉どおり決着は一瞬でついた
目に捉えられないスピードで何かがきらめき、男立ち居の首が落下運動をする
「また、つまらぬものを斬ってしまった……ってか?」
「もういいだろ。蒼に戻ってくれ」
「はぁ知らねぇよ、乗客だってまだ殺してないしな」
「契約違反だ!」
「別に殺さないなんていってないぞ?」
けらけらと笑う
さも、これから楽しい事でも始まるかのように…
「せっかく前から研いでたんだから使わなくちゃいけねーしなww」
「はさみ貸してくれ」
「はぁ?」
「俺も同じ罪を背負う」
ほら、と鋏を投げてくる
……ごめん、蒼

ありもしない力を振り絞って鋏を振り下ろす
何も切れてはいないのに手応えはあった
「……なんだ」
そう言い残しそいつは倒れた

飛行機は沖縄へと着く
警察はテログループの仲間割れと判断したらしい
簡単な事情聴取は受けても眼中にはなかったようだ
治療する傷もほとんどなくすぐに解放された

蒼は目覚めたものの機内の記憶はないらしい
聞いても覚えていないとの答えがくるのみ
夢ではないと思う
でも………

晴れた空、底まで見えそうな海、漂う潮風、そして……
もう記憶なんてどうでもいい
今、目の前のスク水装備の蒼以外を考えるなんて人のする事じゃない
地元民に聞いたビーチは人気もなく蒼は独り占め出来る
水着はラッキーな事に売っている店が近くになかったのだ
学校の運動着なんかの販売店で買えたのだ
……ああ、天国だ
「マスター、遊ぼうよ」
「今行くよ」
二人でいる
それ以外に何も要らない