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銀「さあて全員の持ち寄ったものを放り込んでやったわぁ。」
真「さしずめ絆鍋ってところかしら。」
金「アリス鍋でもいいんじゃないかしら?」
蒼「本当にみんな入れちゃったんだね。」
翠「蒼星石は何を入れましたか?」
蒼「お鍋だから変なものを入れてもね。だし汁を入れておいたよ。」
マ(それはそれで味の崩壊に寄与するだけな気がするんだけど・・・)
 その様子を遠目に眺めていたマスターは心の中で突っ込みを入れて自分の作業に戻った。
翠「煮えてきましたよ。誰か味見してみるです。」
銀「あんたが食べればいいじゃない。」
真「長女のあなたが先でいいわよ?」
雛「カナどうぞなのー。」
金「一番下の妹に譲るべきじゃないかしら?」
銀「それもそうね。」
翠「たまにはいい事も言いますね。」
蒼「・・・とりあえず僕は遠慮しておくよ。」
真「じゃあ雛苺に譲ってあげるわ。」
雛「ヒ、ヒナやーよ!!」
 その時、突然後方の鏡が光を放った。
雪「食べたい・・・雛苺・・・食べさせて・・・」
 鏡の中、純白のドールが現れる。
蒼「雪華綺晶!」
金「第七ドール・・・よね。」
翠「ちょうどいいです。そんなに食いたきゃお前これ食ってみろです。」
雪「え・・・?」
銀「いらっしゃぁい♪」
真「姉達からのもてなしがあるのだわ。」
 両脇から真紅と水銀燈が雪華綺晶をがっしりと捕まえる。
雪「あの・・・お姉様方?」
雛「どうぞなのーー!!」
金「遠慮は要らないんだから!」
 雛苺と金糸雀が二人がかりで口の中に鍋の中身を流し込む。
雪「ちょ・・・熱い・・・。」
銀「味の方は平気なわけぇ?」
雪「味ですか?・・・くどくて、甘くて、生臭くて・・・うぐぅっ!!」
 雪華綺晶が激しく咳き込みながら鏡の中に消えていった。
真「レディがはしたないわねえ。」
蒼「やっぱ変なものを入れすぎなんだよ。」
金「これは・・・強力な武器になる予感かしら!」
銀「どうやら作り直しのようねぇ。」
翠「失敗作が空になって良かったですよ。」

    ピンポーン♪

 インターフォンが鳴る。
マ「あれっ、誰だろ?宅配便かな。」
 マスターが玄関へ向かう。
マ「お待たせしま・・・」
槐「やあ!孤高の天才ドールクリエイター槐とその最高傑作である薔薇水晶が来てやtt

    ぱたん・・・

蒼「誰?」
マ「間違いだった♪」
槐「こらー!爽やかに無視するな!!」
 ドアが開けられた。
マ「勝手に開けないでよ。非常識だなあ。」
蒼「あ!・・・これはこれはどこのどちら様でしょうか?本日は何をしにいらっしゃたんでしょうかねえ?」
槐「丁寧な口調の中にも嫌味が利いていてお見事だよ。」
マ「で、用件は何さ?今日は平和に鍋をやってるんだけど。」
蒼「まさかまたくだらない事を企んでいるんじゃないだろうね。」
 蒼星石がマスターをかばうように前に立つ。
槐「無論、ばらしーも参加してローゼンメイデンとの格の違いってやつを・・・

    ぱたん・・・  ガチャ

マ「そっちのお鍋は美味しくできそう?」
蒼「作り直す事になっちゃった。」
マ「大変だね。」
 二人して台所へと戻る。
槐「だから無視するなーー!!」
 槐は大声を出しながら戸をドンドンと叩いている。
 近所迷惑になりそうなので仕方なく戸を開ける。
マ「もう・・・正直に言うけど今日は変な争いの種は持ち込んで欲しくないんだ。」
槐「今日は戦わせたりしない。だからどうか頼む!」
マ「以前の一件は話を聞いただけの部外者みたいなものだけど・・・やっぱり許せない。
  対抗意識であんな事をしでかせる人を引き入れても完全に調和を乱す不協和音になるとしか思えない。」
槐「頼む!ばらしーを仲間に入れてやってくれ!!」
蒼「仲間?」
槐「ばらしーは本当は寂しかったんだ!確かに僕が変な対抗意識で戦わせていたが、ばらしーはそんなのを望んでいなかったんだ。
 だから、今日だけでも頼む、この通りだ!!」
 槐が土下座までして頼み込む。
マ「ローゼンを超えたいってのはどうなったのさ?・・・かつてのあなたはそれで闇に堕ちた。」
槐「それは今も変わらない。だけどそのエゴで薔薇水晶を悲しませたくはない。彼女には彼女の心があるんだ!
 ローゼンを超えるにせよ戦い以外の他のやり方でやってやるさ。」
 正座したままの槐がマスターを正面から見据えた。
 その視線を受け止めたマスターが口を開く。
マ「・・・蒼星石、薔薇水晶ちゃんを連れて他のみんなに途中参加者が来たって伝えてきて。」
蒼「うん、分かった。」
薔「おじゃま・・・します。」
 蒼星石と薔薇水晶の姿が台所へ消えたのを見計らってマスターが口を開く。
マ「蒼星石の前じゃとても言えないけど・・・人形職人としての腕の優劣は素人だから僕には分からない。
 だけど、『父親』として世話をして育てていくという点では今のあなたの方が上かもしれませんね、ひょっとしたら。」
 マスターが手を差し伸べる。
マ「さ、行きましょうか。」
槐「ありがとう・・・。」
 その手を取って槐が立ち上がった。
マ「ところで、何でこの集まりの事を知ってたんですか?」
槐「ふふふ、ばらしーに社会勉強をさせるために君達の様子をウォッチンさせてたらたまたまね。」
マ「やっぱりあなただけは帰ってください。そんな事させて一体何を教える気なんですか。」
槐「待った、それだけは勘弁!人形用のアクセサリーとかいろいろあげちゃうから!!」
マ「そこまで言うなら参加してくれてもいいですけど・・・ただ我は忘れないでくださいね。」